DISC REVIEW
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会場限定シングル『Vampire Maiden』(今作にも表題曲含め2曲収録)を挟み、ついに1stミニ・アルバムが完成。シアトリカルなイントロを経て、「覚醒JINX」からヘヴィ且つダークなシンフォニック・メタルを展開。そこに彼女の和テイストで独特なヴォーカルが乗ることで、他とは一線を画したオリジナリティを発揮している。以前と比べて、歌の表現力も格段に高まり、曲調に寄り添う感情的なアプローチは聴き応え十分だ。奥深い物語性に引き込まれる「Carmilla」、ストリングスが効果的な「Masquerade」では裏声を駆使した妖艶な歌声も素晴らしい。そして、ファンタジックな世界観を通して、リアルなメッセージを投げかける矢島本人が手掛けた歌詞も必読。濃厚すぎる全6曲だ。 荒金 良介