INTERVIEW
LAMB OF GOD
2012.01.09UPDATE
Member:Randy Blythe(Vo)
Interviewer:ムラオカ
-『Resolution』完成おめでとうございます。インストもありますが14曲と過去最高数の楽曲が収録されていますね。スムーズにアルバム制作が進んだ結果でしょうか?
俺はあまりスタジオが好きじゃなくて、ツアーが大好きだから、まあ、楽しい作業ではあったよ。他の、メンバーでスタジオの方が好きなヤツがいるけど、俺は違うんだ。全体的には良かったよ。レコーディングはニューヨークで行われ、1週間のセッションの間にハリケーンも地震も体験してしまった。本当にクレイジーだったよ。もちろん日本とは全然違うだろうけど。レコーディングっていつも同じようにやっているから、そんなに変化はなかった。プリプロダクションの段階からプロデューサーが一緒にいてくれたら大きな喧嘩もなく、普通に行われたって感じだね。
-プロデュースには前作起用のJosh Wilburと以前に起用していたMachineの2人の最強コンビを招いていますね。2人の役割分担について教えてください。
いいや、今回はJoshだけだったよ。Machineは『Ashes Of The Wake』と『Sacrament』のプロデュースを担当してくれたけど、Joshは『Sacrament』のギターとドラムのトラッキングをしてくれて、『Wrath』ではプロデュースをしてくれたんだ。今回はすべてJoshが担当してくれて、アシスタントのPaulと一緒にトラッキングまでしてくれた。Machineとの違いは、Machineはプロダクション自体にとても拘りがある。完成度の高い音を追求するタイプ。Joshはバンドの良さを引き出し、なおかつ荒々しさを大切にするタイプ。Machineはスタジオですごくテンションが高く、ものを投げたり、叫んだりする。初めて一緒に仕事した時は驚いたよ。
-前作『Wrath』のTrack1「The Passing」~Track2「In Your Words」の流れもライヴの冒頭の流れを想起させるスリリングなものでしたが、今作のTrack1「Straight for the Sun」からTrack2「Desolation」の流れもこのアルバムが傑作だということを知らしめるに十分なインパクトのある展開ですね!あなたがた自身非常に気に入っている部分なのではないでしょうか?
確かにそうだよ。アルバムの順番を考えるのに時間をかけた。ただ頭の中では時間がかかったように思えたけど、今考えてみると今までの中で一番短い時間だった。俺たちは常に口論して決めるんだけど、最初に3、4曲の順番はかなり早く決まったんだ。ただその後は大変だったね。何日も、何日も何がどこに入って、カットしてと、話し合いと多数決で決めたりした。苦しかったけど、だが今ではとても満足している。
-前作のTrack1「In Your Words」はヴォーカルも入っていない完全なイントロでしたが、今作の「Straight for the Sun」はイントロにも捉えられますし、あなたのヘヴィなシャウトや歌詞も入っているので1つの曲にも受け取れますね。実際この曲はどのような位置づけにあるのでしょうか?
この曲は他の楽曲と違うんだ。『Wrath』のイントロである「The Passing」は本当にきれいな音楽だと思う。まあ、LAMB OF GODの中では一番きれいな音楽だね、素晴らしい音楽だった。今回はアコースティックな雰囲気から、いきなりどかんと重い物を落としたような感覚になる。前回と正反対なんだ。
-前々作がビルボード8位、前作が2位とエクストリーム・ミュージック・バンドとして最も成功しているあなたがたですが、制作の際に、ついついチャートでのリアクションが気になってしまうことはありませんでしたか?
自分たちはもっと良い作品を作りたいという気持ちはチャートとは全く無関係なんだ。俺たちは常に良くなりたい。もっといいものを作りたい。内側ではプレッシャーはあるけど、それは進化し続けることに対してのプレッシャーなんだ。もちろんファンが大好きだし、いいレビューを書いてもらいたいけど、このバンドの5人のメンバーのために作っている音楽だから、それが満足できるものだと非常に嬉しいんだ。
-「Ghost Walking」のアコースティック・ギターから始まる展開は面白いですね!これはどなたのアイデアですか?
Markのアイディアで彼が作った。ちょっとブルースのよう南部風なブギーの要素が含まれている。
-「Cheated」はオールド・スクール・ハードコアパンクの香りも感じさせますね?あなたがたにとって珍しいタイプの曲ですね。
俺がこのバンドの一番のパンクロッカーなんだ。もちろん他のメンバーもパンクロックを聴いて来たけど、俺が一番聴いていて、Markも聴いていた。Markが率直なパンクロックなトラックを作りたいって言ったから、俺は“頑張れ!”って言ってやった(笑)。彼がその曲を書いて、“Ever get the feeling you’ve been cheated(訳:裏切られた気分になったことはあるか?)”がコーラスにあって、それが78年にSEX PISTOLSの最後のライヴでJohnny Rottenが放った言葉だったから、パンクロックの大ファンの俺は最高にいいアイディアだと思ったんだ。