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FEATURE

Non Stop Rabbit

2023.02.24UPDATE

2023年03月号掲載

Non Stop Rabbit初となる映像作品リリース!悔しさも悲しみも全部持ち寄ってノンラビに成仏させてもらおう!

Member:田口 達也(Gt/Cho)
Writer:藤坂 綾

メジャー2ndシングル『無自覚の天才』を引っ提げ行われた東名阪ツアー"無自覚とは言いつつ多少は自覚がある天才ツアー2022"。そのツアー・ファイナルとなった9月15日、EX THEATER ROPPONGIでのワンマンを収録した、ノンラビ(Non Stop Rabbit)初の映像作品がリリースされる。コロナの影響により自らライヴを封印していた彼らが、約2年ぶりに解禁したこのライヴ・ツアー。様々なルールがあり戸惑いやもどかしさはあったとはいえ、ステージ上の3人とそれに応えるオーディエンスの喜びと興奮は想像以上のものだったに違いない。ここから先は、田口達也のコメントを交えつつ、本映像作品について迫っていきたい。

田口:久しぶりの大箱、ホールということで間違いなくテンションは上がり切っていたし"やっと帰ってこれた"という感覚があった。大きなステージに立っているノンラビが一番かっこ良くて輝いている自信が今までもあったから、それが再開できてファンに見せることができた喜びでいっぱいでした。

そう、"やっと帰ってこれた"――あの日、あの場所にいた誰もがきっとそう感じていたであろう。生き生きとした姿はステージの上も下もまったく変わらず、目の前が輝くほどのエネルギーが放たれていたのだから。喜びが溢れまくるメンバーの表情やMCは目と耳に焼きついているし、ただただ楽しかったということは身体と心にしっかりと刻まれている。

田口:3年以上前から同じチームでライヴを作ってきているので演出へのこだわりも共有して表現しています。なので僕らのパフォーマンスはもちろんですが、照明や音にも注目してもらいたいです。

記憶に残る大切な想いを助長させるかのようなあの日の照明演出。こちらも素晴らしく、そんなこだわり抜いた瞬間がひとつ残らず収録されているというのだから、こんな贅沢なことはない。嬉しいことに初回盤には特典として新曲2曲がCDとしてプラスされ、今のバンドの想いや勢いも感じ取ることができる。

「吐壊」は2月15日より先行配信され、リリック・ビデオも公開されているのでもう耳にしたファンも多いだろう。アッパーなサウンドに乗せ、想いのすべてを吐露するかのような歌詞。

田口:この仕事をしていると表では言えないことも多いし、常に笑顔で振る舞うけれど、みんなと同じ人間なので裏ではいろいろと起きているわけで。でも僕らはアーティストだから音楽なら好き勝手言ってもいいでしょ? というか、行き場のない想いを吐き出したくて俺は音楽を始めたよなって原点に立ち返って。それでいったん、全部を吐いて壊してやろうと。結果的にその破壊が新しい何かを生み出すことはわかっていたので思い切って作りました。

いつだって、今あるすべてを壊してからしか新しい何かは生まれない。そしていい子でなんかいられないし、いい子でなんていなくていい。壊すことも、いい子でいないことも正直怖い。今まで築いてきたものを大事に抱え込んでいたほうが、右にならえで隣のいい子の真似をしていたほうが絶対楽に決まってる。それでも、いつでもその先へと走り続けるノンラビは、こうやって常に自分を奮い立たせているのだ。もがきながら、苦しみながらも前へ前へと進もうとする姿と、すべてを曝け出す勇気からしか伝わらないことがあるし、これがノンラビというバンドだ。

もう1曲は、「生理中の女の子は神様みたいに扱いなさい」。"生理に関して男は知らないことが多いと思った"ことがこの曲を作ったきっかけだと言うが、そう言われてみればたしかにそうだ。実のところ男性だから知らなくて当たり前だと思っていたし、ましてや経験のないことなんだから、仕方がないとも思っていた。定期的にやってくる、肉体的にも精神的にもやっかいな状況。なんとも言えないあの感覚を、ほんの少しでいいから理解してほしいと思う女性は恐らく少なくないだろう。いや、むしろ知ってくれ! 経験しろ! と思っている人のほうが多いのかも......。

田口:月イチで女の子はつらい思いをしているのに男はわからない、知ろうと思うこともどこか恥ずかしいって感情があったりする。けど僕らは女性から生まれてきてるんだからしっかりと知る義務がある。そんなときに音楽なら、歌詞なら若い子にも大人にも一番届くんじゃないかと思い作りました。

恥ずかしいという気持ちも十分承知だが、こうして男である彼らが曲にしてくれることで、届くことも必ずあるはず。

田口:恥ずかしがらず男も聴いてほしい。そして歌詞はしっかりリサーチした内容なので、覚えて、これから付き合う人や今の彼女、奥さんに対して少しでも理解をして優しくなれるような聴き方をしてくれたら。

しっかりリサーチしたと言うだけあり、女の子の繊細な気持ちが細かく描かれているし、ポップでかわいらしいサウンドに仕上がっているので、聴きやすさもある。この曲をきっかけに、優しい、思いやりのある世界が広がっていくことを願おうじゃないか。

さて、現在全国ツアー"PITやんなきゃ始まらねぇだろTOUR2023~あの日と違う事はたった一つ、俺たちはメジャーアーティストになった~"真っ只中の3人。いったいどんな想いでいるのだろうか。

田口:ありきたりですが、やはり観客の声があることの素晴らしさとパワーを実感しています。僕らは音楽でファンを揺らし、ノらせるわけですが、そのノったファンから出る歓声に自分たちがノせられている感覚がしっかりあって、まさにこれが求めていた相乗効果だなと。

当たり前のことが当たり前でなくなってから約3年、今ではどっちが当たり前なのかもわからなくなっている状況で、これは大袈裟でもなんでもなく、それほど大変な時代を私たちはともに生きてきた、いや、今現在も生きているということなのだ。歓声や声援がなくてもライヴは成り立つのかもしれないし、もっと深いところで繋がっているからいいじゃないかというのもほんとの気持ちだけど、あなたの声が聞けたなら、どんなに嬉しいことだろう。

お互いの声のやりとり、想いのやりとりで一瞬一瞬は変わっていく。だから二度と同じライヴはないし、その一瞬が彼らのライヴを作り上げているのだ。その一瞬の大切さと、実際に今それを体験している3人のことを想うと、胸が熱くなる。

そして3月11日にツアーはファイナルを迎えようとしている。ノンラビの3人にとってもファンにとっても念願の場所、そして特別な場所――2020年3月1日、"LiveTour 2020~武道館を狙うたてがみの生えたウサギ~"で初の全国ツアー・ファイナルが行われるはずだった場所、豊洲PITで。3年前、コロナの影響で中止を決定したこのステージに、Non Stop Rabbitが立つ。

田口:メジャー・デビューもしてチャレンジはし続けてきたし、常に闘ってきたけれど、なぜか止まっていないのに進めていない気がしていて。その理由は3年前に中止になった豊洲PITにあると。これはファンも同じ想いだと思うので、僕らがすべてまとめて成仏させたいと考えています。

常に走り続けてきたであろうこの3年、それでも進めていない気がしたと言うのだから、その想いは到底計り知れない。それでも彼らの3年前の決断は決して間違ってはいなかった。でなければ、こんなかたちでこの日を迎えるなんてことないだろう。ただがむしゃらに走り続けてきたわけではなく、周りや仲間やファンのことを考え、自分自身と闘ってきたこの3年。そのすべての想いが報われる日がやってくるだなんて、どんなドラマよりもドラマチックだ。

もしかしたら3年前の決断、この3年間の想い、すべてはこの日のためにあったのかもしれない。なんて言うと悔しい想いをしたメンバーやファンに怒られてしまいそうだけど、きっとそう思わせてくれるライヴを見せてくれるだろうし、すべてを超えるライヴを見せてくれるはずだから。だから、悔しさも悲しさも全部持ち寄って、ノンラビに成仏させてもらおう。そして、最高の笑顔で素晴らしい瞬間を、全員で作りあげよう。



▼リリース情報
Non Stop Rabbit
ライヴBlu-ray&DVD
『無自覚とは言いつつ多少は自覚がある天才ツアー2022』
2023.03.08 ON SALE!!
[PONY CANYON]

shokai-NSR_0308.jpg
【初回盤】
Blu-ray:PCXP-50948/¥5,720(税込)
amazon TOWER RECORDS HMV

DVD:PCBP-54466/¥5,280(税込)
amazon TOWER RECORDS HMV
初回盤特典:CD(新曲2曲~スタジオ録音~)+12Pの写真集

tsujyo-NSR_0308.jpg
【通常盤】
Blu-ray:PCXP-50949/¥4,840(税込)
amazon TOWER RECORDS HMV

DVD:PCBP-54467/¥4,400(税込)
amazon TOWER RECORDS HMV

[Blu-ray/DVD]
1. ALSO
2. 乱気流
3. 明るい歌
4. 私面想歌
5. TABOO
6. Pant Voice
7. BIRD WITHOUT
8. 夏の終わり
9. 恋愛卒業証書
10. 偏見じゃん
11. 推しが尊いわ
12. 豆知識
13. 無自覚の天才
14. 三大欲求
15. ハニートラップ
16. アンリズミックアンチ
17. Needle return
18. 音の祭
19. Refutation
20. 優等生
21. PLOW NOW

  [CD] ※初回盤のみ
1. 吐壊
2. 生理中の女の子は神様みたいに扱いなさい

予約はこちら


配信リリース
『吐壊』
NSR_Hakai_0308.jpg
2023.03.08 ON SALE!!

※「吐壊」、「生理中の女の子は神様みたいに扱いなさい」収録


先行配信
「吐壊」
NSR_Hakai_JK.jpg
NOW ON SALE!!
配信はこちら



 

▼ツアー情報
NSR_TourVisual.jpg
"PITやんなきゃ始まらねぇだろTOUR2023~あの日と違う事はたった一つ、俺たちはメジャーアーティストになった~"
2月26日(日)仙台darwin
3月11日(土)豊洲PIT
[チケット]
¥4,500(税込)
■一般販売中
詳細はこちら

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