DISC REVIEW
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至高のメロディを求め、活動を続けるZemethが、これまでのアルバム3部作とは違ったアプローチで挑む6曲入りEP。アルバムのようにまとまりを意識した作品ではないからこその自由度が感じられる作品だ。音楽性の軸であるコテコテのクサメロと、中毒性のあるリフはそのままに、ヴァイオリンのサウンドを大胆に取り入れるなど、スケール・アップしたアレンジとなっている。そして、今作の目玉でもある「狂愛LONELINESS」は、彼が10代のころに制作したボカロ曲(「狂愛ロンリネス」)のリメイクということで、女性ゲスト・ヴォーカルのnayutaが参加し、クリーン・ヴォーカルがメインとなったZemethとしては新鮮な楽曲。懐かしさもあるメロディック・デス・メタルに新たな可能性を示した意欲作だ。 山本 真由