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COLUMN

TeddyLoid presents DANCE × ROCK CHRONICLE Vol.2

TeddyLoid presents DANCE × ROCK CHRONICLE Vol.2

TeddyLoid Яyo (ギルガメッシュ/Dr)
インタビュアー:KAORU Photo by 石原 慎

-"TeddyLoid presents DANCE × ROCK CHRONICLE Vol.2"、よろしくお願いします。今回はギルガメッシュのリミックスですね。お互いに面識はあるのですか?

Яyo(以下Я):初めましてですね。

TeddyLoid(以下T):お会いするのは初めてですが、音源は聴かせてもらってました。初めてライヴを拝見したのが2008年~2009年ごろだと思うんですけど、「ALIVE」が衝撃的でしたね。イントロが四つ打ちで始まって、ラップが乗って、スクラッチとかも入っていて。もともとギルガメッシュさんには、ヴィジュアル系という印象があったんですけど、"こんなにエッジの効いたサウンドをやるんだ! かっこいいなぁ"と思って。そのころからちゃんと聴くようになりました。すごくラウドだし、年々音が硬くなっていっていますよね。

Я:そうですね。

T:『gravitation』も聴いて、どんどんラウドになっていくなと思いました。あと今日は、ドラマーとコンポーザーを兼ねているという方と初めてお話できるので楽しみです。

Я:確かにそういう人はあんまり周りにいないですね。

-それでは、リミックスの選曲を「evolution」にした理由を教えてください。

T:メロディが立ったキャッチーで魅力的な曲ですし、後半のラップのところをカットアップしたら面白いなって直感で思ったり。そういうところからですね。即決でした。

-「gravitation」とか「INCOMPLETE」とか「Drain」あたりがくるのかな?と思ったので意外でした。「evolution」は2008年にリリースした『MUSIC』に収録されている曲ですよね。さらに『LIVE BEST』でリミックスされているという。改めて「evolution」という曲の背景について教えてください。

Я:当時は47都道府県ツアーとか無茶なことをやっていましたね。"パーティーノリ"っていうのが初めてできた曲です。この曲はずっとやり続けてますね。ライヴではシメになるし。今回リミックスで「evolution」を選曲してくれてすごく嬉しかったですね。めちゃくちゃかっこよかったです!

T:ありがとうございます。今回はスクリューと言って、レコードの回転数をあえて落とすスタイルも試しています。アメリカのサウス・ヒップホップって、普通のバージョンと遅くしたスクリュー・バージョンの両方をリリースしたりするんですよ。そういう技術で声も録って、スクリューさせて遅くして、それをまた速くして、BPM合わせて作るんですよ。あと、もともと女声コーラスだったフックは、全部録り直して入れ替えました。

-前回はROTTENGRAFFTYの「D.A.N.C.E.」をリミックスしましたが、「evolution」とはかなり作り方が違いましたか?

T:そうですね、ロットンさんの場合とは違って、ギルガメッシュさん初期の名曲ですよね?音数少なめでシンセなどもそんなに重ねられていなかったので、基本的にヴォーカルだけを使って仕上げました。ベースにはエフェクトをかけたりカットアップしたりしています。

-前回よりも曲を解体している感じがありますよね。

T:そうですね。かなり解体しましたね。

Я:どうやって曲を解体しているんですか?

T:まずはヴォーカルしか出さない状態で、そこからキーボードを当ててみたり、ドラムを打ち込んだり、ベースを入れたり、ひとりでセッションします。もちろん生のバンドの演奏も活かしたいので、カットアップしてインサートしたり。

Я:サンプリングで使えるものを使うという感じですか?

T:そうです。仰る通りで。

-そのサンプリング感は今回かなり強いですね。

T:そうですね。イントロのベースも、オリジナルのベースからフレーズを切り出してエフェクト処理しています。オーバー・ドライヴが掛かってますね。

-Яyoさんは「evolution」がリミックスされると聞いて、どういう仕上がりになると思ってましたか?

Я:逆に難しいのかな?と思ってたんですよ。もともとパーティー感が強くて、冒頭のシンセの部分とかに強烈なアイコンがあったりするので、どうなるのかな?と思ったんですけど、そこがなくなって、盛り上げ方がEDMに寄っていてとても新鮮でしたね。

T:原曲のシンセがすごく印象的ですよね。それを活かしてリミックスすると原曲に近い質感になってしまうので、新しいアイコン、音が欲しいなと思って、ドロップでウォブル・ベースを入れたり、EDM的なアプローチを盛り込みました。

Я:今回リミックスしてもらったウォブル・ベースって、Massiveですか?

T:あれはFm8です。

Я:やっぱりそのへんが主流なんですね。

T:そうですね。Massiveも少し混ぜてます。

Я:Fm8とMassiveってどう使い分けるんですか?

T:ウォブル・ベース自体はFm8で出すんですけど、ちょっと高い"ビビビビビ"って音はMassiveで出したりしますね。

Я:僕はMassiveはちょこちょこ使っていて。Fm8も持ってはいるんですけど、いまいち使い勝手がよくわからなくて(笑)。今度教えてください。

T:難しいですよね。こだわると果てしなくて。

Я:アナログ・シンセサイザーじゃないけど、いろいろつまみが多すぎて。

T:複雑なんですよね。ベースをただキーボードで弾いても、リミックスで出したような音にはならないので、ペンで波形を書いたりするんですよ。そこに気づいてもらえるのは嬉しいですね。