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INTERVIEW

アラウンドザ天竺 × ANCHANG (SEX MACHINEGUNS)

2019.07.12UPDATE

2019年07月号掲載

アラウンドザ天竺 × ANCHANG (SEX MACHINEGUNS)

SEX MACHINEGUNS:ANCHANG(Vo/Gt)
アラウンドザ天竺:ロンドンタナカ(俺) アラウンドザ長老(超重8弦)
ニシキド・カッター(5弦とシャウト) ガワ(雑用と二連太鼓)
インタビュアー:杉江 由紀 Photo by うつみさな

-その憧れを踏まえたうえで、日本人としてあえてロックをやっていくとなったときに、ANCHANGさんが最もプライドを持っているのはどんなところですか。

ANCHANG:プライドはないほうなので、難しい質問ですね(笑)。ひとつ心掛けていることがあるとすれば、それは"人がしないことをしよう"ということだと思います。

アラ天一同:おーっ!

-つまりはオリジナリティの確立ということですね。

ANCHANG:僕は歌がそんなに上手いわけでもないし、ギターもそんなにすごく上手いわけでもない。そうなってくると、誰かみたいになりたい! って頑張ってもその誰か以上には絶対になれないんですよね。だとしたら、人がやらなさそうなことをやってくしかないなと進んできたら"こう"なったわけです(笑)。

-まさにSEX MACHINEGUNSここに在り、ですね。

ANCHANG:そしてね、僕は特に面白いことを歌おう! とは思っていないんですよ。イケメンだったらキザでカッコいい歌詞を書いてもいいんでしょうけど、そうじゃないからにはそうじゃない人なりの歌詞というのかな。僕なんかは田舎モンでもあるから、地元の地域に密着したことを歌おうかなとか、それをひとつずつやっていったらみんなが笑ってくれるようになっていた、というだけの話なんです。

-SEX MACHINEGUNSが世に出るまでは、メタルと言えば強そうな歌詞、悪そうな歌詞、大仰な歌詞というのが定石でしたのでね。ANCHANGさんが提示された日常の観点を活かした歌詞世界に驚かれた方はとても多かったと思います。

ロンドンタナカ:ものすごい衝撃でしたよ! 「みかんのうた」の"風呂に入れてあったまればポカポカ"とか、"この音でそんなこと歌っていいんだ!?"って(笑)。

ANCHANG:「みかんのうた」は僕が言われたことを書いたんで簡単でしたよ。愛媛出身と言うと、だいたい"ポンジュースでしょ"とか"みかんだよね"ってよく言われていたので、それを集めただけです(笑)。アラ天は今回の「クワトロこわい」とかも面白いよね。

-8月8日に渋谷CLUB QUATTROにて行われる"アラウンドザ天竺 2nd ANNIVERSARY ONEMAN LIVE BEST ALBUMリリース記念・アラ天仲間大集合!8ヶ月連続主催Tour final「Welcome to アラテ部。」"をテーマにした、どストレートな内容が実に興味深いです。

ロンドンタナカ:僕らは今のところコンプライアンスとか大人の事情とかも関係ないので、ほんと自由にやってるんですよ。

ニシキド・カッター:インディーズなんで草野球なんです。

-具体的な会場レンタル代金まで歌詞に出てくるのにはウケました(笑)。

ANCHANG:アレは俺らにはできひんわー、ってなったなぁ(笑)。

ロンドンタナカ:最初は真面目に書いてたんですよ。"絶対、QUATTRO来てくれ!"っていう思いを込めて。でも、書き出したら最初の2行であとが続かなくなってしまって、今の本当の気持ちを素直に書くことにしたらバーッとあれが出てきました(笑)。


近いうちにツーマンをやらせてもらえるようなバンドになれるように頑張ります!(ロンドンタナカ)


-ANCHANGさんはこの対談に先立って、アラウンドザ天竺さんの最新アルバム『タイトルめっちゃ悩む』を聴いてくださったそうですが、大先輩のアーティストであるという立場から改めてご感想を何かいただけますと幸いです。

ANCHANG:内容も面白かったし、音の感じもいいし、いいなと。ただ、この先どうするんかな? とは思いましたね。この先結構しんどいんちゃうんかな、と僕としては思うところがあります。

ロンドンタナカ:そこですよねー、たしかに。

ANCHANG:どうやって次のネタを引っ張ってくるのか、何をもって本当のオリジナリティを色濃くしていくのか、というのがここからの勝負でしょうね。面白いっていうのは世の中に出ていくきっかけに充分なり得るとして、その次にどうするのか。そこは彼らが考えることなので勝手にやってくれると思いますけど(笑)、スポーツ少年時代はエースで4番だった人が高校生くらいになって、他にたくさんの強豪選手とぶち当たってかなきゃならなくなったときにどうするのか、どうやって倒していくのか、っていうところを乗り越えていく必要はあるんだろうなと思います。

-さらなる強豪と遭遇していったとき、アラウンドザ天竺さんはどのような闘い方をしていくことになるのでしょうね。

ロンドンタナカ:うーん......その状況になってみないとわからないですけど、ANCHANGさんみたいないい先輩から学べることがいっぱいありますし、この間対バンさせていただいたときみたいに"自分たちの持ってるものだけで全力勝負しよう!"と思い切ってやってくしかないのかなと思います。なんとかして頑張っていけば、こうして今日みたいに憧れのANCHANGさんとお話させていただけるようなチャンスにも恵まれるわけですしね!

ANCHANG:どうぞいい踏み台にでもしてください(笑)。

ロンドンタナカ:いやいやそんな。まずは、近いうちにSEX MACHINEGUNSさんとツーマンをやらせてもらえるようなバンドになれるように頑張ります!

アラウンドザ長老:ツーマン、すごくやりたいです! もっと人気と実力をつけます!!!

ANCHANG:そんなんいつでもええよ。事務所通してくれたら、すぐやれるで(笑)。