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INTERVIEW

Leetspeak monsters

2025.10.15UPDATE

Leetspeak monsters

Member:D13(Vo/Rap) Yo'shmeer(Gt/Cho) Euskyss(Ba) DieWolf(Dr)

Interviewer:杉江 由紀

ライヴでこの曲をやっていくときには、皆さんにもぜひ踊ってもらえると嬉しい


-そうですか? トランプを使われているシーンはとても魅力的かと。カードのさばきぶりから、物事全てを操っているかのようなラスボス感が漂ってくるといいますか。

Euskyss:いやいや、そんなことはないです(笑)。あれはたまたま監督さんがトランプを持って来られてて、小道具として使ってみようか? という話になっただけですね。

-D13さんはイメージ・シーンのほかにも、今回は華麗なダンス・ステップを披露されています。それこそ見どころ満載なのではないでしょうか。

D13:今回は髭とサビのダンスがポイントですね(笑)。

-あの振付はどなたがされているのですか?

D13:あれはダンス・スクールをやっている友達が、そのスクールに通っている子を紹介してくれて、もともとはその子に考えてもらった振付なんですよ。で、その中から僕でも踊れそうな振付をピックアップしてやらせてもらったのがあれですね。ライヴでこの曲をやっていくときには、皆さんにもぜひ踊ってもらえると嬉しいです。

DieWolf:みんなで一緒の動きしてほしいなっていうのは僕もあります。みんなで楽しみましょう。

Yo'shmeer:ぜひMVを観て予習してきてください。

Euskyss:僕としても「Smoke」は秋からのツアーも想定しつつ、みんなで身体を一緒に動かして楽しんでもらえたらいいなと思いながら作った曲でもあるので、各地でそういう空間を作っていきたいですね。

-ライヴ空間で映えそうという意味では、当初リード・チューンになる予定があったという「Reborn」も負けてはいません。こちらは現代的且つ疾走感のあるロック・チューンとなっておりますが、この曲をプレイされるときのポイントも皆さんお願いします。

DieWolf:BPMが速いんで、疾走感に任せてしまうと雑になりがちなタイプの曲だと思うんですよ。だから、実は結構シビアに一つ一つの音や要所要所の展開を押さえていく必要がありました。もちろん、疾走感そのものは大事なのでそこは6割くらい出しつつ、あとは丁寧さとのバランスを取っていくのが大事な曲ですね。

Euskyss:これはヴォーカルとギターが前に出て暴れてもらいたい曲なので、僕はベーシックに基盤を支える感じでした。

Yo'shmeer:ということで、これは暴れ曲になってます(笑)。個人的には現代的で最新な感じもありつつ、全体的には2000年代のスクリーモっぽい匂い、あとはギター・ソロで初期THE USEDみたいな90年代っぽい音をこの曲の中で蘇らせたところもあります。それとギター・ソロの直前に、僕とドメさんでシャウトを入れたところもぜひ聴いてください!

D13:王子の発案で、2人でやってみたんですよ。

Euskyss:この曲は本来"ライヴをやりたいのにできない"っていうフラストレーションを爆発させたいところからスタートしてる曲なので。2人には思いっきり叫んでもらいました(笑)。

-つまり、この「Reborn」の歌詞は......

Euskyss:ドメちゃんのモヤモヤした気持ちを吹き飛ばすような内容にしたかったですし、ドメちゃんの復活とか再生を"Reborn"っていう言葉で表現しました。

-いい意味で「Reborn」はLeetspeak monstersらしくない、ある意味での新鮮さを持った曲になっているのではないでしょうか。

Yo'shmeer:新鮮だなって僕も感じます。Leetspeak monstersでもこんなことできるんだ! って思ったし、ライヴでは拳やヘドバンで盛り上がる光景も今から見えてます(笑)。

-かと思うと、「N30n r∞m r3c4ll」(※初回盤収録曲)は一転してキラキラなエレクトロ・サウンドが広がります。私は正直roomしか読めませんでしたが、この曲題はいったいどう読めば?

Euskyss:"ネオンルームリコール"です。こういうアルファベットを数字とか記号に置き換える表記の仕方のことを"Leetspeak"っていうんですよ。英語圏のインターネット文化の中で生まれた表記法なんですけど、この曲はデジタルな要素も強いのでこういうタイルの付け方をしたら面白いかな、と思ってやってみました。

-遊び心を活かされたわけですね。そして、遊び心は音にも多分に含まれているようで、これはもしや80年代に大ヒットしたA-HAの「Take On Me」をオマージュしたものだったりしませんか。メロディこそ違いますが、このビート感は完全にアレですよね?

DieWolf:うわー(笑)。

Euskyss:そうなんです! 分かってもらえて嬉しい(笑)。

Yo'shmeer:さすがっすね!!

D13:すごっ!!!

-ヒットした当時、中学生だったものですから普通に聴いていたので(笑)。80年代的レトロ感のあるサウンドになっていることと、歌い出しの歌詞が"Retro songs begin to play"だったこともヒントになりました。

Euskyss:僕等はリアルタイムではないですけど、近年になって国内外で「Take On Me」のリズムがまたブームになってたじゃないですか。

-2019年あたりからでしょうかね。海外だとTHE WEEKNDやCOLDPLAY、国内でもSexy Zone(現timelesz)、緑黄色社会等、そのほか探し出すとかなり多くの人たちが「Take On Me」をミーム的に意識した曲を発表しているようです。

Yo'shmeer:俺は最初"あ、これは初期BUCK-TICKだ!"と思ってましたけど。

D13:へー、初期BUCK-TICKにこういう曲あるんだ?

-80年代ニュー・ウェーヴの風情を持った楽曲、という点ではどこかで通ずるものがあるのかもしれません。いずれにしても"その時代感"を音で表現していくためのアプローチを、皆さんがどのように考えていかれたのかにとても興味があります。

Euskyss:これまでのLeetspeak monstersは、どちらかというとストリングスやピアノといったクラシックな音色を多く使ってきたバンドなので、これだけデジタル音を前面に出すとなると塩梅がなかなか難しかったです。全然違うバンドの曲に聴こえちゃうかも? という心配も多少はあったんですが、思い切ってレトロでデジタルな方向に振り切ってみたら、それをドメちゃんが歌うと"全然いけるじゃん!"っていうことになって、最終的にこの形になりました。エンジニアさんにも"この曲はリバービーな感じにしたいです"ということでお願いしました。

DieWolf:のちのちライヴでやっていくときには、粛々とやりつつも煮えたぎるようなエモさのあるビート感を出していけるようにしたいですね。メイン・スネアじゃなくて、サブ・スネアで叩くことも今ちょっと検討してるところです。

Yo'shmeer: 僕自身はこの曲をやるまでA-HAは通ってなかったんですけど、80年代っぽいピコピコした感覚とか、このビート感の特徴はすぐ掴めたんですよ。だから、レコーディングでは上手いことエモい音をはめることができました。

-ベースの音もこれは無機質な方向に寄せていらっしゃいますか?

Euskyss:これはシンセ・ベースで先にフレーズを作って、そこに生のベースもうっすら重ねてるんです。一応ライヴでも生ベースでやっていこうかなと思ってます。

-「N30n r∞m r3c4ll」は今作中で唯一の全編英詞曲ですが、きっとD13さんの歌もこの曲ならではの部分が多々あったのでしょうね。

D13:王子から曲と歌詞を貰ったときに、僕は"これをLeetspeak monstersでどうやるの!?"ってなりました。自分にとってはすごく実験的な曲でしたね。でも、ミックスまで終わったときにやっと全ての答え合わせができた感じがしたんですよ。これで良かったんだなって感じられて良かったです(笑)。今までにはなかったタイプの曲ですけど、めちゃくちゃいい曲になりました。

-逆に、今作中で最もLeetspeak monstersらしさの出ている曲と言えば「Singing Skeleton」(※通常盤収録)かと思います。

Euskyss:たしかにこれはうちっぽい曲だと思います。最初は重ためのギャングスタ・ラップに近いような感じにしてたんですけど、ドメちゃんに歌ってもらったときに"もうちょっと華やかさが欲しいな"と感じて、さらにラテンの雰囲気を入れました。

DieWolf:これは太いビートを意識してやる必要がある曲ですね。ライヴでも、みんなを踊らせるくらいの気持ちというか、ちょっとホップするような感じを表現することができたらいいんじゃないかなと思ってます。

Yo'shmeer:ギャングスタ・ラップに近いところがあるっていう曲だけに、これは"悪そうな感じ"を音で出していくのが大事な曲ですね。

-Dragon Ashで言うところの"悪そうな奴は大体友達"な(笑)。

Yo'shmeer:そういうことですね(笑)。まぁでも、音としてはずっとLeetspeak monstersがやってきたことの延長線上にある曲なんで、一番これが楽に録れました。

-歌詞が"骨縛り"な内容であるのも実にLeetspeak monsters的です。なにしろ、D-13さんは骸骨キャラなわけですし。

D13:あははは(笑)。

Euskyss:まさにこれはドメちゃんが主人公の、骨をテーマにしたラップ曲です(笑)。

-骨の芯まで、馬の骨、愚の骨頂、無駄骨、白骨の章、換骨奪胎、骨が折れる、骨身を削り、骨を埋める覚悟、骨のある奴、骨の髄まで、骨董品、骨肉の争い、骨抜き、骨身に染みる、骨休み等々。日本語にこんなにも骨と付く言葉があるとは驚きです。

Euskyss:僕も換骨奪胎とか、調べてみて初めて知った言葉がいくつかありました。

D13:レコーディングも難しかったですよ。漢字が読めなくて(苦笑)。でも、ラップをやっていく上ではすごく面白い曲でした。この曲も大好きです!

-当然これらの楽曲は11月から始まる"Welcome to Monster's Theater~2025-2026~"にて奏でられていくことになるはずですが、このツアーに向けたヴィジョンを最後にお聞かせください。

Euskyss:Leetspeak monstersにとって、毎年の秋冬ツアーというのは新音源を出した上でのものであると同時に、ハロウィンのイベントで1年を締めくくった後に。また次の1年を始めるための大事なツアーなんですよ。だから、そこを踏まえた上で完成度の高いライヴを各地でやっていきたいなと思ってます。

DieWolf:個人的な最近のテーマで言うと、力を抜いてプレイすること、姿勢良くプレイすることを意識しているので、次のツアーはそこの精度を着実に上げながらやっていって完走できるようにしたいですね。

Yo'shmeer:無事に完走、というのは僕も目したいところです。過去のツアーでもメンバーの体調不良が起きたりというのはありましたし、ドメさんも復帰してしばらく経ったところではあるので、みんなで元気良く完走するのが一番の目標です! あと、今回は京都とか初めてワンマンやるところがあるので、それを非常に楽しみにしてます。

D13:王子も言っているように、僕が喉の手術をしてから7月にライヴ現場に復帰して、ハロウィンという節目を経ての全国ツアーですからね。とにかく、今やれることをしっかりやっていきたいと思ってます。あと、今年は2月に初めてアメリカに入ったんですけど("Katsucon")、言葉の壁がある場所でもショーをいかに楽しませることができるか、という意味であれはとてもいい経験だったんですよ。そして、このあいだは東京と大阪でKaya様との"THEATRICAL ROCK SHOW"というのもやらせていただきまして、ちょっとミュージカル的な要素を入れたライヴもやったんですね。そうやって得てきたことを今度のツアーで何かしら活かしていけたら、これまで以上に面白いことができるんじゃないか、とも思ってます。

Euskyss:特に1月31日にやるSHIBUYA DIVEでのツアー・ファイナルでは、「Smoke」のMVの内容も踏まえた上で何かシアトリカルなことをやっていけると、来ていただいた皆さんを物語の中に引き込んでいくことができるんじゃないか? と今ちょうど考えてるところなんですよ。Leetspeak monstersとしての世界をより深めていきたいです。

LIVE INFORMATION
"Halloween Oneman Show 2025"


10月31日(金)原宿RUIDO
OPEN 18:00 / START 18:30
[チケット]
前売 ¥4,500 / 当日 ¥4,900(ドリンク代別)
一般チケット発売中