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INTERVIEW

HEAD PHONES PRESIDENT

2014.08.05UPDATE

2014年08月号掲載

HEAD PHONES PRESIDENT

Member:Anza (Vo) Hiro (Gt) Narumi (Ba) Batch (Dr)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-楽曲についても伺いたいのですが、まずTrack.1「The One To Break」ですがまさに新しい作風の楽曲の1つだと思います。今までのAnzaさんのクリーン・ヴォーカルの哀愁も残しつつ、リズムもノリやすく、良い意味でニュートラルな楽曲だと思いました。ある意味、次のHPPのフェーズにも繋がっていくように感じるのですがいかがですか?

Hiro:この曲は2013年の1月ぐらいから着手し始めた曲ですね。そこからずっと温めていて、今作の中では最初の方にできた曲です。Anzaからヒントをもらって、ギターのアプローチも今までとは変えました。あとシンセ・ベースとかピアノの音も入れていて、実験的な感じの曲です。テンポもノリが良くて、ドラムの4つ打ちがゴキゲンなサウンドで、ポップになり過ぎず、どこまでエッジを残せるかってテーマで作りました(笑)。この曲は自分の中では"全部入り"なんですよね。モッシュ的なパートもあって、ギター・ソロもあり、全部入ってるんだけど、コンパクトに3分30秒ぐらいでまとめてます。すんなり聴けるけど、意外と複雑で凝った作りになってて、そういう部分で差別化を図りたいんです。普通にやると"あ、ポップになっちゃったね"ってなるので。

-めっちゃうまいラーメン屋の"全部のせ"みたいなもんですね。煮玉子、ワンタン、チャーシュー、のりなどすべてのトッピングを少しずつ、全部のせた大満足の一杯!みたいな(笑)。

Anza:そうそう(笑)!

Hiro:ラーメン好きそうですよね(笑)。

Anza:やっぱり例えが上手いって(笑)! 絶対"ムラオカ語録"特集作った方がいいですよ(笑)。

Hiro:実はラーメン好きにもアピールしたくて、タイトルも最初「The One To Break」じゃなくて。もう1つ揉めたタイトルが"ホープ"ってタイトルだったんです。

-ホープ軒から......(笑)?

Hiro:そうなんですよ(笑)。

Anza:全然そっちの"ホープ"じゃなかったんだけどね(笑)。

Hiro:すみません、話が逸れました(笑)。

-でも難しいところですよね。詰め込みすぎても良くないですし。

Anza:今回メロディをとにかく分かりやすく、英詞の言葉のチョイスも分かりやすく、っていうのがテーマで始まったんです。なので少しややこしいサウンドであっても、メロディはシンプルに重ねることはしないというのが今回の自分自身のテーマだったので、そこはうまくいったかなと思います。今までにないメロディの付け方はしましたけど、そこがまた新たなヴォーカルのスタイルになるのかなって思います。

-同期の使い方も前に出すぎず、楽器隊をちゃんとメインに立てているので、いい塩梅で抑揚が付いていますよね。また先ほども話にありましたが、3分30秒とコンパクトにまとまっていますね。

Hiro:4分以内でコンパクトに収めるっていうのを『Stand In The World』の頃から心掛けています。長いと自分で聴いてても飽きちゃうんですよね。"これは長いなぁ"って思うとだいたい4分超えてるので。昔は気に入ったアイデアがあったら全部入れたくて、それを全部繋げて長くなってしまってもいいから全部入れることを優先していたんです。今は全部入れた後に削る作業があって、いらない部分がどこかって探すようになったんです。どれだけ削れるかっていうところに拘ってて、極限まで削ぎ落とす作業が楽しくもあり、大変な部分でもあります。

-そもそも気に入ってるから入れているわけで、その気に入っているアイデアを削る作業って大変ですよね。でもそれって今の時代に則しているかなと思うんです。4分を切るぐらいの長さの楽曲が今のリスナーには合っていると思います。その辺りは意識していましたか?

Hiro:色気が出てきたってことですかね。よりラジオ向けにじゃないけど、メディアでも扱いやすいかなって。OZZFESTでも若いかっこいいバンドたちと共演して、知らず知らずのうちに刺激されてるところもあるかもしれないですね。

-なるほど。

Anza:前作を出した後のライヴでは、世界観を重視してる昔からのファンだけでなくて、ライヴに参加したいお客さんが少しずつ増えてきて、じゃあその人たちも満足させられるライヴをするってどうなんだろう?って考えたんですけど、今までのサウンドは静か動かしかなかったんですが、その中間が欲しいなって思ってました。今までHPPのライヴって遊べる要素はなくて。曲間でセッションで遊ぶってことはあったんですけど、そういうことじゃなくて、自然体で遊べるパートが欲しいなって思って。笑顔で歌ってることも増えましたし、そういうところでより人間らしくしていきたいなって考えています。

-ちなみにこの曲がMVになるということですよね?

Anza:トレーラーは7月10日に公開です。全編はもうちょっと後になりますね。7月1日に撮ったばっかりなんです。