LIVE REPORT
anberlin & COPELAND
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2007.05.29 @渋谷O-EAST
Writer MAY-E
ANBERLIN
開演時間を少し過ぎ、いよいよメンバーが登場!黄色い歓声とともに拳が上がる。「Whisper & A Clamor」のイントロがはじまると同時にステージ上は真っ赤なライトに染め上げられ、会場のヴォルテージも一気に上がる。
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『ゲンキー!トキオー!Come on!!』
これまでに三枚のアルバムをリリースしているが、「Never Take Friendship Personal」「Day Late」「Adelaide」「Readyfuels」などの、シンガロング出来るパートや合いの手を入れられるような、ライブを意識したキラー・チューンと呼べる曲が非常に多いバンドだ。エモバンドらしからぬ一体感をここまで感じさせてくれるライブは彼らならではのものである。
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モッシュやダイブが起こるとまではいかないが、フロア前方の盛り上がりは半端なものじゃない。女の子達は拳をあげて歌い、男の子達は楽しそうに暴れているのが印象的だ。
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ヴォーカルのスティーブンは終始、ステージ上を所狭しと動き回る。頭を振り、マイクもガンガン振り回す。驚くほどアグレッシブなパフォーマンス!
ハイテンションにステージ上を駆け抜けながら、声を振り絞るように、時には叫び出しそうなくらいに歌うも、声がかすれてしまったりメロディを狂わせてしまうことなど一切ないのだ。素晴らしいヴォーカリストであることを再認識させられた。
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ドラム、ギター、ベースの楽器隊は、派手なパフォーマンスはない分、演奏を乱すことなど決してないのだ。なんという安定感!
MCはほとんど挟まないものの、休みなく立て続けに曲をやるといった風でもない。一曲一曲を力強く丁寧に演奏している、そんな印象だ。
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スタンドマイクに持ちかえ、ここからはANBERLINのもう一つの顔ともいえる「Paperthin Hymn」などのバラード曲を披露。ライトに照らされた彼らの姿は神々しさすら感じさせ、思わずステージに食い入るように見入ってしまう。切なくも逞しい感情の波が会場全体を包み込んでいた。
最後は彼らの曲の中で最も攻撃的ともいえる「Godspeed」で、フロアをこれでもかと熱くさせ、約50分間の濃密なANBERLINのライブ時間は終了。
...すると、アンコールを求める沢山の手拍子が沸き起こったのだ。アンコールは無いことはみんなしっているはずなのに、その手拍子はしばらくの間、止むことはなかった。
ANBERLINのライブはエモ・バンドの域を完全に越えていた。あの場にいた全ての人がそう感じたに違いない。今回のツアーを見逃してしまった方、ぜひ次回は彼らのライブをその目に焼き付けて頂きたい!
COPELAND
湧き上がる歓声と共にメンバーが登場。ステージはまだ真っ暗なままだ。
「Careful Now」の妖艶なイントロとともに、ステージはライトで照らし出され、COPELANDのショータイムがいよいよスタートする。そのまま「Pin Your Wings」へと続き、COPELANDならではの透明感と美しいメロディーで冒頭から一気に彼らの世界へ引き込まれた。
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ネクタイを締め、UKのロックバンドのようなファッションに身をつつんだヴォーカル・アーロンの、ギターを抱えて歌う姿にはまるで女性のような佇まいがあり、とても愛らしい。最前列はもちろん、フロア前方をほとんど女の子が占めていたのにも頷ける。
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「California」の途中でアーロンのギターの弦が切れてしまうトラブルが発生。一瞬、演奏もまごついてしまったがなんとか持ち直す。「ギターが壊れちゃったよ」なんて言いながら新しいギターに持ち替る姿を見ていると、こんなトラブルも彼にかかれば愛嬌になってしまうと感じてしまった。
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「No One Really Wins」などの人気曲も立て続けに披露。前半にアップテンポな曲を集中させ、後半は3rdアルバムからの曲をメインとした「聴かせる」演出のようだ。
ここからはギターをおろし、アンティークなオルガンに腰をかける。
スポットライトを浴びたアーロンのソロであるが、ピアノとヴォーカルだけのシンプルな演奏にも関わらずとても躍動的だ。
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アーロン以外の4人の楽器隊は、動きまわることなく立ち位置をキープしたまま。
いくつもの音が紡ぎ合わさり、美しい声が重なり、揺らめく照明とスモークの演出も手伝って、汚れのない、美しすぎる世界が会場を侵食する。
触れられないと分かっていながらも目の前に広がるその世界に思わず手を伸ばしてしまいたくなるほど・・・。
バックライトに照らし出される5人の姿は、まるで小説から浮き出てきた主人公のよう。この世界が永遠に続けばいいのに、そんな事を本気で思ってしまった。
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甘く切ない余韻を残し、COPELANDのライブは終了。
特に3rdアルバムの彼らの曲は小さなライブハウスよりも、大きなステージでの演出がとてもよく似合う。次回も大きな会場でのライブを期待したい。
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