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INTERVIEW

ulma sound junction

2025.04.25UPDATE

2025年05月号掲載

ulma sound junction

Member:田村 ヒサオ(Ba/Vo) 山里 ヨシタカ(Gt) 福里 シュン(Gt) 加勢本 タモツ(Dr)

Interviewer:フジジュン

僕等を応援してくれてるファンの皆さんに何か恩返しをしたい


-加勢本さんは"GUILTY GEAR"の世界観に触れていかがでしたか?

加勢本:僕も20年くらい前、アーケードで遊んでたことがあって、グラフィックが他のゲームとは違ってめっちゃきれいで衝撃を受けたのを覚えてて。楽曲に関しては、「ROAR」(2023年リリースのデジタル・シングル)でアニメ"ラグナクリムゾン"のOPテーマをやらせていただいた経験があって、89秒というアニメ尺の壁があって、そこが結構大事だったんです。前回はその制限の中で結構苦労したし、テンポを変えなきゃいけないとか、すごく試行錯誤したんですが、今回はたまたまだったんですけど、最初に考えたテンポと小節、セクションできれいに89秒に収まって。そこから肉付けする作業も、しっかり時間をかけてフルのバージョンを考えることができたのがすごく良かったですね。

-僕は音源を聴いて、映像ありきで聴いたときとフル尺で聴いたときの印象の違いにすごく驚きました。楽曲に合わせたOP映像、すごくカッコいいじゃないですか?

加勢本:あれは僕等も驚きました! 楽曲にドンピシャで合わせてくれてるんで、作った人間からしてもたまらないものがありましたね。

田村:うん。曲作りの段階で、"この辺でタイトル出てくるだろうな"とか、アニメのOPになったときのことをある程度考えて、"こういう箇所を作ろうか?"ってイメージは揃えていたんですが、僕等の想像を超えてきましたね。

山里:バトルものだしゲームもスピード感があるから、曲作りはテンポ、スピード感をすごく重要視して。だからドラム始まりっていうのもあるんですよ。

福里:僕も映像を観て、"わぁ!"という感じでした(笑)。曲とバチバチに合ってて、本当にありがとうございました! って感じです。

-で、アニメのOP映像はとにかくインパクトがあってテンションが上がりますが、フル尺で聴いたときに、楽曲後半の展開やサウンドメイキングにどんどん引き込まれていって。救いを感じさせるラストの展開は感動さえあって、"これぞ、「シネマティックコア」!"と思いましたし、フル尺で聴いたとき、この曲が"GUILTY GEAR"の世界観を持ちながら、ちゃんとulmaらしさが出せてる理由が分かった気がしました。

山里:嬉しいですね。"君たちの曲には救いがある"って、20年以上前にもライヴハウスの人に言われた気がします(笑)。

-だから、ulmaの作る楽曲の根底にそれがあるし、そういった昔から変わらぬイズムみたいなものが、ulmaらしさを形成してるってことなんでしょうね。

田村:それはあると思います。僕等は"ご褒美タイム"って呼んでるんですけど、この曲以外でもラウドな曲や長尺な曲でずっといなたい印象だけを残すのではなく、キャッチーな部分や美しい部分があればいいなと考えてて。心に残る箇所を必ず一つ残そうというポリシーもあるので、今回もそれができて良かったなと思ってます。

-そういった箇所があるだけで、心の引っ掛かりや強い印象が残るし、楽曲に深みが生まれますよね。今回、歌詞の面で全体を通じて、一番伝えたかったメッセージは?

田村:"AXCLUSION"ってタイトルは、"Occlusion=噛み合わせ"という"ギア"から発想した単語と"Axis=軸"って単語を組み合わせた造語なんです。歌詞に"咬合の世海へ"って歌詞が出てきて、ギアを想像させたりするんですが、物語に出てくる"ギア"は歯車という意味ではなくて、禁断の生体兵器、人造人間を指す言葉で。物語の軸となる"ギア"から派生した歌詞が、作品の内容も想像させるという歌詞になってると思います。

-なるほど! 僕の読みは全然違って。歌詞から孤独を感じたから、"Exclusion=除外、排除"から来た造語なのかな? と思ってました。

田村:なるほど。その解釈もよく分かりますし、Exclusionって発想があったら、採用してたかも知れない(笑)。でも、その発想があったとしても、"AXCLUSION"ってタイトルになってたかも知れないですね。あと、タイトルのロゴに"Ax=斧"をイメージした斧のイラストがあるんですが、"断ち切らなきゃいけない宿命"みたいなものがどのキャラクターにもあると思うので、それを断ち切る斧を意味しているんです。

-聴く人にいろんな想像や解釈をしてほしいですね。アニメで知った人にもぜひフル尺で聴いてもらいたいですが、それぞれ注目してほしいところを教えてください。

田村:僕はやっぱり、"GUILTY GEAR"の楽曲のヴォーカルを担当していた、NAOKIさんのヴォーカルをちょっと意識した部分に注目してほしいのと、歌詞の中にソル、カイ(・キスク)、ディズィー、シンと4人のキャラクター名をちりばめているので。そんなのも遊び心として、ファンの皆さんが見つけてくれたら嬉しいですね。

加勢本:ドラムは全体的に忙しい曲なので、全体を聴いてほしいんですが、サビパートが多いので、それぞれでパターンを変えたりしていて。最後のサビはどう印象を変えようか? とかすごく悩んだので、フル尺で確認してほしいです。

山里:僕はアニメ尺にも入ってるんですけど、サビでドーンと伸ばした後に♪ウィ~ンってアーム・アップが入るところがすごくお気に入りなので、ぜひ聴いてほしいです。

福里:僕は自分のプレイだとラストのクリーン・パートなんですが。デモの段階では、もっと簡単なピッキングだったんですけど、スキッピングに変えてみたらすごく難しくなっちゃって。果たしてライヴで再現できるのか? を目撃しに来てください(笑)。

-この曲の完成やリリースは、これからのulmaにどんな影響を与えると思いますか?

田村:これまで僕等を知らなかった人たちに聴いてほしいというのはもちろんあるのと、僕等的には"GUILTY GEAR"のゲーム内で流れてくれたらいいなと切に願っているのと、"GUILTY GEAR"ともっとコラボとかできたらいいなと思っています。例えば、石渡サウンドで僕が歌うとか、ギターを弾くとか。そんな展開ができたら冥利に尽きるので、そこはアピールしていきたいです。あと、今回でアニメのタイアップは2回目でしたけど、3回、4回と引き続きいろんな作品のタイアップをいただけたら嬉しいなと思ってますので、各媒体様もいつでもお待ちしております(笑)。

-そして、4月27日にはShibuya eggmanでワンマン・ライヴ("ULMA SOUND JUNCTION 20TH ANNIVERSARY TOUR 2025 ONEMAN LIVE -APRIL-")を控えています。

福里:ここが「AXCLUSION」のライヴ初披露にもなると思うんですが、アニメ好きな人たちが来てくれるのも嬉しいですし、僕等を好きな人と"GUILTY GEAR"が好きな人が、交わる機会になる可能性があると思うので、それを目の当たりにしたいです。相乗効果で良い空間になればいいなと思いますし、ぜひ観に来てもらいたいですね。

山里:まだ4月で、12月にツアーのファイナルを予定しているので、そこに向けての新たなスタートという思いもありますし、たまたま『AXCLUSION』のリリース2日後ということで、2日もあれば予習は十分できると思うので(笑)。我々もお客さんもしっかり予習をしてライヴに臨んで、一緒に盛り上がれればと考えています。

加勢本:いつもワンマンのときはいっぱいいっぱいなんですけど(笑)、今回はこれまでの集大成且つ、ここからの新たなスタートみたいなワンマンになればいいなと思ってて。ツアーはまだまだ長いので、また新たな気持ちでスタートを切れればと考えています。

田村:20周年でタイアップも決まり、リリースがあって、ここから改めて全国ツアーが始まり、今すごくいろんな経験をさせていただいています。ワンマンはもちろん、長尺のイベントも組んでるので、1つずつ大切にしていきたいなと思ってるのと、20年もやってると、古くから僕等を応援してくれているファンの皆さんに何か恩返しできることはないか? と考えなきゃいけない年だと感じます。そこを根底として忘れずに、制作もライヴもやっていきたいと思っていますね。20周年以降もulma sound junctionを応援していただきたいので、これからもよろしくお願いいたします。

RELEASE INFORMATION

ulma sound junction
NEW DIGITAL SINGLE
『AXCLUSION』

NOW ON SALE!!
[KING RECORDS]