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INTERVIEW

ギルガメッシュ

2013.11.06UPDATE

2013年11月号掲載

ギルガメッシュ

Member:左迅 (Vo) Яyo (Dr)

Interviewer:ムラオカ

-全て録り直してるわけではないんですね?

Яyo:ギターだけ弾き直してドラムが代わっています。ドラムは全部打ち込みで基本はプレイした後に差し替えでメタルコア風な感じになっています。MEMPHIS MAY FIREとか海外のメタルコアから勉強しました。打ち込みのドラムを打ち込みっぽくないように聴かせるのってどうやったらいいのかとかすごく研究しましたね。

-日本ではそういうやり方をしてるバンドはまだあまりいないんじゃないですか?

Яyo:でも若い子たちはみんな打ち込みじゃないですかね。録るお金がないってのと、実は録るよりも打ち込んできれいに作った方がクオリティ高く仕上げられるっていうことに気付いてるんで。俺は「INCOMPLETE」以降は基本そうですね。録るとエディットに時間がかかっちゃうので、自分でフレーズ叩いて家に持ち帰って、MIDIで貼り付けてベロシティ変えてってやっていく方が全然効率はいいですし。俺はこれを広めますよ(笑)。

-Track.7「Resolution」はエモーショナルなシンセとキャッチーなヴォーカル・メロディが映える曲ですね。展開も非常に劇的で気に入っています。すでにライヴでもよく演奏していると思いますがこの曲のできた経緯を教えてください。

Яyo:疾走感のあるバラードというか、こういうの得意なんですよね。本質的な曲のタイプは変わってないんですけど、音楽理論を勉強して頭に叩き込んで、音符の使い方が自由自在に使えるようになったので、オーケストラ系の音の使い方もいつかやってみたいなと思って導入しました。今までの基盤の上に勉強したものを足したって感じです。頭にある音をどんどん配置していって、音だけでメッセージ性が強いものにしたかったんです。この曲で気持ち的に"ただいま!帰って来たよ!"って言いたかったんです(笑)。だからちょうどライヴでもそのセクションの時に必ず一言でっかく言うんです"俺らの音届いてるか!?"って(笑)。ミクスチャーが好きな人たちも、一般の人も好きになってくれる曲かなと思います。

-Track.8「BAD END DREAM」も非常に面白い曲ですね。個人的に気に入っています。過剰なポップネスとヘヴィなギターリフ、ダブステップが入れ替わり前面に出てくる展開はオリジナティが非常に高いですね。

Яyo:ざっくりですけど、「Resolution」までが今年、「BAD END DREAM」以降が去年って感じです。今のふっ切れた気持ちと、ふっ切れる前の気持ちを全部総合して作りたかったんです。楽曲として良いと思ってたし、しがらみに悩む前からあった曲なんですけど、今の気持ちで書き直したかったんです。ポップなメロディは左迅が持ってきました。基本はみんなで曲作ったりはしなかったんですけど、メンバー全員曲を作りましょうって時期があって、3曲ぐらい持って来たんですけど、この曲のサビのメロディが斬新だったんです。"EXILEにありそうじゃん!"って(笑)。でも歌わせると"あぁ、いいなぁ"って。左迅らしさっていうか、左迅っていうヴォーカリストがこういう歌も歌えるんだぜってところを見せておきたかったんです。だから僕は絶対入れたかったんです、左迅はけっこう否定的だったんですけど(笑)。

左迅:いやいや(笑)。『MONSTER』ってアルバムの中に入れていいのかな、と。完成度的に他の曲に劣っていたので、前半の曲がレベルアップしすぎてて、ちょっと釣り合わないなって思ってたんです。そこを変えていこうということで歌詞も変えたし、全体的なアレンジや構成も変えて、納得できるまで作りこめたので最終的に入れましょうってなりました。

Яyo:たぶん1曲目から「Resolution」までみたいな曲が12曲あったら俺嫌なんですよ。これだと俺たちじゃなくなっちゃうんです。バラエティ感がなくなってしまう。こういうこともできるし、一方に特化したバンドじゃないってところも見せたくて。だから半々でも幅を持たせたかったんです。それぐらいやっていかなきゃアルバム6枚も作れないと思うんで。新しくDjentやダブステップの知識を取り込んで、"ポップなところはポップ、エグいところはエグく行っちまおうぜ!"って両極端の音をうまくひとつの曲にまとめることができたと思います。

-「Drain」もギルガメッシュにしかできない曲だと思いますが、この曲はもっとそんな感じですね。

Яyo:間違いないですね(笑)。

-ラップの味付けもチャラくてパーティー感があって面白いですね。

Яyo:そうですね、変な曲になったと思います(笑)。

-最近ではミクスチャーも一周してCrossfaithの新作や海外ではISSUES、FALLING IN REVERSEなどもミクスチャー・サウンドを導入していますが、ギルガメッシュは一周する前の以前から取り入れてきていますので、使い方も付け焼刃的ではなく非常にこなれていますよね?

左迅:無理矢理ぶち込んだとかじゃなくて、元々ある物を自分の引き出しから当てはめていった感じです。昔からやってることを今やってる状態です。