DIR EN GREY | 激ロック インタビュー 


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DIR EN GREY | 激ロック インタビュー

DIR EN GREY:Die(Gt)

インタビュアー : KAORU

DIR EN GREY Official-Site

DIR EN GREY

-ニュー・シングルについて伺う前に、10月にリリースされたミュージック・クリップ集『AVERAGE BLASPHEMY』についてお聞きします。常に映像面でも、斬新で独特な世界観を表現しているDIR EN GREYのミュージック・クリップ集ですから、衝撃的な作品になっていますね。改めて作品をご覧になって、Dieさん的に見所は?

「Agitated Screams of Maggots」と「CLEVER SLEAZOID」と「RED SOIL」だけ、監督が違うんですよね。他の曲は、昔からずっとやってくれていて自分達を知り尽くしている監督で。監督による違いが出ていて面白いと思います。

-撮影において印象に残っていることなどは?

「CLEVER SLEAZOID」では、本物のゴキブリが出てきたんですよ。マダガスカル島の、マダガスカルゴキブリ。それをステージ上に這わせて演奏したんですけど、そこらへんで踏み潰されているんですよ。ゴキブリって、近付いてくるじゃないですか。俺のとこに来るな~っていう感じで(笑)。虫が嫌いなんで大変でした(笑)。

-「Agitated Screams of Maggots」を初めて観た時はびっくりしました。クリップを手がけたアニメーション作家の黒坂圭太さんが『AVERAGE BLASPHEMY』のジャケットのアートワークも手掛けていらっしゃるわけですが、なぜ黒坂さんにオファーされたのでしょうか?

クリップの時もそうだけど、黒坂さんにはこちらから注文をしないんですよ。曲を聴いてもらって、感じてもらったイメージで作品を作ってもらっている。それで、この作品は、ミュージック・クリップの集合体なので、特定のイメージっていうのはないと思うんですよね。だから、ミュージック・クリップ集全体を観てもらった時の黒坂さんのイメージをジャケットにしてもらったら面白いんじゃないかということで。

-さて、この『AVERAGE BLASPHEMY』の他にも、今年は『A KNOT OF』、『TOUR08 THE ROSE TRIMS AGAIN』、ファンクラブ限定の『TOUR09 FEAST OF Ⅴ SENSES』と、立て続けにDVD作品が世に送り込まれていますが、ファンにとっては嬉しいことだと思います。

ファンクラブ限定DVDは、小さいライヴハウスを廻った時のも入っているし、男性限定ライヴも入っているし、普段とは全然違うものになっていますね。あとは、ツアー毎にシチュエーションが変わって、照明なり演出っていうのも自分達で詰めていって変えているから、その時のツアーでしか見ることの出来ない演出が収められています。

-では、12月2日にリリースされたニュー・シングル「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」についてお伺いします。個人的に2009年のベスト5に入るくらい、いや、ベスト3に入る位かっこいいなと感じて。本当に素晴らしい曲だと思いました!もし私がDIR EN GREYを聴いたことがない人に対して、一番初めに聴かせる曲はなんだろう?と考えたら、絶対に「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」だと思います。この曲の制作にはいつ頃から取り掛かったのですか?

いつだったかな?ずっとスタジオに入っている気がするから忘れてしまうんですよ(笑)。6月のヨーロッパ・ツアーが終わってからかな?夏に作業をしていたと思う。

-「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」の制作で、苦労した点などはありますか?

細かいところで言うと、楽器陣のチューニングかな。今までにない方法の変則チューニングで、かなり下げてやったんですよ。レコーディングに臨む時に、どういう音作りにしていくのかを考えているのは楽しんでいましたね。アルバム『UROBOROS』の時とは違う考え方でやらなきゃいけなかったので。

-チューニングをかなり下げたと仰いましたが、どのくらい下げているのですか?

最近の基本のチューニングは6弦がC#なんですよ。それをA#まで下げました。今作っている曲は、それよりも下げてたりするんです。俺のパートだけは、他の弦がそこからまた違うチューニングになっていたりします。

-なぜそこまでチューニングにこだわろうと思ったのでしょうか?実際、結構大変なのではないでしょうか?

初めはメインのリフはいつものチューニングのC#で作ってたんですけど、A#にしたほうが、リフが作りやすかったんですよ。それで低くしてトライしてみたんですけど、ベースのToshiyaは苦労したんじゃないかな(笑)。ギターがベースの域までどんどん進出していってしまうという(笑)。だいぶ上から押されているような感じだったみたいで。

-イントロだとモダンヘヴィネス的な曲かと思いきや、ハイトーンでポップなサビから入るのが印象的でした。一度聴いたら絶対忘れないメロディーですよね。もちろんポップなだけではなくて、DIR EN GREYらしいヘヴィで猟奇的な部分もありつつ。この曲はDieさんの中で、DIR EN GREYらしい曲だと感じますか?

俺ららしさっていうのが何かっていうのを、言葉で表すのは難しいと思うんですけど、曲をアレンジしていく中で、例えば、普通ここのバッキングパートに歌は乗らないだろうっていう所にも歌を乗せてみたりして。ハマった瞬間、ピクっときた瞬間っていうのが、自分の中ではDIR EN GREYらしさっていうか。そこに興奮を覚えますし。そういう意味では、アレンジをしていて、俺ららしい曲だなっていう印象はありましたね。

-とても大きなメロディーなので、大きな会場にも栄える曲ですよね。この曲は、実質的には来年1月の日本武道館公演で、初めて演奏されるのでしょうか?

そういうことにしておきましょうか(笑)。

-武道館で聴けるのを楽しみにしています!(笑)さて、この曲とカップリングの「残」はOPETHなどを手掛けたJENS BOGRENがミックスを担当されたということですが、彼との仕事はいかがでしたか?対面でやっていたのですか?

いや、ネットだけでやり取りするっていう初めてのやり方でした。録音して上がったものをそのまま向こうに送って、メールのやり取りを何回かして。彼は自分達が求めていた音に凄く近付けてくれたなと思います。一発目に返ってきた音が、今までの俺達の楽曲の印象と違ったので、光がパッと見えたというか。

-凄くいい音質ですよね。メンバー皆さん、JENS BOGRENが手掛けてきた作品を聴いていたのですか?

そうですね。全員聴いていました。一回やってもらおうかっていう話は前からあったんですけど、今回はシングルだから、いいタイミングかなと。彼にはあんまりイメージを注文していなかったんですよ。逆に、曲を聴いた時に彼が感じる印象を大事にしてもらって作ってもらいました。あんまりこちらが細かく注文し過ぎると、彼の良さが失われてしまいそうだったので。彼の得意な部分を、そのままやってもらいたかったんです。

-マスタリングを担当したTED JENSENは『UROBOROS』でもマスタリングをしていますが、彼のマスタリング技術のいい部分というのは、Dieさんはどういう部分だと考えますか?

パッと聴いた時の音の拡がり方かな。ハイの伸びが、凄くきらびやかなんですよね。ワイドレンジで、綺麗に拡がる。この曲にも凄くマッチしていたと思います。ミックスからマスタリング後って、音の拡がり方というのが劇的に変わるんですよね。

-Dieさんにとって、この「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」は、今後のDIR EN GREYの中で、どのような意味合いを持つ曲になると考えますか?

まったく予想がつかないですけど、これからのライヴでキーになってくる曲ではあると思います。DIR EN GREYの魅力が1曲にギュっと詰まっている。そういう意味でも、シングルとして出す意味がある曲だと思います。何回も聴いていく内に感じ方が変わってくる曲で、細かいところまで聴いて気付いてもらったら、レコーディングで細かい作業をしてきた甲斐があるなと思います。

-カップリングには再レコーディングされた「残」が入っていることも、ファンにとっては凄く嬉しい驚きだと思うのですが、何故「残-ZAN-」を生まれ変わらせて、もう一度世に出そうと思ったのでしょうか?

今年3月に、目黒鹿鳴館と、大阪と川崎の男性限定ライヴでやってみようということになって、昔のままのヴァージョンでやってみたんです。それがキッカケで。最近、過去曲のリアレンジをするのが面白いんじゃないかっていうのが俺らの中であって、「残-ZAN-」ってどうやろ?やってみる?っていう。ちょうど10年前の曲なので、10年経った今の俺らがやったらどうなるんだろうという、そういう面白さもあって。

-なるほど。カップリングのもう1曲「蝕紅 (Shot In One Take)」は一発録りですね。

この曲は『VULGAR』(2003年)に収録されている曲で。ライヴを重ねてきたことで、『VULGAR』の時のグルーヴと、今のライヴでのグルーヴは変わってきているから、その感じを一発録りの雰囲気で閉じ込めようと。

-凄く生々しい音ですよね。

そうですね。メンバーが向かい合って、円になって演奏しました。その時の空気感が出ていると思う。

-さて、シングルをリリースした後は、2010年1月9日と10日に日本武道館公演「UROBOROS -with the proof in the name of living...-」が行なわれるわけですが、なぜこの会場を選んだんですか?

去年の11月にアルバム『UROBOROS』をリリースして、年末の大阪城ホール公演で『UROBOROS』の世界が幕を開けて、今年1年間、国内外でずっとライヴをやり続け、毎ツアーごとに照明や演出を突き詰めてきた中で、ひとつの集大成的なものを武道館という場所で表現出来たらいいなという。ちょうど1年っていう長さもタイミングがいいですし。

-武道館という場所はアーティスト的には聖地のような場所だと思うのですが、個人的には武道館という会場をどう思っていますか?

演出的に面白いことができるハコだと思う。それを来てくれたファンにしっかりと観せられる、いい距離感。11年前に初めて武道館のステージ立って客席を見渡した時、案外小さいなと思ったんですよね。両サイドが近くて。でも、いざ本番が始まって、ステージに立ってお客さんが入っているのを見ると、雰囲気がガラっと変わるんですよ。凄く広く見える。アリーナ、1階席、2階席と全部が見渡せるから、ステージから見た光景という面でもいい。オーディエンスの反応も近くに伝わってきますし。

-『UROBOROS』の世界を、武道館という場所で、観て、聴けることがとても楽しみです。DIR EN GREYのことですから、絶対に私達を驚かせるようなことをしてくれるだろうと期待していいんですよね?

もちろん!セットリストも今練っている最中なんですけど、1日目、2日目で変わってくるので、感じる印象もかなり違うと思います。

-今回はDieさんへのインタビューということで、せっかくなので少し個人的なことも聞かせてください。最近お気に入りの音楽はありますか?

うーん。レコーディングとか曲作りの最中に、みんなでCDを回し合っていたりするんですけど、曲そのものよりも、音質っていうか、このドラムいいよねとか、これは誰が作った音なんだ?とか、そういう聴き方になってきているんですよね。だからこれっていうのは思い浮かばないな……。あ、MUSEの新作『THE RESISTANCE』は良かったですね。

-Dieさんの音楽的ルーツとなったのは?

ルーツは日本のD'ERLANGERですね。そこから、バンドやギターにどっぷりハマった感じで。

-ギターヒーローは瀧川一郎さんだったのですね。

はい。今でも。

-Dieさんのオールタイム・ベストを選ぶとしたら?

やっぱりD'ERLANGERですかね。アルバムだと『LA VIE EN ROSE』かな。当時の自分にズバっと刺さってきた人生を変えた1枚ですね。それまではそんなに音楽も好きではなかったんです。D'ERLANGERに出会ってからギターを始めて、その当時、十何年間か生きてきた中で、自分が初めてこれだ!っていうのを手に入れた感じがしましたね。

-Dieさんのギタリストとしての美学は?

……ギリギリ感?テンション的なもの。常にマックスの状態で弾きたい。リラックスして、冷静にギターを弾くのは嫌なんですよね。高揚した状態でギターを弾くと、普段自分が頭で考えてないことが出てきたりもするので、自分で自分を楽しみにしているというか。ちゃんと弾こうとすると、面白くない。身体で音を感じて、そこに自分が入っていって、テンションを興奮状態にまで持って行って出てくるものっていうのを、常に楽しみにしてます。


激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇

09年も残すところあと一ヶ月。毎年この時期になると、ベスト・アルバム/ ソングの選出に頭を悩ますものだが、ベスト・ソングはもう決まった。DIR EN GREYが放つ、このあまりにも素晴らしいニュー・シングル以外に他ない。歌においては、ある意味キャッチーとも言え、頭を貫かれてしまうようなサビと、緊張感のあるグロウルとのコントラストが。サウンド面においては、変則チューニングによる超重低音が織り成すグルーヴと、細やかなリフの嵐が特徴的だ。この1曲を聴けば、DIR EN GREYの魅力が一発でわかるという意味でも、シングルとしてとても意味のある曲。尚、表題曲の他に、10年前の曲でありながらも、今もファンに絶大な人気を誇る「残」のリアレンジVer.。更に、最近のライヴでハイライトの一つとなっている「蝕紅」の一発録りVer. が収録されている。 KAORU

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