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COLUMN

TeddyLoid presents DANCE × ROCK CHRONICLE Vol.2

TeddyLoid presents DANCE × ROCK CHRONICLE Vol.2

-機材の話も尽きなそうですね(笑)。

T:そうですね。シンセサイザーのソフト版の話です。そこに気づくの鋭いですね。

Я:SKRILLEXがデビューしたくらいのときに過激な使い方をしていたんですよね。ただ、あれをコピーするのってすごく難しくて、でもそれをTeddyLoidさんは使いこなしてるし、素晴らしいと思います。

T:ありがとうございます。あれはコピーするの難しいんですよね。僕も当時ネットで交流していた海外の人たちとSkypeで画面を共有して、ここはこうだよってお互い教えあったりして、情報交換していましたね。秘密のレシピみたいな(笑)。ギルガメッシュさん、Яyoさんの最近の作品ではそういう要素がかなり入ってますよね。そのЯyoさんだから気づいてくれたんでしょうね。

Я:ダブステップの要素とかは最近ちょこちょこ入れたりしてるんですけど、バンドと混ぜるバランスが難しいんですよね。ウォブル・ベースの作り方がよくわからなくて、すごく研究しましたね。勉強させてください(笑)。

-ウォブル・ベースひとつを作るのもそんなに苦労があるのですね。SKRILLEXの音も、あれは発明だって言われてますよね。

T:曲を作るのと同じくらい難しいと思います(笑)。

Я:いろんな波形を描いたり、そこから作るみたいな。TeddyLoidさんは綺麗に使いこなしていて、よくこれだけ作ったなぁと。素晴らしいです。

-TeddyLoidさんからЯyoさんに訊いてみたいことはありますか?

T:ジャンルも異なるし、バンド形態とクリエイターひとりっていう編成自体が違うし、でもЯyoさんはプレイだけでなくコンポーズもされていて、おまけに激ロックにDTMのコラム(Track Maker)まで連載されてるじゃないですか。そのスタンスはとても興味深いです。DTMはいつごろから始められたんですか?

Я:DTMは高校2年生くらいかな。Pro Toolsがまだ6.7の時で。パソコンは結構やる方だったんですけど、ずっとMTRで曲を作っていて、なんか嫌気が差しちゃったんですよ。レコーディングに入ったときにスタジオにPro Toolsがあって、波形が表示されているのに興奮しちゃって、そこからはまりました。始めは何を買ったらいいのかも全然わからなくて、エンジニアさんにどうしたらいいか聞いたりして。まだPro Tools LEが出たときくらいですね。価格も手に届きやすいくらいで。

T:コラムを拝見していて印象的だったのが、BIGBANGの「Fantastic Baby」のカバーです。原曲もめちゃくちゃかっこいいんですけど、原曲とは違う魅力があるし、クオリティの高さにびっくりしました。

Я:あれをやったきっかけは、先輩のMUCCの逹瑯さんが、イベントでBIGBANGをカバーしたいんだけど、あれはバンドじゃないから、バンド・バージョンにしてみてと言われて作ったんです。それで仕上がりがいいからみんなに紹介したいなと思って、YouTubeのアカウントを作ってやってみたんですよ。自分の声で差し替えて本気で歌いました(笑)。

T:そもそもロック・フィールドの方のDTM講座ってあんまりないと思うので、すごく新鮮だし、貴重なコラムだと思います。僕みたいなジャンルのコンポーザーがDTM講座をやるのは、わりと普通だと思うんですけど、ロック・アプローチの講座を動画付きでやるっていうのは本当に面白いですね。

Я:あんまり見ないですよね。ロック畑の人のは。

T:ドラムの打ち込みのアプローチとかも面白かったですし。

Я:10代のことからずっとそういうことばっかりやっていたので、好きなんですよね。

T:あと最新のコラムも面白かったですね、レコーディングに使うマイクの。(Track Maker Vol.5"生の楽器をマイクでレコーディング")DTMの枠を超えてフィールド・レコーディングになってるっていう(笑)。

Я:あれ失敗したなと思うのが、普通に買えない値段なんですよね(笑)。ちょっと高いんですよ。シンバルのオーバーヘッドのマイク1本でも10万超えちゃうし。

T:あのマイクを全部合わせるとお会計は3桁いっちゃいますよね。

Я:そこはちょっと失敗しちゃったなと(笑)。

-Яyoさんの使用しているソフトはPro Toolsですよね。TeddyLoidさんはAbleton Liveというソフトを使っているそうですが、Pro Toolsは互換性がすごくいいと言ってましたね。

Я:やっぱりレコーディングに行く機会が多いし、レコーディングスタジオって絶対Pro Toolsなんで、そこの互換性考えるとそうなっちゃうんですよね。

T:僕はマスタリングまでの作業を全部自分でやることが多いので、互換性を考えなくても好きなソフトを使えるんですよね。

Я:それ1台で収まっちゃうんですよね。

T:Ableton Liveは即効性があって、例えば素材をもらったりしたときに、ギターとかシンセの音などのピッチを変えたり、切り刻んだり、配置を変えたりなどが楽にできるんです。Pro Toolsも使えるんですけど、Liveの方が時間が短縮できますね。音はPro Toolsの方が良いって言われてますけど。

Я:使い手次第ですよね(笑)。僕もLiveは触ったことがあって、マルチトラックっていって、一気にトラックを立ち上げてドラムのパラ録りをするとか、そういうのに使える。Pro Toolsは録音に適してるんですよ。Liveはリミックスとかクラブ系に適してるのではないかと。僕はアナログで録ったりもするので、やはりPro Toolsが適していますね。

T:用途が違いますからね。あと伺いたかったのは、もうひとりコンポーズされている方がいるんですよね?

Я:作曲に関してはうちのギターが一緒に作ってますね。ミックスとかは自分でやってます。

T:ドラムの質感が本当にすごいと思ったんですよ。

Я:結構研究してますね。例えばMIDIの配置とかでも、"ドドン、ドドン"ていうフレーズがあるとしたら、絶対に2発目とかでベロシティ(強弱)を変えたりしていますね。結構細かく作っていて。

T:ベタ打ちじゃなくて。

Я:そう、ベタ打ちになっちゃうと、僕自身がドラマーだから気持ち悪くなっちゃうんですよ。絶対そんな音にはならないから。