DISC REVIEW
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現代ヘヴィ・メタル・シーンの最重要バンドのひとつであるLAMB OF GODが、前身バンド時代に使用していた名義"BURN THE PRIEST"を復活させ、自らのルーツに向き合い、偉大な先駆者たちに捧げるカバー・アルバムをリリース。東海岸ハードコアのレジェンド勢、MELVINSやMINISTRYのような孤高のカリスマ、鬼才 Steve Albini(Vo/Gt)が率いたBIG BLACKなど、歴史にその名を刻んだ面々に対し真っ向勝負を挑み、LAMB OF GOD印の楽曲へと見事に昇華している。個人的には、常に圧倒的な咆哮で我々を鼓舞するRandy Blythe(Vo)が、ポスト・ハードコア・シーンの伝説的存在、QUICKSANDの楽曲「Dine Alone」において、メロディックに歌い上げる様が予想以上に堂に入っており、実に新鮮であった。 井上 光一