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LIVE REPORT

Bubble Baby

2025.01.26 @下北沢SHELTER

Writer : フジジュン Photographer:Leo Kosaka

2025年、ここから始まるBubble Babyの快進撃を確信する力強い第一歩だった。Bubble Baby が下北沢SHELTERにて、ワンマン・ライヴ[Bubble Baby presents "ON GYAO 2025"]を開催。この日のワンマンに向けて、昨年は盟友や戦友とガチンコでぶつかり合うツーマン・イベントを重ね、自身を鍛え上げてきた彼等。会場に入ると、入口の階段まで人が溢れかえり、期待の高さも窺える。

超満員の会場に颯爽と登場した4人。Rude-αのフリースタイルラップから、"始めようぜ、下北沢SHELTER!"と演奏が始まると、メンバー紹介とソロ・プレイを交えた熱いセッションで気合を見せる。Bubble Babyの最新型であり、B-Boyロック・バンドの意志を表明する「Bow Do Free」でライヴを本格スタートすると、「Don't You Fake It!?」、「Sleepy Forever」と続き、アグレッシヴなステージでフロアの熱をガンガン上げていく。

MCではRude-αが結成前からの思い出を語り、"この2年間、光とか葛藤とかと闘ってきたわけ。そんな2年間を詰め込んだライヴをします!"と宣言し、「泡唄 -Our Song-」を気持ちいっぱいに披露。迷いの果てに生まれたとインタビュー(※2025年1月号掲載)で語っていた「Go My Way」では、自身の道を貫くことを力強く伝え、"過去にも未来にも行けないから、俺たちは今に集中することにしたんだよ!"と訴え掛ける。

"命を使い果たせ"と「Go My Way」で歌っているが、それが大げさじゃないほど命懸けのヒリヒリした歌と演奏で、観客の心を揺さぶった4人。「陽は君の為に」で"陽は君の為に美しく登る"と眩しい光を届けると"死ぬな、生きろ!"と極限のメッセージを送り、「後悔してやらねぇよ」で聴き手の生き方を全肯定。Rude-αの言葉と、楽器隊の一音一音に想いを込めたサウンドは、いつだって本気だし、正直で嘘がない。

甘くロマンチックな「Highway」で空気を変えると、怒濤の後半戦戦へ突入。KenT(Dr)の軽快なビートでRude-αがバチバチのフリースタイルをかまし、"これが俺たちのB-Boyロックだぜ"と続いた最新曲「Bodymakeman」では、Q汰が鋭いギターで斬りつけて、奏がヘヴィなベースでボディを撃ち込んでと、全員がかりの容赦ない猛攻撃にフロアが再び熱を上げる。

「Player」ではRude-αがフロアに飛び込むと、拳を上げて吠え声を上げた観客。ステージに戻り、"めちゃめちゃいいぞ!"と笑顔を見せたRude-αは、"誰よりも 楽しんじゃって サーセン"と歌う。演者と観客が一丸となって最高の空間を作り上げていく、美しすぎる光景。これこそ、Bubble Babyがこの日のワンマンに待ち望んだ光景だったのだろう。

ラストのMCで最大級にリスペクトする戦友のSKRYUが豊洲PITを埋めた話から、"俺は素直に負けたと思った。その負けっていうのは、自分に負けてたんだよ"と語ったRude-α。"もう、俺は何にも負けない"と誓うと、"全ての天才になれなかった俺たちに向けて"と「この道の果てで」を披露した。リアルな気持ちをたっぷり込めた歌と演奏に会場中の大合唱が起きると、Rude-αが"お前"に向けた熱いメッセージを一人一人に届ける。

ラストは"俺には音楽しかねぇんだよ、これしかねぇんだよ"と「TOKYO摩天楼」をくらわせて、全ての始まりの曲である「Violet」の全身全霊の歌と演奏で会場を沸かし、再びフロアに飛び込んだRude-αがみんなの心と身体をガッチリ繋いでフィニッシュ。

さらに鳴り止まない歓声に"さっきより盛り上がれよ!?"と始まったのは、2度目の「Violet」。マイクを回して観客も熱唱し、本当の意味で会場が一丸となって最高の空間を作り上げて終演した。

ここからさらにバンドの筋力やスキルを上げて、この日見た美しい光景をもっと広い会場で生み出してくれることを期待させたワンマン。大躍進の年になるに間違いない2025年の力強い一歩を踏み出した、Bubble Babyを引き続き見続けていきたい。

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