INTERVIEW
THOUSAND EYES
2018.02.15UPDATE
2018年02月号掲載
Member:DOUGEN(Vo) KOUTA(Gt)
Interviewer:米沢 彰
前作『ENDLESS NIGHTMARE』から約2年半。UNDEAD CORPORATION、GALNERYUS、YOUTHQUAKE、TEARS OF TRAGEDYなど、錚々たる顔ぶれが集まった国内メロデスの最高峰クラスに位置するTHOUSAND EYESが3rdアルバムをついに完成させた。ここに至るまでの軌跡から、中心メンバーふたりのそれぞれの想い、そして今後の展望などを、メタラーらしく熱く語ってもらった。
-まずは初のインタビューとなりますので、バンドのこれまでの経緯をうかがいたいと思います。スタートはKOUTAさんとDOUGENさんのふたりからですよね?
KOUTA:そうですね。2011年にふたりで"一緒にやろう"っていう話になって。それから、バンドとしてメンバーが集まったのが2012年ですね。僕が彼を誘って、"メロディック・デス・メタル・プロジェクトみたいなのをやりたい"って話をしたのがスタートです。
-最初はプロジェクトとして始めたものなんですね。
KOUTA:"趣味で音源でも作ろうか"ぐらいの感じだったんですが、デモを作って、当時所属してたバンドのレーベル担当の人に"僕、メロデスとかもちょっとやってるんですよ"って話をしたら、"じゃあ、うちからリリースしてみない? ちょっとデモ聴かせてよ"ってことになって。それで、なんか僕も乗り気になっちゃって(笑)。それがきっかけでレコーディングとか始めて、そしたら自分的にいいものができたので、"せっかくだからメンバー集めて、きちんと音源リリースしよう"っていうふうになったんですよ。結局、その担当の人にデモを聴かせたら"うちからはちょっと、ごめんなさい"って感じになっちゃって、それが悔しくて"もっとちゃんとやろう"って思ったのが理由でもあるんですけど(笑)。
-バンド名はどのようにして決まったのでしょうか?
KOUTA:名前そのものに深い意味はまったくなくて。純粋に覚えやすいというか、なんとなくカッコいい感じというか(笑)。DEATHの「1,000 Eyes」って曲が好きで、そこからいただいたんですが、まぁ、語呂もいいので。
-そういう由来だったんですね(笑)。そして、メンバーを集めていくなかで、現在のメンバーが、ベースにAKIRA(VOLCANO/ex-YOUTHQUAKE)さん、ドラムにFUMIYA(GALNERYUS)さん、ギターにTORU(TEARS OF TRAGEDY)さんと、それぞれにキャリアを持った方が集まっているのがすごいなと純粋に思うのですが、どのようにして探して加入に至ったのでしょうか?
KOUTA:まずは、ふたりで音源を作るっていう話になって。それから"もし、CD作るとしたら、ライヴをやんなきゃだよね。メンバーはどうしよう?"ってことになって、それでメンバーを探していったんです。ギタリストのTORUちゃんとは、もともと付き合いも長くて、ちょうど彼が東京に出てきたころくらいからの知り合いなんですよ。たまたまライヴハウスで何度か共演することがあって。あと、僕がひとつ前にやってた正統派メタルっぽいバンド(SUM RIZE)で、それはアルバム1枚出してライヴ1回やったっていうプロジェクトだったんですけど、そのときに彼に手伝ってもらったんです。そもそも、僕にあんまり友達がいなくて、彼しかギタリストの知り合いがいないっていうのもあるんですけど(笑)。テクニック的にも彼は完成されてるし、僕が日頃何を考えてるかっていうのも、よく理解してくれてるので。そういう意味でも、ギタリストは彼しかいないなと。で、AKIRAさんは、当時、僕が"ベーシストどうしよう......"ってSNSでつぶやいたら、たまたまAKIRAさんが"やってもいいよ"って反応してくれて(笑)。
-そういうこともあるんですね(笑)。
KOUTA:もともと、YOUTHQUAKEと共演させてもらったことがあって、一応お話したことぐらいはあったんですけど、雲の上の大先輩っていう感じで。なので、返事を貰ったのはいいんですけど、きちんと経緯を説明して、まずはAKIRAさんに納得していただいてから始めないと、と思って、とりあえず会いに行かなきゃいけないっていうことで。それで、AKIRAさんに連絡して、ふたりで飲みに行って盃を交わして、加入してもらいました。あと、もともと1stアルバム(2013年リリースの『BLOODY EMPIRE』)のときは、別のドラマーが加入してたんですけど、ライヴでバッティングがあって、そのオリジナル・ドラマーが出れないっていうことがあって。そのときに、DOUGENのつてでFUMIYAに叩いてもらったんです。そのライヴの打ち上げで、AKIRAさんがFUMIYAに"You、加入しちゃいなよ!"って(笑)。それで、(加入が)その場で決まったという。
-すごい流れですね(笑)。
KOUTA:それから、みんなで乾杯してっていう、結構感動的な場面だったんですけど、DOUGENはベロベロに酔っぱらってて(笑)。そのときEND ALLっていうスラッシュ・メタル・バンドと共演だったんですけど、(DOUGENは)そのメンバーのさとつ(Vo/Ba)君に裸にされて遊ばれてて、その感動の輪に入れなかったという(笑)。
-(笑)
KOUTA:大事な場面に、いつも彼はいないんです(笑)。
-破天荒ですね(笑)。でも、普通に考えて、"今メンバーいないから代理で叩いてよ"って言って、すぐに叩けるドラムじゃないですよね。
KOUTA:そうなんですよ。テクニック的にも、なかなか他に頼める人はいないですからね。FUMIYAがもともとやってた、"あんきも(Unlucky Morpheus)"の音を知ってて、実際ライヴとかも観てたので、頼むなら彼がいいんじゃないかっていうことで、DOUGENにお願いして誘ってもらいました。なかなか簡単に集まるようなメンバーではないので、そういう意味ではラッキーでしたよね。みんなすごいバンドの人たちなんですけど、僕だけなんにもないって感じで(笑)。ほんとにありがたいですね。
-KOUTAさん自身は、LIGHTNINGというバンドでの活動もしているんですよね?
KOUTA:もともと、リーダーのIRON-CHINO(Gt)さんと、自分が20代前半のときから知り合いで。それから、LIGHTNINGの前ギタリストが辞めてしまうっていうことで、誘ってもらって加入することになって。ちょうどそのころ、僕はもう音楽辞めようと思ってたんですよ。その前にやってたBlack Pearlっていうバンドがあんまりうまくいってなくて。"もうバンドとかいいかな?"って感じになってたんです。そんなときに、拾ってもらったっていう感じですね。たまたまLIGHTNINGでの一発目のライヴが、ちょうどVOLCANOが数年ぶりに鹿鳴館(目黒鹿鳴館)でライヴをやるっていう日で、そういう意味では、AKIRAさんとはすごく縁があるなって思うんです。
-辞めるかもしれないところから今に至るっていうのは本当にすごいですね。
KOUTA:気づいたらここにいたっていう(笑)。
-DOUGENさんはAFTERZEROとアンコウ(UNDEAD CORPORATION)でも活動を並行されていますよね。それぞれの時系列はどのようになっているのでしょうか?
DOUGEN:まず、UNDEAD CORPORATIONの社長(Ba)は大学の先輩なんで、わりと早い段階で前身バンドのようなものがありまして、それは大学生バンドの名残って感じなんですけど。そのあとAFTERZEROで活動してまして、さらにUNDEAD CORPORATIONがあって、なので3つのバンドの中ではTHOUSAND EYESが一番新しいバンドっていう感じですね。
-そうだったんですね。THOUSAND EYESの方が長いイメージあったんですが......。
DOUGEN:ずっとやってるイメージありますよね(笑)。
-なんででしょう? 結成から音源出すまでが早かったからですかね。
KOUTA:THOUSAND EYESは、音源ありきで始まってますからね。
DOUGEN:もともとライヴはやるつもりなかったですからね。