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INTERVIEW

ステミレイツ

2024.04.18UPDATE

2024年04月号掲載

ステミレイツ

Member:ゆきっぺ(Vo) 輝星(Gt) あやのん(Key/デスボ) あきら(Ba) ごみちゃん(Dr)

Interviewer:山口 哲生

どんなふうに成長してるんだろうってワクワクするような、期待できるようなライヴを毎回して行きたい


-後ろからパっと前に飛び出してくるのがカッコ良かったですよ。

あきら:ありがとうございます(笑)。それこそアイリフドーパさんが、楽器を弾くときは感情をめちゃくちゃ出しているという話をされていたんですけど、CITTA'に関しては、私も本当にいろんな感情で臨んだライヴだったので、気づいたらあちこちにいましたね(笑)。感情をすごく出せたライヴだったんじゃないかなって思います。

ごみちゃん:CITTA'が好きなのが表れてたよね。

あきら:めっちゃ出てたでしょ?

ゆきっぺ:めっちゃニコニコしてた。

あきら:もう端から端まで堪能してやろうと思ってたから(笑)。

あやのん:私は煽ることも結構あるから、そういうお話を直接聞いて、自分ももっとこうしないといけないとか、さらに感じることができて。自分的には何が変わっているのかはわからないですけど、最初のライヴのときよりは、楽しくお客さんをたくさん煽れているようになってる......かなと思ってます(笑)。そういうお話を聞いたからこそ、良くなってるような気がします。

-吸収できてると。

あやのん:はい。また機会があったらいろんな方のお話を聞いてみたいなってすごく思います。

ごみちゃん:リベリオン(a crowd of rebellion)さんとお話しさせていただいた際に、"ドラマー(近藤 岳)がすごくストイックで"というお話をされていて、私が憧れた人はそういう過程を経ていたんだと思って。地方に行ったときもスタジオに入って個人練習してるとか、だからカッコいいパフォーマンスができるんだなって。じゃあそれは自分もやらなきゃ、そうじゃないと憧れる人にはなれないな、だってそういう人たちがやってるんだから! っていうのが道標になって、苦しいときも頑張れたので、すごくいいお話を聞かせていただけて良かったなぁって思いました。

-たしかに、自分が憧れていた人たちからその言葉を聞いたら、それはやらなきゃってなりますね。

ごみちゃん:なりますね。"もう嫌だー!"ってなっても、"でもやらなきゃ! だってやってるんだもん!"っていう。そこまでやっているからそうなれるっていうのもあるし。だから、アーティストである限りは、そういうところを超えて行かなきゃいけないんだろうなぁって。すごくいいアドバイスを貰えたなと思いました。

ゆきっぺ:私は盛り上げ方とか、MCのことを聞くことが多かったんですけど、アイリフドーパさんが、ライヴ中に自分を俯瞰して見てるっていう話をされていて。今まではもう本当に必死で、これをやり切らなきゃっていう気持ちしかなかったし、川崎のときもその気持ちはもちろんあったんですけど、本当にちょっとだけ、冷静に自分を見れている自分もいて。もちろんめちゃくちゃ興奮してるんですけど、頭の中は結構スッキリしていて、セトリが全部勝手に頭の中に流れてくるみたいな感じがあったり、ここはこうしたほうがいいなとか、ライヴをしながらも少しだけ考えている自分もいたので、もしかしたらあの話ってこういうことなのかな......っていうのを、本当にちょっとだけなんですけど、感じることができたんです。歴が全然違うので、おこがましいなと思うんですけど、それが初めてわかったときにすごく嬉しかったし、もっとそういうことができるようになったら、もっといいライヴができるんじゃないかなっていうキッカケみたいなものが掴めたというか。先輩方が言っていたことが初めてすっと落ちてきたので、お話を聞けて良かったなって思いました。

-いろいろと身になることが多かったですね。今日のお話の中にもたびたび出てきましたけども、新曲の「EVOL AI」に関して。ごみちゃんさんは難しかったというお話をされていましたが、輝星さんはどんな印象を持ちました?

輝星:最高難易度の曲が来たなと思いましたし、何よりも速い!

ごみちゃん:そう! 速い!

輝星:練習するときって、テンポを落として弾いて、弾けるようになったら正規テンポでやるんですけど、戻した途端に何これ!? って。"ごみちゃん、このテンポ合ってる?"みたいな。

ごみちゃん:はははははは(笑)。

輝星:笑っちゃうぐらい速かったんですよ。間違えて倍速にしてんのかな? って思うぐらい。聴いているとたぶんそこまで感じないと思うんですけど、指とか絡まるんじゃないかなってぐらい速いので、そこはうちにとってすごく課題でしたね。

あやのん:自分はデスボもあるけど、キーボードもあって。言ってもキーボードは部分部分でしかないから、もしフルで弾かなきゃいけないとなったら、めっちゃ大変だったなと思ったし、だからこそほかのメンバーめっちゃすごいなと思って。一生同じスピードで弾いてるから。デスボは、MVで初めて(ハンド)マイクだけ持ってやったりしたんで、新鮮やったなぁっていう思い出もありますね。

ゆきっぺ:衣装も気に入ってたよね?

あやのん:そう! 衣装がめっちゃくちゃお気に入りで。個性を詰め込んだ一点になっております。

輝星:お前が作ったわけじゃないけどな(笑)。

あやのん:(笑)でも、一番好きな曲になりましたね。難しいけど、一番好きやなって思ってます。

あきら:うちらはまだ曲が少ないし、その中で、ライヴでお客さんと一緒に盛り上がる曲って「イナズマ」ぐらいしかなかったんですよ。でも、「EVOL AI」は、お客さんも歌える部分があったり、でもかなりロックな曲だったり。自分的には、"愛して"みたいな感じの歌詞だったりとか、トータルですごく好きな曲が来たなって、まず思ったんですけど。実際にライヴでやってみて、初披露だったというのもあったからだとは思うんですけど、その日一番盛り上がったんじゃないかなと思ったし、今までお客さんにどの曲が一番好きか聞くと、だいたい「イナズマ」が盛り上がるから好きっていう話が多かったんですけど、"「EVOL AI」めちゃくちゃいいよね"って言ってもらったりとか。あとは、海外の方からも"めちゃくちゃいいです"みたいなことがDMで来たりするぐらい、日本でも海外でもウケるような曲になっているんだなって思いました。

-ごみちゃんさんは先ほどもおっしゃってましたけど、難しかったと。

ごみちゃん:足がめちゃくちゃ忙しいんですよ。ツーバスのフレーズが結構大変で。ドラムを始めたときに、マイファス(MY FIRST STORY)の曲が叩けるようになりたい! と思って始めたんですけど、この曲を叩けたら叩けるんじゃないかなと思ったし、この曲を乗り越えたら自分の叩ける幅が広がるなっていうのを感じて。ちゃんと超えなきゃいけない壁が来たんだっていう感覚はありましたね。

-歌詞はゆきっぺさんが書かれていますね。

ゆきっぺ:今までは抽象的な歌詞が多いというか、情景を言葉にして、自分の心情をそこに当てはめるみたいな歌詞の書き方が好きだったんですけど、もう本当にドギツいメッセージを1個だけボン! って出すような歌詞を書きたいなと思ってました。この曲って、タイトルからもわかるように、全部"愛"なんですよね。"EVOL"も"LOVE"をひっくり返しているし、"AI"はそのまま"愛"だし、"愛して"ってずっと言っているし、あやのんのデスボも"LOVE LOVE LOVE"なんですよ。最初はちょっとやりすぎかもと思ったんですけど、それぐらい強いメッセージ性のあるものを書きたくて。

-なるほど。

ゆきっぺ:SNSを見ていて、"愛して"って叫んでいる人ってすごくいっぱいいるなぁっていうところから書き始めたんですけど、中身のない"愛して"を叫んでいる人もいれば、やっぱりステミレイツのことも愛してほしいし、私のことも愛してほしいし。そういったいろんな"愛して"を詰め込んだ形にしました。最後の"愛してくれない君なんてもういらない"っていうところは、いろんな捉え方ができるようにしていて。本当に愛してくれる人を探すという意味でも捉えられるし、そんな上っ面の愛を囁いてくるだけの人は捨てて、ひとりで歩いていくんだみたいなことにも捉えられるし。全部愛してほしいんだけど、最後は強く生きていく、みたいな感じにしていて......なんか、説明するのも野暮だとは思うんですけど(苦笑)、聴いた人がいろんな捉え方をして、その中に自分自身を見つけられるようなものにできたらいいなと思ってました。

-そういったメッセージを込めた曲をライヴで歌ってみて、どんな感覚がありました?

ゆきっぺ:録音のときはピッチを合わせて歌っていたんですけど、やっぱりライヴになると昂る部分があるし、私の中でこの曲は、感情の叫びみたいなイメージがすごく強くて。それこそ最後の"もういらない"のところは、ライヴではもうほぼシャウトに近い感じで歌っているんですけど、"MVよりもライヴで聴く方がいいね"って言われて、すごく嬉しかったですね。私もライヴで一番印象に残った曲がなんだったのか気になったので、来てくれた方たちに聞いてみたら、結構たくさんの人が「EVOL AI」が印象に残ったみたいで、そのシャウトで歌っているところが良かったと言ってくれて。自分が本当に表現したかったものが伝わっていて良かったなって思いました。

-そして、ここからツアーが本格的に始まるわけですが(※取材は3月下旬)、どう回っていきたいですか?

輝星:まだソールド・アウトをしている場所がないので、ちゃんと埋められるようにしたいと思っていて。そこはごみちゃんが、ツアー初日に来てもらったときに、また別のところも見たいと思ってもらえるライヴをすることが大事って話してたけど、そういうライヴをここからどれだけ繰り返しやれるのかにかかっていると思ってますね。例えば福岡出身の人が、福岡のライヴを観に来てくれて、じゃあ次の近いところはどこだろうって足を運んでくれるような形がどんどん繰り返されていくライヴを作れたらいいなと思ってます。

-残りの公演も(CLUB)CITTA'みたいな攻めのセットリストで行くんですか?

輝星:そのスタイルで行こうと思ってます。YouTubeの延長戦のライヴはもう見せないというのが目標なので。たぶん、もう二度と、金輪際、私たちがそういうライヴをすることはないんじゃないかっていう。

-金輪際、ですか。

輝星:なんかYouTubeノリになっちゃっていたのは、ちょっと失敗だったのかもなと思っていて。YouTubeは無料コンテンツとして見せているものであって、そこからチケットを買うということはもう有料コンテンツになってくるので、そこで同じものを見せてもなっていう。だから、ギャップを見せるというライヴを今回のツアーではやっていこうと思ってます。

あきら:そうだね。これが正解とは言わないですけど、とりあえずはこれが今の自分たちの形かなというのは、初日で作れたので。ここから最終日まで少しずつ、こうしたらいいんじゃないかなって思うものを作り上げていけたらいいなって思ってます。でも、模索中だからと言って、お客さんを置いていくようなライヴはしたくなくて。やっぱりお客さんはわざわざお金を払って来てくれるわけですし、来て良かったなと思ってもらえるライヴを一緒に作りたいし。そこを大前提にしたうえで、自分たちの中でもっとこうしたらいいんじゃないかなっていう課題を毎回作って、次に繋げて行けたらいいなと思ってます。

ごみちゃん:今までは関東以外の人はライヴに来づらかったと思うし、"やっと会える!"って会いに来てくれる人もいると思うんですけど、また会いに行きたい、地方から東京にライヴを観に行く労力をかけてでも会いたいと思ってもらえるようなライヴをしていきたいです。私たちも、お客さんの熱量を受け取って成長していきたいなと思っているので、一回一回、その時その時にしか得られない感情とか経験があると思うから、そこを逃さずに繋げていきたいなって思ってます。

あやのん:初日のライヴの映像を観て、自分のパフォーマンスをもっと上げていかないといけないなと思って。ここはもうちょっとこうしたら良くなりそうとか、もっと盛り上がってくれそうとか、自分で反省会をして、より良いパフォーマンスができるように頑張っていきたいです。一回一回のライヴをすごく大事にしたいし、もっとチケット・ソールドできるように頑張ります。

ゆきっぺ:今まではちょっと間隔を空けてワンマンをやってきたんですけど、結構短いスパンで各地を回って行くので、記憶が新しいうちにまた次のライヴができるから、こうしようと思ったことを、新鮮な気持ちのまま次に反映させて、一本一本をいいライヴにしたいなって思ってます。場所によってお客さんの土地柄みたいなものもあると思うんですけど、それはそれで自分たちも楽しんで、もちろんお客さんにもライヴを楽しんでもらいたいし、ちょっとずつでも成長しながらライヴをしていけたらなと思ってます。

-ひとつひとつ積み上げていこうと。

ゆきっぺ:同じツアーの中でも、1回来てくれた人がまた次に来てくれたときに、"全然変わってないな"じゃなくて、セットリストもあんまり変わっていないけど、なんか前回よりいいなとか、次はどんなふうに成長してるんだろうってワクワクするような、期待できるようなライヴを毎回して行きたいですね。

RELEASE INFORMATION

DIGITAL RELEASE
「EVOL AI」

[STMLT]
NOW ON SALE!!
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TOUR INFORMATION
"STMLT STORMBREAKER JAPAN TOUR"

4月20日(土)岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
4月21日(日)京都FANJ
5月11日(土)HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
6月1日(土)愛知 NAGOYA JAMMIN'
6月22日(土)石川 金沢AZ
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