DISC REVIEW
-
日本でも根強い人気を誇るアリゾナの5人組が新たに契約したRise Recordsからリリースする6作目のアルバム。ポスト・ハードコアなのか、それともメタルコアなのか。バンドの本質とは関係ないカテゴライズではあるけれど、マッチョなサウンドで圧倒せず、時折どぎつい差し色を交えながら(それはリフだったり、ブレイクダウン・パートだったり、デス声のグロウルだったり)、一貫して儚げな世界観を作り上げるそのやり方は、どう考えたってメタルコアではなくポスト・ハードコアだろうとここではこだわってみたい。シンセがシンフォニックに鳴るTrack.6「I'm Over Being Under(rated)」からバラードのTrack.7「Sleepless In Phoenix」への流れは、そんな魅力が凝縮されたBLESSTHEFALLの真骨頂。Track.3「Melodramatic」とTrack.10「Welcome Home」の2曲は、なぜかJ-ROCKっぽい。"Sakura Blues"というTrack.9のタイトルも気になる。 山口 智男