SUMMER SONIC09の3日目。MOUNTAIN STAGEは激ロッカー垂涎のステージとなった。ヘッドライナーにLIMP BIZKIT、 CAVALERA CONSPIRACY、マキシマムザホルモンなどと、まさにLOUDPARK並みのメタルステージとなったのだから。
そんなメタルステージのトップバッターは、形容し難い新世代へヴィ・ミュージックをかき鳴らす、今噂の逆輸入バンドのFACTである。2ndアルバム『FACT』がNYの音楽関係者から高い評価を得たのをきっかけに、アメリカ西海岸の名門「Vagrant Records」と契約、全米デビューを果たしたばかりの彼らがついに国内フェス初参戦!!
のっけからの代表曲「A Fact Of Life」に、朝早くから会場に詰め寄せたキッズとともにぶっとぶ。甲高いヴォーカル、気持ちいいスクリームに終始昇天したが、3日目一発目ということもあるのか、音のバランスがあまりよくはない。ドラムとベースの楽器隊、そしてリードギター(リフ)があまり聴こえず、音の輪郭がはっきりしないのだ。もちろん、そんな細かいことなんて吹き飛ばす勢いで盛り上がるフロア。開演直後の初期衝動に、代表曲をかけ合わせたスタートダッシュは大成功!!続いて、「Los Angels」、「Fog」、「Snow」などと美メロ高速チューンが立て続けにフロアに叩き込まれる。ヴォーカル、HiroのMCは基本英語なのだが、ドラムEijiは日本語でコミュニケーション。「日本に戻って来れてよかった!!」と一言に、フロアからは大声援が巻き起こる。実は彼ら、今年の北米ツアー中に大事故に遭遇してしまい、命には別状ないものの、ツアー続行不可の状態にまで陥ってしまったのである。
「おかえりー」、「心配したぞー」などと、温かいメッセージがステージに届けられるのを聞いていると胸が熱くなったのは僕だけではないはず。「Stretch My Arms」、「Purple Eyes」、最後は「rise」の大合唱で終幕。
音響の関係もあって、楽曲、そして彼らのライヴ・パフォーマンスの持つ魅力が伝わりにくいところはあったが、それでも今度は万全な状態で見たいと思わせるライヴであった。
吉野 将志
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