INTERVIEW
DIR EN GREY
2009.12.05UPDATE
Member:Die(Gt)
Interviewer:KAORU
-なぜそこまでチューニングにこだわろうと思ったのでしょうか?実際、結構大変なのではないでしょうか?
初めはメインのリフはいつものチューニングのC#で作ってたんですけど、A#にしたほうが、リフが作りやすかったんですよ。それで低くしてトライしてみたんですけど、ベースのToshiyaは苦労したんじゃないかな(笑)。ギターがベースの域までどんどん進出していってしまうという(笑)。だいぶ上から押されているような感じだったみたいで。
-イントロだとモダンヘヴィネス的な曲かと思いきや、ハイトーンでポップなサビから入るのが印象的でした。一度聴いたら絶対忘れないメロディーですよね。もちろんポップなだけではなくて、DIR EN GREYらしいヘヴィで猟奇的な部分もありつつ。この曲はDieさんの中で、DIR EN GREYらしい曲だと感じますか?
俺ららしさっていうのが何かっていうのを、言葉で表すのは難しいと思うんですけど、曲をアレンジしていく中で、例えば、普通ここのバッキングパートに歌は乗らないだろうっていう所にも歌を乗せてみたりして。ハマった瞬間、ピクっときた瞬間っていうのが、自分の中ではDIR EN GREYらしさっていうか。そこに興奮を覚えますし。そういう意味では、アレンジをしていて、俺ららしい曲だなっていう印象はありましたね。
-とても大きなメロディーなので、大きな会場にも栄える曲ですよね。この曲は、実質的には来年1月の日本武道館公演で、初めて演奏されるのでしょうか?
そういうことにしておきましょうか(笑)。
-武道館で聴けるのを楽しみにしています!(笑)さて、この曲とカップリングの「残」はOPETHなどを手掛けたJENS BOGRENがミックスを担当されたということですが、彼との仕事はいかがでしたか?対面でやっていたのですか?
いや、ネットだけでやり取りするっていう初めてのやり方でした。録音して上がったものをそのまま向こうに送って、メールのやり取りを何回かして。彼は自分達が求めていた音に凄く近付けてくれたなと思います。一発目に返ってきた音が、今までの俺達の楽曲の印象と違ったので、光がパッと見えたというか。
-凄くいい音質ですよね。メンバー皆さん、JENS BOGRENが手掛けてきた作品を聴いていたのですか?
そうですね。全員聴いていました。一回やってもらおうかっていう話は前からあったんですけど、今回はシングルだから、いいタイミングかなと。彼にはあんまりイメージを注文していなかったんですよ。逆に、曲を聴いた時に彼が感じる印象を大事にしてもらって作ってもらいました。あんまりこちらが細かく注文し過ぎると、彼の良さが失われてしまいそうだったので。彼の得意な部分を、そのままやってもらいたかったんです。
-マスタリングを担当したTED JENSENは『UROBOROS』でもマスタリングをしていますが、彼のマスタリング技術のいい部分というのは、Dieさんはどういう部分だと考えますか?
パッと聴いた時の音の拡がり方かな。ハイの伸びが、凄くきらびやかなんですよね。ワイドレンジで、綺麗に拡がる。この曲にも凄くマッチしていたと思います。ミックスからマスタリング後って、音の拡がり方というのが劇的に変わるんですよね。
-Dieさんにとって、この「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」は、今後のDIR EN GREYの中で、どのような意味合いを持つ曲になると考えますか?
まったく予想がつかないですけど、これからのライヴでキーになってくる曲ではあると思います。DIR EN GREYの魅力が1曲にギュっと詰まっている。そういう意味でも、シングルとして出す意味がある曲だと思います。何回も聴いていく内に感じ方が変わってくる曲で、細かいところまで聴いて気付いてもらったら、レコーディングで細かい作業をしてきた甲斐があるなと思います。
-カップリングには再レコーディングされた「残」が入っていることも、ファンにとっては凄く嬉しい驚きだと思うのですが、何故「残-ZAN-」を生まれ変わらせて、もう一度世に出そうと思ったのでしょうか?
今年3月に、目黒鹿鳴館と、大阪と川崎の男性限定ライヴでやってみようということになって、昔のままのヴァージョンでやってみたんです。それがキッカケで。最近、過去曲のリアレンジをするのが面白いんじゃないかっていうのが俺らの中であって、「残-ZAN-」ってどうやろ?やってみる?っていう。ちょうど10年前の曲なので、10年経った今の俺らがやったらどうなるんだろうという、そういう面白さもあって。