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INTERVIEW

Non Stop Rabbit

2020.12.08UPDATE

2020年12月号掲載

Non Stop Rabbit

メンバー:矢野 晴人(Vo/Ba) 田口 達也(Gt/Cho) 太我(Dr)

インタビュアー:吉羽 さおり

1回試したかったんですよね。俺はどのくらいできるんだろうって


-太我さんはルーツで、何が一番自分のプレイに映っていると思いますか?

太我:僕はドラマーとしてというか、音楽を始めたきっかけがUVERworldだったんです。いろんなバンドを聴くんですけど、UVERworldのドラムの真太郎さんのドラムがフォームも含めて一番聴きやすい、且つかっこいいなって。そういうところから、今の自分らしさはできあがってきていると思うんですけど、1曲目の「ALSO」に関しては自分らしさ全開というか、一発で録り終えた感じでしたね。あえて難しいことをしないというか。ドラマーって上手くなれば上手くなるほど、伝わりづらいことをしたがる人が多いんですよ。

矢野:え、例えば?

田口:はははは(笑)。

太我:例えばとか言わなくていいから(笑)。なので、僕はわかりやすいもの、且つ音楽を知らない人に伝わってほしいというか。ドラマーに上手いって思われるんじゃなくて、知らない人にかっこいいって思われるドラム以外に興味はないので。だから、ドラマー友達少ないんですよね。

-そこであまり分かち合おうと思ってないと?

太我:思わないですし──

田口:ちょっとは思え。

-今回はEDMとの混じり合いも多いですが、ドラマーとしてはどう構築していった感じですか?

太我:これがハマるなっていうのは感覚でわかるけど、四つ打ちを派手に見せるというか。ドラムを極めている人というよりは、誰もが"かっけぇ!"ってなる四つ打ちにしているつもりではいますね。

-「TABOO」もEDM的アプローチの曲ですが、これはどういう発想からだったんですか?

田口:これも、サビからできた曲で。俺、岐阜県出身で織田信長が大好きなんです。信長って意外と、掘り下げていくと俺らが知っている信長像じゃないんですよね。繊細だったり、優しかったり、みたいなところを本で読んで。そこから俺ら自身もそうですけど、表向きの印象と本当に俺らが持ってるものは違うというのが、信長にリンクする部分があって。信長に関する本を読んでいるときに、だからあの人は死んじゃダメだったんだなって思ったんです。暴君として伝わってしまったけど、生きてないと、伝えるべきことが上手く伝わってない人というか。俺らは生きている時点で、もっと伝えていかなきゃいけないなって思ったんです。最初の"くたばるは taboo"というフレーズはそこから生まれて。まず死んじゃいけないというか。ちょうどコロナ禍でもありましたし、負けちゃいけないんだよって。

-その思いがこもった歌と、このサウンドのEDM感ってどう組み合わさっていったんですか?

田口:真逆を取るというか。ああいう歴史の歌とか、和とかってなってくると、そういう楽器を入れたくなると思うんですけど。そうじゃなくてというところからまずスタートして。ドラムだけ入れたんですよね、ドン、パン、ドン、パンみたいな。で、何やろうかなと思ったときに、信長って新しかったんだから、じゃあロックとEDMでしょっていうところからで。だから、自然とギターでイントロを弾こうと思わなかったんですよね。闇がある感じというか。それが信長っぽいなって。

-そういう違和感をぶつけ合うものは、大事ですか?

田口:めっちゃ好きですね。音も一音ずつ聴いたら変みたいな。組み合わせていくと普通に聴こえるけど、バラバラにしたら気持ち悪い音がいっぱい入っていて、という。

-この曲なんか特にいろんな音のパッチワークのようになっていますしね。こういうのはサウンド的に組み上げていく大変さ、面白さはあったんですか?

太我:そうですね。でも、違和感というのは、日常から意識していて。普段の生活から普通の人がしないようなこととか、言動とかも意識してるから。

-そうなんですか。

太我:薄々感じてないですか。

田口:感じるか!

太我:なので、ドラムにもそれは反映されているほうだと思いますね。間奏部分でドラム・ソロみたいなところもあるんですけど、それとかも信長感はありますね。ド派手というか。

田口:うん、このバランスがいいかもしれないですね。曲は繊細に書いているけど、みんなが掘り下げて信長を知ってるよりも、こいつら(田口、太我)が表向きのイメージでやってくれたほうがたぶんいいんです。

-それがキャッチーさにもなる。

田口:そうそう。信長の派手さみたいなところでやってくれるとか。

矢野:なので、歌も信長を意識して......(笑)。

田口:笑ってるやん(笑)。

-歌詞の内容については、田口さんと話をするんですか?

矢野:話はしないんですけど、言いたいことはわかるし僕なりに解釈をして。この曲で描いているのは、強い人なので、強さというのは意識しましたね。

-こういう3人の色の違いも上手く組み合わさってできあがるわけですね。

田口:俺らは基本的に、曲について俺がどういう思いで作ったとかを喋ったことはないですね。わからないほうがいいんです。結局、わかった人に届けるわけではないので。ということは、ひとりだけがわかって作って、あとはわからない人がやったほうがたぶんいいと思うんですね。みんなわかってる人でやると、もっと複雑になっていって、誰もわからないものになってしまうというか。俺らしかわかってない曲って、世の中に必要ないと思うので。

矢野:説明はしないよね。

田口:それぞれでいいなっていう。

-それが間口を広げてくれる役割でもあるのかもしれないですね。また、EDMでは「愛のPULSE」はちょっと違った、アコギが入った、ライトな雰囲気があります。

田口:これは難しかったですね。ちょっと大人になったよというのを伝えたかったんです。「TABOO」は疾走感で攻めて、トリッキーなことをやったとしても、若い子がトリッキーなことやってるみたいな印象で届くと思っていて。だったらもっと俺らがやったことがない、BPMからやったことないことから考えてやってみようと思って。「愛のPULSE」はベース・ラインから考えていますね。あとストリングスのアレンジもこだわったので。それも大人っぽさというか、おじさま、おばさまが休日にちょっとコンサート観に行こうかみたいなテンションというか(笑)。それをEDMにすると。

-意外な曲でしたね、ノンラビってこういう曲もあるんだなっていうのもそうだし、アプローチとしても新しくて。

田口:ある意味この曲はメジャーにきての挑戦ですね。

-メジャーの1stアルバムで、いろんなことをやってみようというのは、頭にはあったんですか?

田口:ひとつのジャンルでというよりは、いろんなことをやりたいなと思ったので。1回試したかったんですよね。俺はどのくらいできるんだろうっていうか。幅がどのくらいあって、どのくらいのアレンジができるのかなっていう。1個で攻めるのもいいんですけど、1回やってみようと思って。それでいろんな曲を出したら、みんな喜んでくれたんです。こういうのでもいいんだって。

-ふたりは、そこはあまり感知しないというか、ああいうのやろう、こういうのやろうというのはないんですか?

矢野:特にないですね。基本的にどのジャンルも好きなので、やりたいジャンルはいろいろありますし。

-ノンラビってこうじゃないの? っていうのもなく。

矢野:これはよくふたり(田口、太我)が言うんですけど、僕の声で歌う時点でノンラビ以外にならないというか。そこはたぶんあると思うので、いろんなことができるのかなって思うんです。

-田口さんとしてはこの声を使っていろんな曲、遊びをやってやろうというのはありそうですけど。

田口:次に何ができるのかなとか、このキーの違う出し方をさせたらどんな声が出るのかなとかは常に考えますね。デモでは、俺がこいつのキーが出るわけないので、めちゃくちゃ下のキーで歌って送るんです。

矢野:基本、オクターブ下で歌ったデモがきて。それを上げるっていう感じで。

田口:だから、想像しながらでしか作ってないんですよね。本当に怒られることはありますけど。

矢野:キー上げすぎて。

田口:"そのキーで息継ぎがなかったら、人は死ぬんだよ"って。