SUMMER SONICの顔にもなりつつあるアメリカのモダン・ロック・バンドHOOBASTANKの登場だ。
1曲目は日本のビールのコマーシャルの挿入歌にもなって大ヒットした「Just One」からスタート。Dan Estrinのギターの出音が少し小さく、Doug Robbのヴォーカルは若干声が出ていないようだが、リハーサルなしの状態でここまでまとまっていれば十分だろう。
そして勢いそのままに『Every Man for Himself』の1曲目に収録されている「Born To Lead」へ。Dougはかけていたサングラスを早くも外し、曲のリズムに合わせ観客に拍手を促すと会場一体となって拍手が巻き起こる。7割方埋まってきたスタジアム中から巻き起こる拍手はなかなか壮観なものだ。「My Turn」の演奏が終了すると、Dougは観客とのやり取りを始めたが、SUMMER SONICのステージに戻って来れたことを心の底から楽しんでいるようだ。
そしてオルタナティヴなベースラインからスタートする「Did You」へ。この曲はSUMMER SONIC開催直前の8月5日にリリースされた『The Greatest Hits』に収録されている未発表曲。リリースから数日でのお披露目のためか、会場の反応は薄かったがミドルテンポでヘヴィな曲でとてもライヴ映えする曲だ。
そして『The Reason』の1曲目を飾る「Same Direction」がスタートするとスタジアム前方はモッシュとダイヴが巻き起こる。 ライヴが進み中盤に差し掛かり「Remember Me」が始まった頃には、スタジアムには涼しい風が入ってきて、彼らの爽やかな曲とマッチしてとても気持ちいい。名バラードの「The Reason」では自然にスタジアムの観客手が無数に上がり左右にゆっくりと振られる姿はまさに感動を呼ぶものだった。 「The Reason」を始め「Out Of Control」、「Pieces」、「Crawling In The Dark」とライヴの後半は、ファースト、セカンドの初期の曲が中心となっていることに一抹の不安を感じさせたが、サード、フォース・アルバムも間違いなく素晴らしいのでぜひHOOBASTANKのようなホンモノのロック・バンドに頑張って欲しいものだ。
ムラオカ
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