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INTERVIEW

KEMURI

2015.07.14UPDATE

2015年07月号掲載

KEMURI

Member:伊藤ふみお (Vo) 津田紀昭 (Ba) コバヤシケン (Sax) 平谷庄至 (Dr) 田中'T'幸彦 (Gt)

Interviewer:吉羽 さおり

-コバヤシさんは他の曲のホーン・アレンジもありますからなかなか大変ですね。

コバヤシ:アレンジに関しては、僕がやった曲もあるし、サポートのトロンボーンの須賀(裕之)君が上手なので、彼にも半分くらいやってもらっているんですけどね。アレンジは緻密と言えば緻密ですけど、結構出てきたものをやるというか。トロンボーンとサックスが同じ音域なので、録りながらパートをひっくり返したりとか、試行錯誤してという感じですけどね。でも録り始めると早いんですよ。――特に今回は新作の前にベストをひと通り録り終わってから入ったから。いつも録音のときってマイクの前に立って、クリック流れてきて、"さあ、いきますよ"っていうと緊張するんですけど。ベストでひと通りレコーディングをやっているから、わりとナチュラルにいけたかなと思いますね。

田中:たしかに、ウォーミングアップというと変ですけど、それができた状態で新作のレコーディングは入れたのはあったかもしれない。

-そしてTrack.8「somebody」、これもまた平谷さんの曲ですが、いろんな要素や遊びがたっぷり詰め込まれているポップなサウンドです。

平谷:すいません(笑)。詰め込んじゃいました。

伊藤:曲自体は意外と短いんだよね(笑)。

津田:庄至さんそのものですよ(笑)。南国風の「Aye! Aye!」(Track.9)にしてもそうだけど、ちょっと時間があるとすぐに南国に遊びにいっちゃうしね。頭のいい人だからドラムのこととかは真面目にいろんなことを考えているんですけど、基本、お酒を飲んじゃうとその場で寝ちゃったりとかね。

平谷:そういう曲なんだ(笑)。

伊藤:ああ、なるほどねえ。

-人間性が反映されているんですね(笑)。アレンジにしてもこんなのが面白いんじゃないかというのが、作ってるときに浮かんでいるんですか?

平谷:イントロは、より俺たちらしくするためにということで、スタジオでちょっといじったりしましたけどね。そしたら難しくなっちゃったんですよ。弦楽器が大変で(笑)。

津田:弾けなかったっていうね、慣れるまではなかなか難しくて(笑)。

平谷:申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけどねぇ。

伊藤:結構ギターうまいからね? 庄至君。

津田:でもね、庄至君はデモを録るときに――。

平谷:ピッピッって、音を1音ずつ録ってる(笑)。

全員:はははは!

伊藤:なんだよ(笑)、結構ギターうまいなと思ってたのに。そうなの!?

-(笑)こういうポップな曲が攻撃的なスカ・パンク曲の間に入ってるのが面白い。

田中:庄至君らしいんですよね、イントロのああいう単音のメロディの感じが。

津田:今思い出したんだけど、1stアルバム『Little Playmate』(1997年リリース)のレコーディングのとき、庄至君のこういう系の曲があったよね? 歌詞もつけてきてた曲で、覚えてない?

伊藤:みんなに言われながらよくめげずに、こういう曲をやり続けるなって思うよ(笑)。俺だったら、15年目くらいに傷ついて止めてる。

平谷:はっはっはっは!

津田:でも今回すごくよかったよ(笑)。

伊藤:でも不思議なもんでさ、ちゃんとスカ・パンクの曲になるじゃない? もとが結構スカ・パンクだっていうかね。

津田:そうそう、がちゃがちゃ感がね。

伊藤:昔、俺たちがよく聴いていたような感じのね。あのがちゃがちゃ感は今はなかなか出ないけど。なんか、1997年、1998年にアメリカにたくさんいたような――多分、名前言ってもみんな知らないようながちゃがちゃとしたスカ・パンク・バンドの匂いはすごくするわけなんですよ、「somebody」とかはね。だから、不思議なもんだなあって思う。庄至君がそういう曲を作るのがね。

津田:研究してるんじゃないですかね。

平谷:20年かかりました(笑)。

津田:2ndアルバム『77days』(1998年リリース)の「Lights & Shadows」とかもね。あの曲を聴くとBlasting Room(米・コロラド州コートフォリンズのレコーディングスタジオ)の感じを思い出すしね。

伊藤:ああ、そうだね。あのとき歌えなくてさ、何回もBill(Stevenson/DESCENDENTS, ALL)にやり直されたな。