INTERVIEW
ROACH
2011.02.07UPDATE
2011年02月号掲載
Member:くぼっち(Gt) 勝也(Ba) TAAMA(Vo) DAISUKE(Dr)
Interviewer:ムラオカ
-非常にタイトなスケジュールでツアーを繰り返していますね。本州のバンドでもあなた方ほど、タイトにツアーを組んでいるバンドは少ないと思います。あなたがたにとってツアーとはなんでしょうか?
T:生き方。うーん…多分生き方だよね、きっと。ライヴで人格を出すってことは、表現じゃないですか?だから多分生き方とか生き様っていう言葉が合うのかなぁっていう。仕事だけど職業ではないというか、仕事だけど道具ではないよね。
-何度かライヴを見させてもらっていますが、アウェイの会場ですら楽しんで演奏しており、強引にでも観客を巻き込んでいくスタイルが印象的でした。ジャンルとかも固めずに、ラインナップとかを見ても、こんなのも出るんだとか。
T:昨日なんてアコースティックでしたよ、僕らの前が(笑)。
-(笑)
そういうところがありつつ、良い意味で強引に客を巻き込んでいくスタイルが非常に印象に残るんですけど、そこらへんが米軍基地でのライヴなどで鍛えられてきた結果のスタイルなのでしょうか?
T:なんていうんですかね、飲ませて、酔わせないとお金取れないんですよ、軍人て。なので、喜ばせて、飲ませて、酔わせるんです。
D:そうでもしないとアウェイで傷跡なんて残して帰れないんですよ。
T:結局ホームは沖縄県で、そこに人を呼び込む、そして見てもらうっていうのは難しいじゃないですか。県外に行ってやるしかないじゃないですか。だから傷跡残してからしか帰れないみたいな。
軍人だよね、やっぱりね。ライヴ・バーっていうのがあるんですけども、夕方ぐらいにバーから電話がかかってきて、“今日暇?”みたいな。“暇っすよ、大丈夫っすよ”。“じゃあ9時半ぐらいに来てよ”みたいな。“じゃあ行きます”って言っておいて、みんなで行って、そのままリハなしでドバーンみたいな感じでやって。飲め飲めって飲まして、酔っぱらわして、“CD買ってね”って、“あぁTシャツ買うよ”って(笑)。お店の人も“ありがとう今日いっぱいビール飲んでくれたから、はいギャラね”、みたいな感じも、やっぱり喜ばせてなんぼなんで。なんか、大道芸でもありますよね。
-傷跡というのはどれだけ印象を残すかということですかね?
T:そうですね、はい。
-その部分でいうと、僕が感じたのは非常に成功しているかなと。
T:成功です。
D:いやめっちゃ嬉しかったです。僕、ムラオカさんのROACH紹介文見たんですけど、めっちゃ嬉しかったですよ!あれだけで俺たちの次の方向性も見えたような(笑)。
-客に寄りすぎない、客がのっていなくても、俺たちは楽しんでるぞってところを見せれば、それできっちり演奏すれば、きっと楽しいはずだみたいな。ポリシーというか、自信を感じさせられるというんですかね。びびったりしてないですよね。
僕らはイベントを企画しているんですけど、ホームだと威勢が良いんだけど、アウェイだと明らかに勢いが落ちるバンド、多いんですよね。そういうのがROACHには全然なかった。
T:逆にアガるもんね(笑)。
前は僕らもそうだったんですよ、そういう時期もあったんですけど、今は環境が劣悪な…例えばステージとフロアの差がない感じで、生音勝負みたいな。50人しかいないって言われると、“マジで!?やりたい!!”ってなるんですよね。そっちのがロックできる気がする。あとは、お客さんと近いっていうのがすごい自分にとっては大切なことだと思うんです。もともとは僕自身キッズなので、ダイヴするのが好きだった高校時代とかって“今日何回ダイヴする?”みたいな感じで楽しんできてたんで、フロアに視点を置いて活動してます。曲作りも、歌詞の届け方というか、音楽作る時も、意識するのはやっぱりフロアですね。
-そんないろんな環境でライヴをやっているROACHならではのツアー中に起こった珍事件や爆笑ネタがありましたら教えてください。
T:台湾行方不明事件とか(爆笑)。
-めっちゃ面白そうじゃないですか(笑)。
T:くぼっちが酔っぱらうといなくなるんですよ。日本だったら携帯電話があるから朝どうにかなるんですけど、海外だとどうにもならない。散々探したよねみんなで。ホテルに帰ってこなくて、台湾のオーガナイザーとみんなで探しに行って、それでもいないんですよ。夜中だしどうしようって帰ってきたらロビーで寝てるんですよコイツ(笑)。
あと名古屋の打ち上げで男同士でシックスナインしてたのを見たりとか(笑)。
-それは、他のバンドさん?
T:他のバンド。最初はただ脱いだだけで踊ったりしてたんだけど、どんどんヒートアップして最終的にケツの穴に指突っ込んで臭い嗅いでて。一番面白かったのはそいつらが初対面だったっていう(爆笑)。あっそうそう二人はスタジオの店員とそれを使っているバンドマンだった。それまで二人は話したこともなかったらしいです。