INTERVIEW
UNEARTH
2014.10.17UPDATE
2014年10月号掲載
Member:Trevor Phipps (Vo)
Interviewer:米沢 彰
-これまでの持ち味だったスリリングなリフは健在ですが、その割合はやや抑えられて、どちらかというとシンプルで激しいリフのバランスが増えたような印象が強かったのですが、ご自身ではどのように感じていますか?
これが今までの中で最もアグレッシヴなアルバムだって言える。曲作りでも俺たちにとっては次のレベルにステップ・アップできるほど成長したと思う。それは経験を積んだから自然と表れたと思うんだ。
-リフの構成比が変わった結果、そのサウンドはよりメタルの王道に近づき、ファン層を広げそうな予感を強く感じるのですが、ご自身ではいかがでしょうか?
ヘヴィで怒っているような、アグレッシヴな音楽を作るつもりでいつも始めているんだ。自分たちのことはモダン・ヘヴィ・メタルだと思っているけど、同じようにメタル、ハードコアとパンクが背景にある。俺たちの音楽はアグレッシヴ・ミュージックのどのジャンルにおいても、ファンに語りかける技量がある。心を広くして、ひとつの型に入れさえしなければそれがわかるはずだ。
-その一方、Track.5「From The Tombs Of Five Below」のようなスリリングで攻めまくるギター・リフが満載のトラックもしっかりあって、1枚の中でトラック毎に作りかたがずいぶん違うように感じました。この落差は意図した結果なのでしょうか?
Buzは常にギターの勉強をしているから、いつも違う影響を持って来てくれるんだ。彼はもっとうまくなりたいっていつも思って、腕を磨いているから彼の楽才でバンドがどんどん良くなっていくんだ。
-曲毎に、また曲の中でもパート毎にずいぶん展開が広く、いずれのトラックも多くの表情を持っていますが、ご自身が思う今作の1番の聴きどころを敢えて挙げるならとこになりますか?
このアルバムは"飢え""激しさ"そして"決意"が1番目立っていると思う。俺たちが音楽をやっている間、様々な流行があったし、バンド仲間で辞めちゃった人たちも多いけど、俺たちは常にメタルに取り組みたいと思っている、これからもずっと。
-1998年の結成から15年以上が経ちましたが、これまでを振り返って、今のUNEARTHの状況をご自身ではどのように捉えていますでしょうか?何度となく日本にもツアーで来て、もう中堅からベテランの域に入ろうとしていると客観的には見えますが。
毎年ツアーをするバンドとして続けられていることに対して、当たり前だと思ったことはない。俺たち全員でこれがやりたくて始めたわけだけど、他のバンドもみんなそうだよ。メンバーと巡り会えて、音楽を創り、人が関心が持てるようなライヴができ、何度も足を運んでくれる。俺たちにとって、これが世界で1番いい仕事だよ。
-今作のリリースに先駆けてTrack.2「The Swarm」を公開されていますが、反応はいかがですか?
圧倒されるほどポジティヴだよ。すでにヨーロッパ・ツアーで演奏しているんだけど、観客はもう歌詞を覚えてくれて、歌っている。このアルバムからもっと曲をプレイするのが楽しみだね。
-今作もまたタイトルが意味深ですが、どういったストーリーがこのタイトルにはあるのでしょうか?
アルバムの中の曲はどれも違う意味があるけど、このタイトル・トラックは、基本的には俺たちを監視し、オンラインで何をやっているか見張って、誰に連絡するか、俺たちの欲望や秘密まで知っている連中こそが支配する力があるという意味なんだ。
-カバー・アートも禍々しく雄雄しいですよね。これもバンド側からイメージを出して制作したのでしょうか?
アーティストのRichard Beckettを数年前に知り、とても感銘を受けたんだ。俺のレーベル(IRONCLAD RECORDINGS)に所属しているバンド、ARMED FOR APOCALYPSEの『The Road Will End』というアルバムのアートワークを手掛けてくれた際に、彼がとても優れているアーティストだってことに気づいた。彼にアプローチしたら、俺たちの音楽のファンだってことがわかり、彼に歌詞を何曲か送ると、彼はラフなスケッチを送ってきた。ひとつのスケッチにみんな賛成すると、彼はそこから進めた。みんなこのアートワークが1番良いと思っているよ
-リリース後の予定について教えてください。
常にツアーする予定だね。大勢の人たちにこのアルバムを勧めるように出かけるよ。
-次回来日はいつごろになりそうでしょうか?
できるだけ早く戻りたいと思っているよ。
-最後に日本のファンへのメッセージをお願いいたします。
何年も応援してくれてありがとう。みんなと会って、新しい楽曲をプレイするのを楽しみにしているよ!