ステミレイツ| 激ロック インタビュー

2024.04.18UPDATE

2024年04月号掲載

ステミレイツ

Member：ゆきっぺ（Vo）輝星（Gt）あやのん（Key/デスボ）あきら（Ba）ごみちゃん（Dr）

Interviewer：山口哲生

2日間どころか4日間ぐらいがもうギュっ！となってて、ほとんど寝てなかったです

－寝ずにゲネリハをして、そのあともみんなで合わせて、そのまま台湾に行った翌日にワンマンって、かなりエグいですね......。

輝星：朝の3～4時ぐらいまでやっていて、みんな頭ふわっふわでしたね。

あやのん：あの日のことをそんな覚えてない（笑）。

ごみちゃん：ヤバかったよね（笑）？

ゆきっぺ：私もMCを全然カッコ良くできなくて、泣きながらやってました（苦笑）。

輝星：ここ3人（ゆきっぺ、輝星、あきら）でカラオケに入って、ゆきっぺにMCをやらせるんですけど。

ゆきっぺ：途中から何を言ってるのかわからなくなってきて（苦笑）。

輝星：そうそう、ゲシュタルト崩壊してきて。ゆきっぺもだんだんミュージカルをやってみるみたいになってたんですよ。

ゆきっぺ：でも、聞いている人たちも意味がわからなくなってるから、"これはこれでいいのか......？"みたいな（笑）。

あきら：あれは完全にゲシュタルト崩壊してた。

輝星：壊れてたからなぁ。

－とにかくライヴをいいものにしたいという気持ちだけで動いていたと。

あきら：そうです、もう本当に。

ごみちゃん：余裕なんてなかったですね。もう必死。

ゆきっぺ：だから2日間どころか4日間ぐらいがもうギュっ！となってて、ほとんど寝てなかったです。

輝星：それプラス、撮影もあったしね。

ごみちゃん：2徹で台湾。

輝星：壊れちゃうよ、ほんとに。

－大変でしたね......（苦笑）。では、あやのんさんはいかがでしたでしょうか。ツアー初日までのことを振り返ってみると。

あやのん：毎日撮影して、リハして、台湾に行ってからの川崎だったので、自分の体力的にも、睡眠もあまり取ってなかったから大丈夫かなと思っていたんですけど、意外と乗り越えられたというか。川崎が終わってからどっと疲れが出て、次の日は1日爆睡してたんですけど、そこまでは勢いで行けましたね。台湾も初めての海外で、自分自身海外に行くのも初めてやったから、お客さんはどんな感じなんやろうとか、めちゃくちゃドキドキしてたんですけど。でも、始まったらめちゃくちゃお客さんがいたことにびっくりして！最初は10人ぐらいかなと思ってたんです。でも、始まったらいろんな人が集まってくれて、それがすごく嬉しくて次の日も頑張れたので、台湾に行って良かったなと思いました。

－CITTA'のステージとしては、特効もあってかなり派手でしたね。音玉とか火柱とか。

あきら：めちゃくちゃ派手でしたね。

あやのん：火がブオー！とか、ドーン！っていう音とか。初めてやったから、やりながらビビるみたいな。

ゆきっぺ：わかっててもビビるよね？

あやのん：リハでもやったんですけど、本番でもビクッ！ってなっちゃって。あとから動画を観て、あれはちょっとダサかったなって（笑）。

－映像で見返すとそうなりますけど、現場ではお客さん含めみんな驚いてるから大丈夫ですよ（笑）。

輝星：たしかに。音玉めっちゃびっくりした。撃たれたかと思った。

あやのん：自分がそういう演出のあるライヴができるのが嬉しかったです。あれもCLUB CITTA'だからできたと思うので、そういうこともこれからもたくさんやっていきたいなと思いました。

－セットリストのお話もそうですけど、今後ステミレイツはこういうライヴをやっていくというひとつの礎みたいなステージになりましたね。あと、最後のMCで感極まっている瞬間もありましたけど。

あやのん：なんか、そこまでのことを思うとね......頑張ったなぁとか。自分、全然泣いてないんですけど。

一同：ははははははははは（爆笑）！

輝星：泣いてないやつが第一声で（笑）。5分の4が泣いたのに。

あやのん：1滴は！ 1滴は泣いたんですけど、たぶん泣いたみんなは......。

ゆきっぺ：なんで泣いてない人が率先して喋り続けてんだ（笑）！

輝星：泣いてないやつが代弁してくスタイル？

あきら：新しいスタイルやな（笑）。

ごみちゃん：でも、私はステージでは泣かなかったよ（笑）。終わって、はけてから泣いた。

輝星：ステージ上では、うちとあきらがポロポロしていて。"ステミ（レイツ）あるある"なんですけど、ライヴの最後にひと言、お気持ち声明みたいなのが毎回あって。

あきら：やめてほしいよね？

あやのん：あきら毎回考えてるしな。

あきら：来るかもと思って、前日にメモ帳にめっちゃ書いてた（笑）。

輝星：でも、あんまり覚えてないんですよ。気づいたらポロポロしていて......。

ごみちゃん：泣いてたのは覚えてるよ（笑）。

輝星：やめろ！泣いてない！泣いてないかも！

あきら：うん、泣いてない。

ごみちゃん：（※泣いている振りをしながら）"みんなほんとにいい子で......"って（笑）。

輝星：お前やめろ！

－でも、輝星さんのあのMC、すごく良かったですよ。

ゆきっぺ：レポートにも書いてあるから。

輝星：びっくりしちゃった！やべっ！めっちゃ書いてある！と思って。

ゆきっぺ：あやのんから"MCなんか誰も聞いてないから"っていつも言われてたんだけど"全部書かれてる！"と思って（笑）。

あやのん：そうそう。ごめん、書いてるわって。

輝星：いやぁ......あれは恥ずかしい。でも、本心だったのでつい出ちゃいましたね。深夜4時ぐらいまでみんなでスタジオに入っていたことを思い出しながら、頑張ってたなぁと思って。

－あきらさんも、当日までのことを思い返していたら......。

あきら：いや、泣いてないですよ。

輝星：お前が一番最初に泣いてたよ。火付け役。

あきら：はははは（笑）。なんか......そうですね。良かったなぁと思って。

－ゆきっぺさんは、みんなの話を聞いてたら......っていう感じでしたよね。

ゆきっぺ：ライヴ前はもちろん楽しみだったんですけど、何かトラブルがあったらとか、自分が上手くできなかったらとか、失敗したらどうしようとか、不安な気持ちもあって。そういうなかで、ちゃんとできたっていう達成感もあったので、苦しかったけど頑張って良かったなとか、そういういろんな気持ちが、終わってホッとした瞬間に一気に全部来たんです。私個人だけじゃなくて、みんながいいステージにしたいっていう同じ気持ちでやっていたことはずっと感じていたんですけど、終わったときにやっとそこでようやく頭が回ったので（笑）、理解して、貰い泣き的な感じで泣いちゃいましたね。

－ごみちゃんさんは、"終わってステージからはけたあとに"とのことでしたけど、ステージ上では絶対に泣かないと決めていたとか？

ごみちゃん：やれることは全部やってきたから、どうなってもしょうがない！っていう気持ちでやっていたので、終わったときに、やり切れたことに対しての安心感はめちゃくちゃあったんですよ。だから、ホッとはしたんですけど、自己評価というか、ステージに対しての満足度としては、もうちょっとドラムの完成度を上げて、いい演奏をしたかったなっていうのは理想としてあるから、表では泣けなかったです（笑）。だから、これがやりたかった！できたー！って思えたら、たぶんステージでも泣けるんじゃないかなって思います。やれることはやったけど、"ドラム100点ですか？"って言われたら、100点とは言えないから、ちゃんと100点出したときに泣きたいなって。

あきら：ストイックすぎてカッコいいな。なんやそれ。

ごみちゃん：はははははは（笑）。

－ワンマン・ツアーを前に、先輩バンドにいろいろなことを教えてもらおうということで、TRiDENT（※2023年11月号掲載）、アイリフドーパ（※2023年12月号掲載）、a crowd of rebellion（※2024年1月号掲載）をそれぞれ招いて座談会を行ってきましたが、実際にステージに立つに当たって役立ったところはいろいろとありましたか？

あきら：めちゃくちゃありました。これまで煽りっていうのをまったくして来なかったんですよ。さっきも言いましたけど、MCはYouTubeの延長線だったので、今回初めてお客さんとコール＆レスポンスをする枠をMCに入れてみたんです。うちらのお客さんは曲で盛り上がってくれる人たちなので、コール＆レスポンスも思っていた以上にすごく返してくれて、すごい熱いなぁって思ったんですけど。そういうのも事前の座談会で聞いた先輩方の意見がすごく大きくて。そこは煽りだけじゃなくて、セトリとかもそうなんですけど、みんなでいろいろ話し合ったよね？

輝星：煽りとか、見せ方とかね。アイリフドーパさんが自由にやっているという話をされていて。うちらはフォーメーションみたいに動くから、そこでカチっとしちゃうところがあるんですけど、そこ以外は各々が自由に動き回るみたいな。それが結構派手に見えていて良かったですね。特にベースはよく動いてくれるので、すごいあちこちに行って。

あやのん：気づいたら横にいるんだよ、マジで。