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INTERVIEW

KEMURI

2014.10.07UPDATE

2014年10月号掲載

KEMURI

Member:伊藤 ふみお (Vo) 津田 紀昭 (Ba) コバヤシケン (Sax) 平谷 庄至 (Dr) 田中“T”幸彦 (Gt)

Interviewer:吉羽 さおり

-最初に勤勉、勤労というお話がありましたが、ここにきてより自分たちで切り開いてまだまだいくんだっていう思いがより強くなったのもあるんでしょうか。

伊藤:そうですね。僕たちにしかできないことが必ずあると思うし。今スカ・パンクのバンドとか、バンドはそれこそたくさんあって、彼らにしかできないことが必ずあると思うんですよね。

-9月にはKEMURIプロデュースによるスカ・コンピレーション『STRANGER THAN SKA』がリリースされましたね。もう1回ここからスカ・シーンを盛り上げていこう、新しい音楽としてもう1回提示していこうという気持ちも今強くあるんですか。

伊藤:どうですかね、そのあたりは。 津田:どんどん強くなってます(笑)。

-言わせてしまったような感じになりましたが(笑)。以前よりもスカ・パンクをやる若いバンドが出てきているのはいい状況でもありますね。

津田:またシーンも盛り上がってきているし、若い子たちにも負けたくないしね。KEMURIとしてもせっかく再結成したわけだから、一歩一歩確実に盛り上げていきたいから。そういう意識ではみんなやってると思いますよ。

伊藤:スカ・パンクというシーンを考えるよりも、AIR JAM 2012で再結成ライヴをするとなった後からは、KEMURIとしての地盤をもっと固めていかないといけないという話は、ブラッドにもみんなにもしていて。こうしたコンピレーションは、そういうタイミングがどんどん合い始めているということだと思うんですよね。"みんなで頑張ろうぜ"だけで物事うまくいくなら、いろんなことうまくいってるはずで、そうじゃないと思うんだよね。本当に人を感動させる音楽を作ったバンドが、そういうシーンや盛り上がりを作っていくんだと思うし。友達付き合いじゃなく、自分たちの音楽で感動してくれる人たちを作っていくっていうところだからね。それが集まれば、それは大きなものになっていくんだと思う。当時のAIR JAMのように、ひとつひとつが自分たちのパイを大きくしていって、総合的にスタジアムでライヴをやっちゃうようなね。今の時代にそぐったそういうことをやることが面白いんじゃないかなと思ってるから。だから、誰かとつるんでどうのって言う前にもっともっと曲作ろうよ、リリースしようよっていう、それが勤勉に繋がるっていうことかな(笑)。そういう感じ。

-その思いがこのハイペースなリリースになっているんですね。

伊藤:そうだね。でも意識はしているんですよ、必ず。解散してる間もiTunesでHEY-SMITHを見れば聴いていたし、SiMがレゲエ・パンクってあれば聴いたりしていたし。彼らは今こうして人気があって表紙になったりしているけど、そうじゃないバンドたちでも、もっと注目されてライヴにももっとお客さんが来てもいいバンドはいるんですよ。まあ、余談になるけど、僕たちが向き合っていかないといけないのは、音楽業界ってクオリティよりも結果を重視するんですよね。それをみんな感じていて、その中でやってるわけじゃないですか。彼らも、個々素晴らしいんだけど、どうしたらもっと自分たちのいい部分を出していけるかじゃないかなって思うんだよね。そこに対してちょっとだけできることを今回、レーベルの協力もあって『STRANGER THAN SKA』っていうコンピレーションを作ったんです。今の時代にスカ・コンピですよ(笑)。みんな演奏もうまいし曲もいいし、かっこいいと思うからもっと広がっていけばいいなと、そのためにみんな協力してくれたので。もっとその協力してくれる人が増えるように頑張っていきたいし、頑張っていける場を作れればなとは思うけどね。

-それぞれの活動がしっかりあったうえでのことですね。

伊藤:そうですね、決して上から目線でなく、自分たち含めてね。やっぱりスカやスカ・パンクってすごくかっこいい音楽だからね。