INTERVIEW
ulma sound junction
2014.01.15UPDATE
2014年01月号掲載
Member:田村ヒサオ (Ba/Vo) 山里ヨシタカ (Gt) 福里シュン (Gt) 加勢本タモツ (Dr)
Interviewer:篠崎 祐介
-ポリープの手術したらしばらく声も出せないんですよね?
田村:そうですね。完全に本気で歌っていいよって言われたのは2ヶ月経ってからですね。手術直後は喋る時間も制限されてました。
-そして今作のタイトル『idealogy』ですが、前作も『LAND"a"SCAPE』とaが入っており、今作も通常の単語であるideologyではなく『ide"a"logy』というタイトルですが、何かこの"a"には意味があるのでしょうか?
山里:『LAND a SCAPE』の時は普通に"LANDSCAPE=風景"って意味と、"LAND=大陸"と"ESCAPE=逃亡"の意味なんですけど、"e"を間に置くよりも、"a"にまつわる曲もあったので、"a"にしました。"大陸から出るぜ!"って意味だったんですけど、ポリープで出れなかったんです(笑)。
田村:やかましいわ(笑)。
山里:今回の『idealogy』はもともと「イデア」って曲があって、英語にすると"idea"ってスペルになるんですけど、"アイデア"とも読めるんで、アイデアといえば知恵、知恵の実といえば林檎、みたいな形で後付けといえば後付けですよね。で、イデオロギーっていうのが精神的エネルギーとか、紐解くとイデア論とかも結構結びついて、しっくりピタっとはまったんです。
-アーティスト写真に林檎が写っていましたが、それもタイトルと絡んでいたんですね。
山里:そうですね。
田村:文字るのが好きなんですよね、彼は。
山里:単純にただ"ideology"では面白くなかったんで。何語か分からないってさんざん言われますけどね、そこは押し通しました。
-Track.1の「Rotten Apple」ですが、ヘヴィな変拍子のリフからのハード・ロックばりのシャウトで、今作の中でも異質な曲に感じました。
田村:あぁ、本当ですか、ありがとうございます!
-個人的にはヴォーカルはSKID ROWっぽいなと思いました。
田村:本当ですか!めずらしい意見ですね。イントロ、Aメロから変な拍子使ってて、それに合わせるのも微妙なんで山里からのアイデアであえてリズムに乗らずに歌ってほしいと言われて、ああいう歌い方になったんです。
山里:なんとなくのイメージはJAMIROQUAIだったんですけど、イントロ、Aメロからドン!って来るのが「Space Cowboy」や「Virtual Insanity」のパッと入ってくるイメージだったんですけど、ああいう感じになりました(笑)。
田村:なんかね、消化すると全然違うものになるんですよ(笑)。僕の中ではJAMIROQUAIを意識して、メロディ、リズムを付けたらああいう風になってしまいましたね。
-JAMIROQUAIは想像つかなかったですね(笑)。歌メロを付けるのって、変拍子だと難しいイメージなんですけど、いかがですか?こういう風にわざとリズム外したりはよくするんですか?
田村:でも僕は基本的にベース弾きながら歌ってるので、リズムに結構乗っちゃってるものもあるんですけど、弾けないところはあえて歌わないようにしてるところもあります。例えばAメロはヴォーカル・メロディのリズムとギター・リフのリズムが全然違うので、そこはもうベースを完全に切り離して、弾かないで歌ってるところもありますし、そういう所はけっこう割り切ってますね。
-やっぱり楽器を持たないヴォーカルの人とは感覚が違うんですかね?
田村:違いますね。ギター・ヴォーカルともまた違うと思います。けっこう他のバンドのコピーをしようとするとよく分かりますね。全然リズムが違ったり、ベース弾きながらでは絶対無理な曲とかありますしね。
-Track.2の「デラソル -De La Sol-」はリズム、テンポもめまぐるしく変化し、インスト曲かと思いきや、4分弱から歌が入るという展開ながら、長さを感じず、起承転結というか物語が流れていくような感覚がありました。そういう点も意識していますか?
田村:僕は歌詞は後で付けるんですけど、今回は曲の中で映像をイメージして歌詞を付けるようにしてるんです。この曲は太陽の使いのカラスの話で、カラスが太陽に罰せられるって物語なんです。話は単純な話ではあるんですけど、バックの音は最初の方はごちゃごちゃしてますね。
-変拍子やリズム・チェンジはドラムから作られるんですか?
田村:「デラソル -De La Sol-」に関しては加勢本がアイデアを持ってきましたね。それをちりばめて、うまく繋げた楽曲ですね。
加勢本:リハに入ってるとインスピレーションが沸いてくるんですけど、それを大事にしたいというか。他の曲でもそうなんですけど、やってる時にパッと思いつくんです。