MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

零[Hz]

2024.08.13UPDATE

2024年08月号掲載

零[Hz]

Member:ROY(Vo/Lyric) Rio(Gt) Leo(Gt/Prog) TEIKA(Ba) RYOGA(Dr/Mani)

Interviewer:杉江 由紀

-ちなみに、"PHASE1"と"PHASE2"で共通している、ツアー・タイトルの"Across to the VANITY"についてですが、これは『ZENITH』(初回限定盤)に収録されている「VANITY」にかけたものとなるわけですよね。改めてこの件についての解説もいただけますと幸いです。

ROY:もともと「VANITY」は、2ndフル・アルバム『ZELM』(2019年リリース)に入っていた曲で、『ZENITH』で再録をしたんですね。で、なぜこの曲を再録したかというと当時はそこまで特別な思い入れがあったわけではないんです。ただ、当時ツアーでやっていってそのツアーが終わったときに、自分の中でこの曲に対する価値観が変わっていたことに気付いたんですよ。それで、今回はあれから少し時間も経ったなかで、もう一度「VANITY」をフィーチャーしていこうかということになり、まずは『ZENITH』に再録した上で、"Across to the VANITY"ってツアー・タイトルを付けました。

-当時ツアーを経て「VANITY」に対する価値観が変わったように、このたび再録をしたことでも、何かしら「VANITY」に対する価値観が変わった点はあったのでしょうか。

ROY:ありました。最初に「VANITY」の詞を書いたときは、自分の中でちょっとマイナスなイメージがあったんですよ。"VANITY"って直訳すると空虚とか虚無みたいな意味のある言葉で、あの頃は夢を追っかけているようで実は追っかけることができていない、かんじがらめな自分の姿というものを詞で描いていたところがあったんです。でも、あれからコロナ禍を経て、それこそ物理的にも夢を踏みにじられて、いろんなことが制限されたじゃないですか。あのときに僕は、やっと"ふてくされてるだけじゃダメなんだ"っていうことに気付けたんです。そこから考え方が大きく変わったんですよ。虚無の向こう側、"零"の向こう側に行きたい! って思うようになりました。

-"Across to the VANITY"とは、そのようにして生まれた言葉だったのですね。

ROY:もし夢のない現実があったとしても、必ず"その先があるよね"っていうことをみんなに伝えたかったんです。「VANITY」はそんな気持ちで再録しましたし、"PHASE1"でもそういう想いでずっと歌ってました。

-そんな"PHASE1"は計22本もありましたので、きっと道中ではいろいろなドラマもあったのではないかと思います。ここで、お1人ずつから"「PHASE1」の想い出"を披露していただいてもよろしいでしょうか。

ROY:では僕から。零[Hz]はYouTubeの公式チャンネルに動画とかもよくあげているんですが、去年"TZ DEMOCRACY(零[Hz] ONEMAN LIVE「TZ DEMOCRACY」)"って企画で、"僕たちがまだ行っていない地方の中で、皆さんからのコメントが一番多かったところに行きます"というのをやったんですよ。で、去年は三重県になったんで松阪M'AXAというところで初めてライヴをやったんですが、そのときのライヴの反応がとても良かったんです。それで、今年も"PHASE1"に松阪M'AXAを入れたらまたいいライヴができたんですよ。別に特別な何かが起きたわけではないんですけど、もともとは企画で行くことになった場所にまた戻ったとき、ファンのみんなもほんとに喜んでくれたし、自分たちも成長を感じられたことがすごく嬉しかったです。行って良かったなと改めて思いました。

RYOGA:僕は自分自身のことというよりも、Leoに関する想い出がありますね。Leoって、何か面白いことが起きると結構激しい動きをする癖があるんですよ。それで、あれは札幌だったかな? みんなでホテルにチェックインしてからエレベーターに乗ったとき、Leoが何かにウケていつもの調子で爆笑しだしたんですよ。そうしたら、エレベーターの扉が開きかけちゃって(笑)。あれはちょっと忘れられない想い出です。

Leo:自分ではそんなに激しく動いてるつもりないんだけどなぁ(笑)。

-かく言うLeoさんにとって、"「PHASE1」の想い出"とは?

Leo:5月11日に金沢のGOLD CREEKってところでやったんですが、今年は年始に北陸での地震があったので、何か僕たちにできることはないかとメンバー全員で考えた結果、微力ながらその日のライヴはチャリティ公演というふうにさせてもらったんです。なので、チケットの売上げは100パーセント金沢県への義援金として寄付させていただきました。

-素敵です。100パーセント寄付だなんて、なかなかできることではないですよ。

Leo:僕たちにできるのは小さなことですし、少しでも力になれたらという気持ちを表しただけです。その日はセットリストの面でもみんなに元気を届けるぞ! っていう気持ちでライヴをさせてもらいました。金沢で初めて140人が来てくれたのも嬉しかったですし、みんなと熱い気持ちを共有できたこともすごく嬉しかったです。そして、また必ずここに帰って来たいって思えるライヴでもありましたね。

-Rioさんの想い出はなんですか?

Rio:さっきから何回か話には出てるんですけど、やっぱりご飯の場とかで"ちゃんとメンバーと話せた"ことが、今回のツアーは大きなポイントだったと思います。最近は移動も安全面を考えて新幹線を使うことが多くなってるんですけど、とても快適に移動ができる反面、新幹線だと、車移動するときみたいに5人で話をするような場面はどうしても減っちゃいますからね。個人的にはそのへんをちょっと寂しく感じてもいたので、今回はみんなとのコミュニケーション不足を解消することができたせいか、非常に円満な状態でした(笑)。

-地方でご飯に行くとなると、いわゆる地のものをいただく機会が多かったですか?

Rio:なるべくそうするようには意識してるんですけど、時間的にお店がやってないこともありましたね。それから、この間山口に行ったときはLeoの家の隣にあるラーメン屋さんに行きました。それも偶然(笑)。

Leo:みんなで"美味いものでも食べに行こう!"となったんですけど、結局ライヴ後だったんでやってるお店が少なかったんですよ。それで、ROYが"良さそうなラーメン屋ある"って見つけてくれたところが、俺の家の真隣にある店でした(笑)。俺も大好きなお店で嬉しかったです。

ROY:いいお店、見つけた! と思ったんですけどねぇ。Leoが"それ、俺ん家の隣だわ"って言うから"えっ!?"って(笑)。

Leo:でも、わりとあるあるだよね。福岡でもお店どこもやってなくて、全員で"すた丼(伝説のすた丼屋)"に行ったし(笑)。そういうのも全て僕は楽しくって好きな時間です。

TEIKA:じゃあ、僕もご飯の話でいいですか? 香川県の高松に"骨付鳥 一鶴 -IKKAKU-"ってお店があって、そこは香川に行った人は全員行くというくらいのお店ですし、僕も連泊するときは毎日行くくらい本当においしいんです。もちろん今回も行きました。感動するレベルでめちゃめちゃおすすめなんで、全人類に一度は食べてほしいです。

Leo:実は横浜とか福岡にもあるんだよね。

-さて、ここからは、"ZEROHZ LIVE TOUR 2024「Across to the VANITY PHASE2」"に向けた、抱負も語っていただければと思います。

Leo:"PHASE1"では、『ZENITH』の「ZERO QUALIA」を本編のラストにやることが多かったんですけど、あの曲を演奏するとみんなと1つになれているという気持ちが強いです。"PHASE2"ではさらにみんなと1つになっていきたいし、"PHASE2"ならではのアレンジっていうのもすでに脳内にあるので、それを実際にやっていくのが楽しみです。

RYOGA:ドラム的には、"PHASE2"でさらにいい音を作っていきたいと思います。最近テックさんから、専門の人しか知らないような2,000円くらいのアプリを教えてもらいまして、今はそれを使いながら自分でもチューニングしてるんですけど、決まった正解ってたぶんないんですよ。教科書的なものに載ってるチューニングとかでもなく、零[Hz]っていうバンドに最も合うチューニングをここからいかに見つけていくのか? が、自分にとっては今の大きな課題ですね。

Rio:現実的なところでは暑さ対策には気を付けたいです。サーキュレーターを導入するっていう話も出てるんで、次はちょっとカッコ良く髪をなびかせながらライヴしようかと思います(笑)。それと8月はROY、Leo、僕と誕生日のメンバーが3人いて、そういう日は特別な衣装でやろうかなとも思ってるのでそれも楽しみですね。

TEIKA:"PHASE2"に向けての大きな違いとしては、今(※取材は7月下旬)まさに僕は教習所に通ってるんですよ。もう仮免までは受かってるので、おそらく"PHASE2"の開始までには運転免許が取れてるはずなんです。で、さっきRioが新幹線移動は寂しいとか言ってたじゃないですか。次は僕の運転で全国を回ることになると思います。これまではメンバーみんなに運転してもらっておんぶに抱っこだったので、今度はぜひみんなに移動中は寝ててほしいです。安心してください。みんなの命は僕が預かります!

ROY:僕は体調管理や必要な準備はするとしても、あんまり考えすぎないようにしながら"PHASE2"に臨みたいなと思ってます。仮にコンディションが万全ではなかった場合でも、昔だったら気持ちまで凹んでしまうことが多かったんですよ。でも、別にみんなは俺の歌だけを聴きに来てるわけじゃないわけだし、今なら自分もその日のライヴを楽しもう! っていう気持ちで、吹っ切ったライヴをやれるようなメンタルの強さは身に付けたと思うんで、とにかく毎回全力でやってきたいです。そして、移動中はTEIKAの安全運転に身を任せてゆっくり眠るようにします(笑)。

-"PHASE2"のファイナルとなる11月20日の豊洲PIT公演には、無事で戻って来てくださいませ。当日は零[Hz]としては最大キャパのライヴとなりますが、零[Hz]は"いつもと変わらずやるぜ!"、か"特別に気合を入れてやるぜ!"のどちら派ですか?

ROY:僕は普段と変わらないようにやるつもりです。

Leo:僕はROYやみんなにはそう思っていてほしいな、と思ってますね。僕個人は豊洲PITっていう場所に対して特別な想いを持っているところもあります。自身最大キャパでやるライヴだけに、少しでも多くの人に観てもらいたいし、俺らとしてもしっかり満足して終えたいんですよ。そして、ちゃんと次に繋がるようなライヴにしていきたいです。

EVENT INFORMATION
"ZEROHZ LIVE TOUR 2024「Across to the VANITY PHASE2」"

8月14日(水)高田馬場CLUB PHASE
8月17日(土)栃木HEAVEN'S ROCK UTSUNOMIYA VJ-2
8月18日(日)茨城つくばパークダイナー
9月7日(土)新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
9月8日(日)埼玉HEAVEN'S ROCK KUMAGAYA VJ-1
9月10日(火)東京Spotify O-WEST
9月14日(土)神奈川Thunder Snake ATSUGI
9月15日(日)F.A.D YOKOHAMA
9月21日(土)神戸VARIT.
9月22日(日)岡山 倉敷REDBOX
9月28日(土)宮城 仙台MACANA
9月29日(日)福島club SONIC iwaki
10月4日(金)札幌SPiCE
10月12日(土)福岡DRUM Be-1
10月18日(金)名古屋ell.FITS ALL
10月19日(土)名古屋ell.FITS ALL
10月25日(金)大阪Music Club JANUS
10月26日(土)大阪Music Club JANUS
11月3日(日)広島SECOND CRUTCH
11月4日(月)高松DIME
11月9日(土)沖縄Output
11月10日(日)沖縄Output
11月20日(水)豊洲PIT
詳細はこちら