INTERVIEW
Leetspeak monsters
2020.10.28UPDATE
2020年11月号掲載
Member:D13(Vo/Rap) Yo'shmeer(Gt/Cho) Euskyss(Ba) DieWolf(Dr)
Interviewer:杉江 由紀
-なお、スタイルとしてLeetspeak monstersの楽曲は歌詞から先に作ることも多いということが前回のインタビューでお話に出てきておりましたけれど、「Samhain」でもそこは変わらずだったのですか?
Euskyss:はい、今回も詞先でした。厳密に言うとコードを弾きながら歌詞を書いていって、メロディもだいたい同時に作ったって言ったほうが正しいですけど。それである程度のかたちができたら、そこからラップの部分を詰めていくという流れだったんです。
-この「Samhain」をはじめとして、Leetspeak monstersの曲はどれも聴いていると絵本のような世界が見えてくることが多いのですけれど、Euskyssさんが歌詞やラップを作っている際に何かしらのヴィジョンを見据えていることはあるのですか?
Euskyss:僕自身がそれぞれの曲の世界観を頭の中で映像として思い描けていないと、曲ってなかなか作れないんですよ。「Samhain」についても風景だとか、場面だとかを想像しながら作っていったのでそれが音を通して伝わっているんだとしたら嬉しいです。
D13:以前は、私が詞を書いてそれをEuskyssに渡してそこに曲をつけてもらうというやり方をよくしていたんだ。そして、その期間が長かったせいなのか最近はこの今みたいなかたちになっても"あれ? これは私が書いたのかな"って思うくらいの詞がEuskyssから出てくることが多いので、どれも自然に向き合える感じだなぁ。今のLeetspeak monstersにはこのやり方が合っていると思うので、たぶん、しばらくこの作り方は続いていくと思うぞ! 唯一ちょっと困るのは、たまに詞の中に読めない漢字が入ってるくらいかなぁ~(笑)。
-さて。5thマキシ・シングル『Samhain』には表題曲以外にも素敵な楽曲が収録されていますので、ここからはそちらについても触れて参りましょうか。「Diamond lily」は少しフォーキーなニュアンスも含んだミッド・チューンとして聴こえてきますが、こちらの詞の内容はそれこそコロナ禍を通してみなさんが感じられたことを率直に言葉として表したものになっているのではありませんか。
Euskyss:この曲は、8月にやった配信アコースティック・ライヴで先に披露していたんですよ。今年はコロナの影響で会いたい人になかなか会えないとか、ライヴでファンの人たちとも会えないという日々が続いていましたからね。この曲ではそういう気持ちをストレートに表現しています。そして、それだけにこの曲はあまり暗かったり切なかったりというものにはしたくなかったので、曲調としてはややしっとりしつつも希望や明るさを感じられる雰囲気にしていきました。
DieWolf:これに関しては、ドラムはほぼ原形と一緒ですね。8月にライヴでやったときの感覚をレコーディングでも生かしました。
Yo'shmeer:僕はアコースティック・ライヴのときと比べると、ギターの音に煌びやかさを足してこの完成形にしていきました。より希望の光を強めたかったんですよ。
D13:歌は意図的に少し抑えめに歌ってるなぁ。こういう曲は音源であんまりエモく歌ってしまうと、聴いたときにクドくなりすぎてしまうからなぁ。でも、ライヴでは感情を思いっきり込めて歌っていきたいと思っているぞ!
-一方で民族舞踊的な響きを持った「Dreamers Jig」(初回限定盤収録)は、これまたケルト文化のニュアンスを色濃くまとった楽曲として仕上がっている印象ですが、こちらについても少し解説をいただけますと嬉しいです。
Euskyss:「Dreamers Jig」はこのタイトル通り、ケルト文化圏であるアイリッシュのジグと呼ばれる昔からのリズムをベースに作った曲になります。
Yo'shmeer:この曲からは酒場でみんなと飲んでるような雰囲気を感じるんですよね。楽しい宴、っていうイメージが浮かんできます。ギターもそんな雰囲気の中で、ジャカジャカ弾いてるようなつもりでレコーディングしました。
D13:この曲は細かいことは置いといて、肩肘張らずにさらっとみんなで楽しもうよっていう曲だからなぁ。歌録りも一瞬で終わったぞ~(笑)。
DieWolf:アレンジ的にこれと通常盤に入ってる「Freak」ではドラムを叩いてないんですけど、どっちもライヴでどうやるかなーっていうのは今から楽しみです。
-「Freak」といえば、こちらはハロウィンというよりはホラー映画のタイトルをちりばめた歌詞が特徴的な1曲となっておりますね。遊び心を感じます。
Euskyss:いろんなホラー映画のタイトルを入れまくって韻を踏んでみました(笑)。音としてはバンドらしい歪んだミクスチャー・ロックを主体にして、そこにラップを乗せてある感じですね。
D13:この曲のラップはマシンガンみたいにガンガン畳み掛けていくスタイルになってるので、これはこれでかなり難しかったなぁ。とにかく、カッコ良くなるように頑張ったぞ!
Yo'shmeer:これ、よく噛まないよねぇ。俺ムリ(笑)。
DieWolf:あははは(笑)。
-いやはや。今回のシングルの収録曲たちは、それぞれにライヴで素晴らしい映え方をしていきそうですね。11月13日から来年1月24日にかけては、延期となっていたツアー"Leetspeak monsters ONEMANTOUR 『Welcome to Monster's Theater 2020』"振替公演が開催されることになりましたし、こちらも実に楽しみです。
Euskyss:何しろ、春に出した『Beltane』の曲たちもまだ通常のライヴでは1回もやれてない状態ですから(※インタビュー時点で)。今回のワンマン・ツアーでは『Samhain』の曲たちと併せて、両方の収録曲たちをやっていきたいと思ってます。
D13:実質的には、シングルどころかミニ・アルバムを出したあとにやるツアーみたいになっていきそうな予感がしているなぁ。そして、我々のワンマン・ツアー・タイトルが"Welcome to Monster's Theater"なので、ただみんなで楽しく盛り上がりましょうというよりは、シアトリカルでエンターテイメント性に富んだステージをみなさんにお届けできればと思っているぞ! 観る側を圧倒するような、そんなSHOWにしたいなぁ。
DieWolf:それには演奏面はもちろんですけど、演出面もしっかりさせることで、ライヴのクオリティを上げていって本編はMCなしでも成立するようなかたちにしていかないと。試行錯誤していくことにはなると思いますが、そこも含めて今から楽しみです。
Yo'shmeer:CDを聴いてくれたみなさんの期待に応えつつ、みなさんの感じてくれたイメージを立体的に3次元でしっかりと表現していきたいと思ってます。来た方たちには、テーマ・パークの中に迷い込んでしまったような感覚に陥ってほしいです。......いや、俺たちが世界を創るからその世界に安心して迷い込んで来い!! とここは言い切っておきます(笑)。
-ぜひ充実したツアーにしてきてくださいませ。それと、最後にはなりますがもうひとつ。10月27日よりLeetspeak monstersとGEKIROCK CLOTHING(通称 ゲキクロ)とのコラボ・アイテムが期間限定予約受付開始となるそうなので、ぜひこちらについてもコメントをお願いいたします。
Euskyss:今回はですね、ゲキクロさんとのコラボでパーカーとロンTを作らせていただきました。普段の物販は基本的に僕がデザインしてるんですけど、今回のは知り合いのデザイナーのヒロ君が久しぶりにやってくれました。
DieWolf:これ、どっちもかわいい!
D13:背中の棺桶のデザインとかもすごく良いなぁ。自分たちでもカッコいいと思うものをみんなにも着てもらえるっていうのが、なんだかすごく嬉しいぞ~!
Yo'shmeer:わかります! この棺桶のデザイン最高ですもん。タトゥーで入れたい!! オレンジと黒っていうカラーリングも、ほんとにハロウィンっぽいし。でも、これまでLeetspeak monstersではこういうカラーリングのアイテムってなかったんですよ。そういう意味でこれはすごく新鮮で気に入ってます。
Euskyss:ワンワンなんて、早速もう普段から愛用してるもんね(笑)。
DieWolf:昨日も移動のとき、着てました。スタジオのときも着てたか。普通にかわいいし、着心地もいいんですよ。これはどっちも人気出ると思うなー。
Yo'shmeer:みんなもこれを一緒に着て、モンスターになろう!!