DISC REVIEW
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テン年代国内シーンを総括するかのようなゲスト陣を眺めるだけでもヴォルテージが上がるが、決してコンピレーションのようなつくりのアルバムではない。各人に存分に本領を発揮させつつ意外性も引き出す楽曲群を聴いていると、YU-TO(Dr)とKaz Niita(Gt)はクリエイターとしてだけでなく、プロデューサーとしても機能しているのだとわかる。ライヴハウスで共に戦った仲間たちの特性を理解するクレバーさと、とにかく制作を楽しもうという、根源的な音楽の喜びを追求する無邪気さが同居している多面的な作品だが、もちろん音的にもデスコア~シンフォニック・デス~ブラック・メタル~メタルコア~Djent~ポップ・パンクとバラエティに富んでいる。アンセムになり得るキラーチューンが連発。 清家 咲乃