INTERVIEW
ulma sound junction
2022.04.12UPDATE
Member:田村 ヒサオ(Ba/Vo) 山里 ヨシタカ(Gt) 福里 シュン(Gt) 加勢本 タモツ(Dr)
Interviewer:荒金 良介
-残り4曲はリレコーディングです。まず「Rotten Apple」はRUSH、JAMIROQUAIに敬意を払って制作されたそうですね。個人的にはPANTERAっぽいグルーヴ・メタル調のニュアンスが強く出ているなと。
加勢本:もともとのモチーフはEXTREMEだったんだよね?
田村:そう。あと、RUSHの「Driven」の影響もめちゃくちゃ受けました。僕らなりに流行りに乗ったイメージだったけど、そういうふうにはならなくて。
-当時の流行りとは?
田村:第一線で活躍しているcoldrain、Crossfaithらと共演したあとに作った曲なので、少なからず影響を受けているはずなんですけど。改めて聴くと、その片鱗は感じないですね(笑)。
-そして、「Utopia」はSIKTHに影響を受けたそうですけど、ヴォーカルはDISTURBEDのDavid Draimanの歌唱スタイルに似ているなと。
田村:サウンド・アプローチはSIKTH的なところがありますけど、この曲も古いほうなので、ニューメタル成分も入っていると思います。たしかに、がなるような歌声は、Corey Taylor(SLIPKNOT/STONE SOUR)、Chad Gray(MUDVAYNE)、David Draimanとか、あのへんは意識しましたね。
-「Utopia」、「Idea」の曲展開はTOOLの影響もあるのかなと思いました。
加勢本:影響は受けてますね。
田村:特に「Utopia」の中盤後や、「Idea」に関してはTOOLの影響がもろに出てますね。そう感じてもらえて嬉しいです(笑)。どんどん畳み掛ける展開も好きですけど、どんよりした感じで溜めたものを爆発させるみたいな展開は、TOOLを聴いていると好きになっちゃいますね。
加勢本:あの陰鬱な感じね(笑)。
田村:コードのヴォイシングに広がりを持たせず、パワー・コードだけの表現にもあえて挑戦してますからね。
-「Idea」はベース始まりのユニークな曲調で、9分超えの長尺曲ですが、ストーリー性豊かに聴かせる展開も最高です。
田村:大きく3、4つのセクションぐらいに分けていて、TOOLのように時間をかけて楽曲のストーリーを伝えていく感じですね。
-インスト・パートも聴き応えがありますね。ギターのクリーン・トーンは先ほどエスニックと言われてましたが、勝手に沖縄っぽい雄大な空気感も感じました。
山里:明るいアルペジオを俺が持ってきて、暗いセクションとなんとかくっつけようと。その途中のブリッジでヒサオが独唱するパートも入れて、イメージ的には別々の曲が前後にある感じですね。最後は、上原ひろみに当時ハマッていたから、全員のテクニカルなキメを入れて、バーン! と終わろうとしました。
福里:大好きな曲ですね。めちゃくちゃテクニカルな感じでもなく、淡々と分数を稼ぐという。そんなにうるさくもないので、飽きずに聴けるんじゃないかと。
-ラスト曲「Elem-5/6/7」はエモーショナルな歌声が印象的で、今作の締めくくりに相応しい楽曲です。
加勢本:それはすごく古い曲なんですよ。
田村:自主制作の頃に出したので、制作は07年ですね。それから大きく構成は変えてないです。曲の雰囲気は違うけど、KILLSWITCH ENGAGEの「The Element Of One」というバラードがあり、僕なりにメタルコア・バンドがやるパワー・バラードを表現してみようと。
加勢本:あと、6拍子だからね。KILLSWITCH ENGAGEはサビがだいたい6拍子ですから。
-アルバム名は"再着火"という意味ですが、バンドとしては新たなスタートという気持ちも強いですか?
加勢本:メジャー一発目なので、そういう気持ちはありますね。
田村:17年やってきて、くすぶった時期もあったかもしれないけど、音楽に対する情熱は煮えたぎってますからね。
山里:昔から応援してくれる人にも大きなステージに立つ姿を見せたいですね。まだライヴを観たことがない人にもたくさん出会いたいから。
福里:僕は僕らの周りが、メジャー・デビューを喜んでくれれば嬉しいかなと。自慢できたりとか。
-将来的に出てみたいフェスとかあります?
山里:"Download Festival"とか。ほかに"SUMMER SONIC"、"FUJI ROCK FESTIVAL"、"Ozzfest"、"KNOTFEST"......なんでもいいけど、出られるものは出たいですね。
加勢本:有名バンドの前座をしたいです(笑)。そこで名前が広がればいいなと思います。