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INTERVIEW

夕闇に誘いし漆黒の天使達

2023.10.20UPDATE

夕闇に誘いし漆黒の天使達

Member:小柳(ブス担当/Vo) ともやん(Ba/シンガロンガー)

Interviewer:フジジュン

来年2024年2月14日、"夕闇に誘いし漆黒の天使達 「十」TOUR~対バン編~"ツアー・ファイナル東京公演で結成10周年を迎える、コミック系ラウド・バンド 夕闇に誘いし漆黒の天使達(以下:夕闇)。今年4月、ギタリストのYUMAとパーティー担当のパーティーモンスターが新メンバーとして加入し、5人体制として再始動した。新体制第1弾となる最新曲「パーティー・イン・ザ・ダーク」(2023年4月リリース)を掲げてワンマン・ライヴ("夕闇に誘いし漆黒の天使達 -パーティー・イン・ザ・ダーク-")を行うなど、再始動後も意欲的な活動を見せる彼ら。パンク・バンド、ヴィジュアル系、アイドルなど幅広いジャンルのアーティストを迎えて、11月より開催する10周年記念対バン・ツアー"夕闇に誘いし漆黒の天使達 「十」TOUR~対バン編~"を控えた夕闇の現在について、小柳、ともやんのふたりに話を訊いた。


挫折とか下積みもなくトントン拍子で来て、今改めて下積みみたいな気持ちはあります


-結成10周年を迎えた夕闇。まずは10周年を迎えての率直な感想はいかがでしょうか?

小柳:高校で組んで、そっから数えて来年で10周年なんですけど、"もう10年もやったか"って感じで。さすがに高校から組んでるんで、毎年変化はしていて。結成してからライヴハウスでやるまで1年くらいかかったし、そこからデモ(2015年リリースの『救世主伝説』)作って、レコ発("救世主(メシア)達の飯屋")やってという、普通のバンドの流れがあって。YouTubeを始めたのが3年目くらいだったと思うんですけど、その頃から僕らがやることを周りが面白がってくれたんで、普通のバンドだったら右も左もわからない状況が続いてたかもしれないけど、何をやってもOKみたいな状況を周りが作ってくれて、挫折とか下積みとかもなく、ここまでトントン拍子で来れた感はありますね。

ともやん:むしろ、今が下積みみたいなところもあると思ってて。

小柳:そうかも、1周回ってね。バンドって最初、いろんなバンドと対バンして名前を売って、有名なバンドと対バンできるようになって、ワンマンをやってみたいな感じだと思うんですけど、俺たちはYouTubeをやってたから名前がめちゃくちゃ売れちゃって、下積みのタイミングもなかったんで。今、改めて下積みみたいな気持ちはあります。

-ワンマンをやって人を集めることもできたけど、ここまで自分たちのやり方でやってきたら、今からいろんなバンドと対バンしたり、みんながやってきたことも経験したいと。

小柳:そんな感じです、まさに。

ともやん:対バンもやってこなかったわけじゃないですけど、対バン・ツアーっていうのは初めてで。10周年ツアーも決まって、"意外とこのバンドと仲いいんだよ"みたいなことも世間に見せられるいいタイミングなのかな? と思ってて。

-コロナが明けて、ライヴハウス・シーンも転換期を迎えてる感がありますが、夕闇も10周年を迎えて、新メンバーも加わって、何かひとつ転換期を迎えてる感はあります?

小柳:う~ん、転換期ってほどガラッと変わる感じはなくて。バージョンアップして、足りなかった部分を補ってるくらいの感じで。それを転換期と言うなら転換期かもしれないですけど、今のところそこまでの変化は感じていないです。

-足りなかった部分って、具体的にはどんなところですか?

小柳:まず、ギターは前任がやめたので必要だったというのと、普通ライヴってヴォーカルが舵を切っていくと思うんですけど、盛り上げるってところで、ひとりの視野のレンジには限界があると思ってて。そういう部分でも、パーティー担当がいてくれるのはいいのかな? と思ったり。楽器以外の担当がひとりいることで、コミカルなバンドだってことが一発でわかるんで。それが成功か失敗かはまだわからないですけど、この対バン・ツアーでわかるんじゃないか? って気がしてます。

-新メンバーのお披露目ライヴ("夕闇に誘いし漆黒の天使達 -パーティー・イン・ザ・ダーク-")から何本かライヴをやってますけど、新体制でやってみての手応えはいかがですか?

小柳:新メンバーがうんぬんよりも、声出しをガッツリしたワンマンが久々にできたんで、そっちの感想のほうが強いですね。"ライヴってこんな楽だっけ?"と思っちゃいました。声出しがあるだけで余裕ですよ(笑)! これまでは"声が出せないからどうするか?"って全アーティストがいらない苦悩をしてきたと思うんですけど、そっちの思考がなくなることでパフォーマンスの自由度も増えたんで、本当に良かったなっていうのが一番の感想ですね。特にヴォーカルはそれを感じてるし、コロナ禍で作ってた曲も声出せる前提で作ってた曲とかもあったんで、今はそういうのを楽しんでるという感じです。

-コロナ禍を経験したことで、たくましくなった部分や成長できた部分はありました?

ともやん:コロナ禍では映像を使った演出が多かったので、そういうアプローチもアリなんだなっていう発見はありましたね。それによってお笑いの幅が広がったと思いますし。必要性があれば配信ライヴをやってもいいですし、武器は増えましたよね。

小柳:俺はトーク力がついたかもしれない。声出しちゃダメだけど笑わせたいから、"笑ってはいけない~"の気持ちでやってました(笑)。普段のライヴならわかりやすいボケで行くけど、反応がないからシュールなものでもなんでも良くて。いい時代でしたね、コロナ禍は......。

ともやん:そんなこと言ってる人、誰もいないよ(笑)!

小柳:いやいや。でも、声が出せる状況だと自滅行為になっちゃうからやれないような、俺の中でやりたいアプローチができたところは本当にあって。その経験ができたってのはデカかったなと思います。

-そして新体制になって、声出しもできるようになって、最新曲「パーティー・イン・ザ・ダーク」はここからガッツリ盛り上げていこうってところで、ピッタリの曲になりました。完全ライヴ仕様の曲ですが、ライヴで披露しての反応はいかがでしたか?

ともやん:ライヴ想定で書いたアッパーな曲だったし、お客さんも待ってた感があったので、想像以上の反応があったよね?

小柳:"こんなにリアクション来るか!?"ってくらいでしたからね。これまでの新曲史上、一番いいリアクションだった気がします。

-そこに今まで以上の盛り上がりを作ってくれるパーティーモンスターがいて、ギターは新しい響きを聴かせてくれて。新体制、好調な滑り出しですね。

ともやん:新メンバーに関しては、技術面ではまだまだってところがあるので、そのへんはツアーで経験を重ねて、底上げしていければと思ってます。

小柳:ツアー以外にも結構ライヴの本数入れちゃって。ミスりましたね(笑)。"行けるかな? と思ってスケジュールを引き受けたら、めっちゃライヴの本数多かった"ってのはあるあるなんです。

-新メンバーについてもうちょっと詳しく聞きたいんですが、ギターのYUMAさんとパーティー担当のパーティーモンスターさんを改めて紹介してもらえますか?

小柳:ギターが最年長で、パーティーモンスターが最年少なんですけど、最年少に関しては僕の弟なので......。

-え、そうなんですか!?

小柳:そうなんです。だからそこに関しては説明もないんですけど、一番若いってところでエネルギッシュさがあったり、弟だから単純に使いやすいってところがあったり(笑)。ギターに関しても、もともと顔見知りだし、なんでもなくて。でも、夕闇に新メンバーとして入るにあたって、その"なんでもない"っていうのが重要で。技術とかライヴの慣れとかはあると思うんですけど、人間関係での慣れは不要なのですごく楽ですし、新メンバーが入ったって感覚がなくて、前からいたような感じはありますね。ギターに関しては、前任のギターがやめてというのもあるので苦労もあると思うんですけど、そんなのはどうでも良くて、"頑張れ!"って感じです(笑)。