DISC REVIEW
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2020年の前作『Cannibal』がバンド史上最高の結果を記録するも、パンデミックによりツアーは中止、さらに2021年にはクリーン・パートを担っていたJason Cameron(Vo/Gt)が脱退と、苦境に立たされたBURY TOMORROW。しかし彼らは、新たにギタリストとクリーンVo/キーボーディストを迎えた6ピースとなってシーンへ復帰、起死回生の1打となる新作を完成させた。重厚なヘヴィネスを叩きつけるTrack.2、5から、メロデスライクなリフが光るTrack.4、ピアノを主体としたバラードのTrack.7までバラエティ豊かな楽曲を収めており、それでいて軸がブレていないのはさすがのひと言。ドリーミーなエレクトロからスラッシーなパートまで自在に行き来するTrack.6は、現体制ならではだろう。バンド初となる女性VoをフィーチャーしたTrack.11もエピックで、全メタルコア・ファン必聴と言いたい野心的なアルバムだ。 菅谷 透