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INTERVIEW

FATE GEAR

2022.04.18UPDATE

2022年04月号掲載

FATE GEAR

Member:Mina隊長(Gt/Composer) Haruka(Dr)

Interviewer:杉江 由紀

-ところで。「Be invincible!」と「天空の比翼」は、当初からIBUKIさんに歌ってもらうことを前提に作られた曲だったそうですが、この2曲を作っていく際のねらいとはどのようなものだったのでしょうか。

Mina隊長:ハイトーンな曲を書きたかったんです(笑)。それで、書く前からIBUKIに声を掛けていたんですけど、すぐに"いいですよ"と返事を貰えたので心置きなくハイトーンなものを作りました。本人いわくIBUKIは"高いほうが歌いやすい"らしいんですよ。高ければ高いほどどんどん調子が出てくるタイプらしいんで、これはもう彼女に歌ってもらうしかいないなとなったわけです。

-以前、IBUKIさんはソロ作での取材(※2021年12月号掲載)で、"人というよりはもはや鳥のような音波を発しております"とおっしゃってました(笑)。

Mina隊長:「天空の比翼」のほうはまさしく鳥がテーマの曲ですよ(笑)。この歌詞は、もちろんストーリーに沿いながら書いているんですけど、IBUKIが歌うことを想定しながら書いたら自然とこうなっちゃったという感じもあります。

-対して「Be invincible!」は歌のハイトーンを生かした曲ではある一方、テイストはまた少し違う仕上がりですね。

Mina隊長:これはFATE GEARとしては珍しく、打ち込み感の強い曲なんですよ。ドラムもあえて生は入れてないですし。そういう今までにないビートの中にギターを入れていくようなつくりになっていて、ギターを弾いていてそこが面白い曲でした。

Haruka:ただ、ライヴになったときには当然この曲も生でドラムを叩いていくことになるので、そこが私としては楽しみですね。バスドラの音圧とか、スネアとのドンパン! っていうのをシンプルにキメながらやっていきたいと思ってます。

-「isolation」は重さを強調したものに仕上がっていますが、このEPの中盤を引き締めているような存在感がありますね。

Mina隊長:重くて暗くてスロー・テンポの曲ではあるんですが、ここにはニュー・メタル系のギターの刻みとクリーンのアルペジオを入れて、ソロとかは入れないつくりにしました。

Haruka:重いメタルはもともと好きで、MANOWARとかもよく聴いていたので自分としてはこれも叩いていて楽しめました。昔は聴くのは好きでもこういう重さを出しながら叩くのは苦手だったんですけど、最近そこは変わってきましたね。これもライヴでやるのが楽しみな1曲です。

-今作『Killers in the Sky』にはここまで話題にあがった曲に加えて、インストゥルメンタル「The glory (Instrumental)」や「Soldier of fortune (Loudness cover)」も収録されるとのことですから、EPとは言ってもボリューム感自体はそれどころではありませんね。

Mina隊長:今回は、いつも以上にどの曲もリード・トラックになりそうなくらいの完成度を目指して作っていきましたし、とにかく聴いていただければ、フル・アルバム並みの満足感をみなさんに得ていただけるんじゃないかと思ってます。

-さてさて。なんとこのアルバムの発売直後から、FATE GEARは、7ヶ国15公演のヨーロッパ・ツアー"Battle Against Justice tour 2022"にも出られるそうですね(※2023年に延期/取材は2022年3月下旬)。

Mina隊長:発売翌日にはドイツにいる予定です。今回は2年ぶりで3度目の海外ツアーをやってきます。というか、本来なら2年前の4月に決まってたものが、ヨーロッパの入国制限が少し緩和されたことで今ようやくできるかたちになったんです。

-まだまだ誰もが気軽に海外へ! という状況ではないだけに、今ツアーに出ることの意義は大きいのではないでしょうか。

Haruka:コロナで大変だったとはいえ、2年の間に前よりさらにカッコ良くなったぜ! っていうところを見せつけてこようと思います。強気で行きたいですね。

Mina隊長:現地の人たちからは、すでにネットを通じて"早く観たいです!"という声をたくさんいただいているんですよ。中には"今回初めて観ます"という方たちもいたりするので、初めましてな方々も含めた期待してくれているすべての人たちに、FATE GEARの最新形の音楽を届けてきたいと思います。

-セトリ的にはどんな構成になっていくのでしょう。

Mina隊長:海外での展開については『Killers in the Sky』を配信で聴いてもらうことになるんですけど、そのぶんヨーロッパ・ツアー限定で、向こうではアナログ盤の人気が高まっているのもあり、特別にLPを制作して会場販売しようかなということも考えているので、新しい音源の曲たちはもちろんやっていきたいです。ただ、日本と海外では人気のある曲のタイプが多少違ったりするので、向こうではスクリームが入ってるエクストリーム系の曲とか、激しめなものを多めにやるセトリになるでしょうね。

-"Battle Against Justice tour 2022"というタイトルに相応しい、熱き空間が各国で生まれていくことになるわけですね。また、そのあと5月22日には、21年9月12日の公演の振替イベント"SUPER ROCK 3 DAYS 2021→2022"が、八王子RIPSにて開催されることになりますが、こちらはおそらく事実上の凱旋公演のニュアンスを持ったものにもなるのではありませんか。

Mina隊長:帰国後最初のライヴではあるのは確かです。ただ、この日はSUPERBLOODさん、HIROSE SATOSHI "JIMMY"(44MAGNUM/Gt)さんとご一緒させていただくイベントで、これはHarukaさんが繋いでくれた縁なんですよ。最後にはセッションの予定もあるので、この日に関してはまた特別なものとして捉えてます。

-何しろメンツが超絶にレジェンダリーですものね。

Haruka:光栄ですよね。なんとか来てくださる方たちに気に入ってもらえるように頑張ります。主催のRYO(SUPERBLOOD/Ba)さんが私に声を掛けてくださって、そこから2回延期になっての今回なんでようやく実現することになったのが嬉しいです。

-そのあと、日本でのツアーのご予定というのは......?

Mina隊長:まだ具体的な予定は決まっていないんですが、今回の『Killers in the Sky』と前作『The Sky Prison』は繋がっているので、2枚の曲たちを軸とした、全曲ワンマンみたいなものをやりたいなというヴィジョンはあるんですよ。そこは世の中の状況も見つつ、決めていこうと思ってます。

-ということは、この物語はひとまずここで完結なのですかね。

Mina隊長:いや、まだもう1作くらいは出すと思います。今年の秋くらいにそれを出して、ストーリーを完成させたいなという構想はあるんですよ。

Haruka:気になりますよね。ここからさらに話がどうなっていくのか、私もすごく楽しみです(笑)。