DISC REVIEW
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過去三部作で"哀愁歌謡ノスタルジック・メロディック・デス・メタル"という独自ジャンルを提唱し、激情ほとばしるデス・メタルと昼ドラ的こってり感満載の哀愁メロディを追求してきたZemeth。4thアルバムとなる今作では、そんなこれまでのこだわりを自ら崩し、さらなる進化を見せている。ゲーム音楽やラテン音楽もルーツとしてきた彼の複雑な音楽性が、より実態化した作品とも言える。スパニッシュ・メタルの実力派シンガー Elisa C. Martin(ex-DARK MOOR/Vo)をはじめとしたゲストに加え、歌声合成ソフトを利用したクリーン・ヴォーカルも大胆に取り入れ、メロスピやポップスにも近い表現で多様化された、聴く者を驚かせる内容だ。 山本 真由