INTERVIEW
DIR EN GREY
2009.12.05UPDATE
Member:Die(Gt)
Interviewer:KAORU
-なるほど。カップリングのもう1曲「蝕紅 (Shot In One Take)」は一発録りですね。
この曲は『VULGAR』(2003年)に収録されている曲で。ライヴを重ねてきたことで、『VULGAR』の時のグルーヴと、今のライヴでのグルーヴは変わってきているから、その感じを一発録りの雰囲気で閉じ込めようと。
-凄く生々しい音ですよね。
そうですね。メンバーが向かい合って、円になって演奏しました。その時の空気感が出ていると思う。
-さて、シングルをリリースした後は、2010年1月9日と10日に日本武道館公演「UROBOROS -with the proof in the name of living...-」が行なわれるわけですが、なぜこの会場を選んだんですか?
去年の11月にアルバム『UROBOROS』をリリースして、年末の大阪城ホール公演で『UROBOROS』の世界が幕を開けて、今年1年間、国内外でずっとライヴをやり続け、毎ツアーごとに照明や演出を突き詰めてきた中で、ひとつの集大成的なものを武道館という場所で表現出来たらいいなという。ちょうど1年っていう長さもタイミングがいいですし。
-武道館という場所はアーティスト的には聖地のような場所だと思うのですが、個人的には武道館という会場をどう思っていますか?
演出的に面白いことができるハコだと思う。それを来てくれたファンにしっかりと観せられる、いい距離感。11年前に初めて武道館のステージ立って客席を見渡した時、案外小さいなと思ったんですよね。両サイドが近くて。でも、いざ本番が始まって、ステージに立ってお客さんが入っているのを見ると、雰囲気がガラっと変わるんですよ。凄く広く見える。アリーナ、1階席、2階席と全部が見渡せるから、ステージから見た光景という面でもいい。オーディエンスの反応も近くに伝わってきますし。
-『UROBOROS』の世界を、武道館という場所で、観て、聴けることがとても楽しみです。DIR EN GREYのことですから、絶対に私達を驚かせるようなことをしてくれるだろうと期待していいんですよね?
もちろん!セットリストも今練っている最中なんですけど、1日目、2日目で変わってくるので、感じる印象もかなり違うと思います。
-今回はDieさんへのインタビューということで、せっかくなので少し個人的なことも聞かせてください。最近お気に入りの音楽はありますか?
うーん。レコーディングとか曲作りの最中に、みんなでCDを回し合っていたりするんですけど、曲そのものよりも、音質っていうか、このドラムいいよねとか、これは誰が作った音なんだ?とか、そういう聴き方になってきているんですよね。だからこれっていうのは思い浮かばないな......。あ、MUSEの新作『THE RESISTANCE』は良かったですね。
-Dieさんの音楽的ルーツとなったのは?
ルーツは日本のD'ERLANGERですね。そこから、バンドやギターにどっぷりハマった感じで。
-ギターヒーローは瀧川一郎さんだったのですね。
はい。今でも。
-Dieさんのオールタイム・ベストを選ぶとしたら?
やっぱりD'ERLANGERですかね。アルバムだと『LA VIE EN ROSE』かな。当時の自分にズバっと刺さってきた人生を変えた1枚ですね。それまではそんなに音楽も好きではなかったんです。D'ERLANGERに出会ってからギターを始めて、その当時、十何年間か生きてきた中で、自分が初めてこれだ!っていうのを手に入れた感じがしましたね。
-Dieさんのギタリストとしての美学は?
......ギリギリ感?テンション的なもの。常にマックスの状態で弾きたい。リラックスして、冷静にギターを弾くのは嫌なんですよね。高揚した状態でギターを弾くと、普段自分が頭で考えてないことが出てきたりもするので、自分で自分を楽しみにしているというか。ちゃんと弾こうとすると、面白くない。身体で音を感じて、そこに自分が入っていって、テンションを興奮状態にまで持って行って出てくるものっていうのを、常に楽しみにしてます。