INTERVIEW
Xmas Eileen
2017.10.16UPDATE
Member:Vo.右 Vo.左
Interviewer:吉羽 さおり
-この「Candy Smile」は歌詞の内容や雰囲気もこれまでと違って、ダークでシリアスな側面が描かれています。
Vo.右:アルバムのリード曲にもなったんですけど。自分たちのなかでは──これは勝手な解釈なんですけど、ロック・バンドならこういうことをできないといけないというような概念があるんですよね。あまり最近は、やっている人を見ないですけど。
-ダークな内面を映し出していくような感覚ですかね。
Vo.右:そうですね、それができてこそというのはあって。それがナチュラルに出たのかなという気がします。何かに対しての怒りというか、反骨精神があるというか。でも、僕たち見てくれはこうなんですけど、そんなに世の中のあれが気に入らない、これが気に入らないというのがないんですよ。でも、それでも気になるものはある。そこに対してアンチな曲というか、訴え掛けられるものができたらなと。
Vo.左:毒になったり薬にもなったりという。それで「Everybody goes」のような曲もできるんです。
Vo.右:たぶん2曲目くらいまでは、このバンドはアホだと思われてると思いますけどね(笑)。
Vo.左:ただのパーティー野郎だなと。
Vo.右:めでたい奴だなというところからの、あれ? っていう。そう思ってもらえたら、アルバムとしては楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。
-結構、これまで聴いてきたファンは驚くかもしれないですね。
Vo.右:それはリアルに、公開されたときに友達からまさしくそのとおりのLINEが飛んできてましたね。"こうきたか......でも、むちゃくちゃカッコよかったよ"って。
-内容的に一歩踏み込みつつ、サウンドはスケール感がある曲ですしね。サウンド面では、どういうものをイメージしていましたか。
Vo.右:じっくりと聴かせるというか。骨太な曲にしようというのはありました。ちょっと時代遅れなことがしたいなと。今時、この感じのものはないだろうなというのをしたかったんですよね。でも、一周回って新しく聞こえる感じがするので。
Vo.左:この曲は歌詞も、形になるのは早かったんじゃないかな。構成もシンプルだし、テーマもはっきりしてたので、パッとできた感じです。
-MVも拝見しましたが、シリアスな雰囲気で。Xmas Eileenというバンドの新たな切り口にもなりそうですが。
Vo.右:そうですね。でも、そこまで直接的にはしなかったんです。"そんなことやってる奴クソだぜ"みたいな感じにはしなかったというか、できなかったというか。音楽って、受け取る側が判断するものじゃないといけないと僕らは常々思っているんです。あまり言いすぎてしまうと、ただの洗脳みたいな話になってしまいますし、なんとなく投げて、それを受け取る側に考えてもらわないと、僕たちが終わってほしいと思っていることも終わらないので、最後は聴く側に委ねられるようにしましたね。
Vo.左:あまり説教っぽくなってもね?
Vo.右:そうそう。こういう曲はそれが難しくて。作っているときも、正義漢ぶってるだけになってしまわないようにしていましたね。問題提起をしているはずなのに、結局自分たちがどう見られたいとか、俺たちはちゃんとこんなことを考えて歌ってるバンドなんだってことをアピールしたいふうになってしまうのは、違うなと思ったので。たぶんこういうことを言いたいんだろうなというのを、聴く側が考えてくれるようにしようというのは、気をつけました。
-先ほど、ロック・バンドはこういう曲を書けた方がいいという話がありましたが、これまではそこに対して自分たちはネガティヴに捉えていたんですか。それとも、やりたいけど自分たちではできないなという思いがあったんですか。
Vo.右:全然ネガティヴには考えてなかったんですよ。いつかやりたいなという感じだったと思うんです。ただ僕たちやっぱり見た目がこういう感じなので、ギスギスといくと、かなりギスギスするんですよね。