INTERVIEW
BLUE ENCOUNT
2013.06.22UPDATE
2013年06月号掲載
Member:田邊駿一 (Vo/Gt)
Interviewer:ムラオカ
-まずは結成についてお聞かせください。熊本で結成ですよね。いつ頃どこで結成したのでしょうか?
結成は2007年に地元の熊本で、今から4年前に上京してます。そもそもBLUE ENCOUNTは、熊本でやってたんですけど、上京するにあたって前のベースが進路で迷って、仕事を選びまして(笑)。で、最初親に“音楽で飯食いたい”って言ったら猛反対されまして、でも“東京行ったらチャンスがあるから行かせてください”って。“いやぁ、でも音楽だけでねぇ……”って反対されて。卒業したてて20歳そこそこだったので、心配されるのが嫌だったので、熊本に残ったベース以外の3人で専門学校に入ろうとなって、渋谷の宮益坂の専門学校に入りました。で、そこにいたのが今のベースの辻村勇太です。
-メンバー皆さんBLUE ENCOUNT結成以前は他のバンドで活動していたのでしょうか?
他のバンドの経験はないですね。経験しそうにはなりました。1人で地元のカラオケ大会に出ていたので、それでいろいろバンドに誘ってくれる人が結構いて。それでもなんかもっと自分が安心できる人とやりたいし、音楽性が合ってる人とやりたいって考えた結果、学校の同じ軽音部だった子たちで集まりました。その頃BECKって漫画が流行ってた時期で、朝方まで僕の家でメンバー全員でBECKのアツい話が絶えなかったですね。
-その後の躍進はBECKのストーリーを地で行く感じですね。
自分たちで身銭切ってバンドやって、いろんな大人の人に揉まれながら成長して、やっと今年フェスとかにも呼ばれるようになって。ありがたいですよね、頑張ってきたことが肯定されてきた感じがして。去年の『HALO EFFECT』を出してから結構状況がキツかったんですよ。ツアーにお客さんも入らなくて、ツアーやる意味がもう……ってなってて、“これ売れんかったら辞めよう”ってメンバーの間ではなってました。でも僕のなかでこのアルバムはイイ感じになるから、と思ってて。みんなの転機のきっかけというか、変わったポイントがあのアルバムを出したところでしたね。
-なるほど。ちなみにBLUE ENCOUNTとはどういう意味で名付けたのでしょうか?
僕が高校生の時にORANGE RANGE、GLAY、THE BLUE HEARTSと、バンド名に“色”が付いてるバンドは売れるので(笑)、バンド名に“色”を付けようとなって考えたんですけど、決まらなくて1日考えようってなって。僕が映画好きでたまたまTSUTAYAに寄って、『ブルー・エンカウント』って香港映画を見つけて、メンバーに聞いてみたら“いいじゃん!”って決まって。その時その映画は借りてなかったから1、2年ぐらい経って、そういえば原点の映画見てないなと思って借りようと思って見たら、タイトルが『ブルー・エンカウンター』だったんですよ(笑)。しくじったぞ、でもメンバーに言えない、と思って(笑)。で、その後1stのレコーディングをしている時に韓国の方がいて、“BLUE ENCOUNTって良い言葉ですね”って言われて。恥ずかしいんですけど、どういう意味か聞いたら、造語で“ありえない出会い”とか“奇想天外な遭遇”って意味があるらしいんです。“そういう意味でつけたんでしょ?”て聞かれて、“あぁ、そうですよ……”って(笑)。あとある専門用語ではBLUE ENCOUNTでゼロにするとかリセットするって意味もあるらしいです。で、その映画はそういうことだったんでしょうね、未だに見てないですけど(笑)。SFなんですけどB級っぽくて見る気になれなくて(笑)。いずれ武道館公演ができる前の日にでも見てやろうかなと思ってます(笑)。
-大々的なプロモーションをしていないにもかかわらず、その音源からのMV「HALO」は約1年間でPV数が46万回とすごい勢いで再生回数が伸びていきましたね。
驚きでしたね。最初の1、2ヶ月は5,000回ぐらいしか回らなくて。前の「声」という曲のPVが2年で9万回ぐらいの再生数だったので、それぐらいになればいいかなと思ってたら、半年後に20万回ぐらいいきまして。それから親から連絡が来まして、“アンタのPVなんか凄い見られてるよ”って。まさかと思ってたら何十万といってて、そこから安定して伸びていますね。PV見てライヴ来ましたっていう人が結構いて、そういう意味でもいろんな物がチャンスのきっかけになったんだなというのがありまして。去年は本当にそういったきっかけにいろいろ巡り会いましたね。
-それに伴って動員も増えたという感じですか?
各地ともジワジワでしたね。去年の夏とか自分たちでイベントやった時は、頑張って自分達で呼んで50~60人ぐらいだったんですよ。それが今年やったワンマンがすぐソールド・アウトしまして。だけど自分たちでもよく分からない現状のなか、基本的に僕たち不安がってる人たちなので、疑心暗鬼がすぎるというか。ワンマンの日も、楽屋でガチガチでして、楽屋からステージ前がモニターで見れる楽屋ってあるじゃないですか?それももう消して、“俺らステージ出るまで見ない”とか“絶対20人しかいないぜ”とか話してて、フタを開けてみたらあれだけの人がいたんで。この勢いを今年は絶やしたくないってことで会場限定音源を出して、今回のアルバムに至ったって感じですよね。