DISC REVIEW
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前作から約3年振りとなる4thアルバムは、<Love=愛>、<Lust=欲>、<Faith=信念>、<Dreams=夢>の4つのチャプターから成る、シネマティックなコンセプト・アルバムだ。大々的なエレクトロをはじめストリングス、木琴、アコギ、さらには和太鼓に至るまで多様な楽器を巧妙にブレンドし、壮大なオーケストレーションを奏でている。ストリングスによるクラシカルな手法とエレクトロのモダンな手法は対極と言えるが、それらを分離することなくミックスする手腕はさすがである。トラックが進む度に、まるで幻想的な旅へと誘われていくよう。前作にあったスピリチュアルな空気感も、うんと濃厚になっている。プロデューサーは、前作に引き続きTHE ROLLING STONESやU2、THE KILLERSを手掛けたSteve Lillywhite。30STM流"人間賛歌"というべき1枚だ。 MAY-E