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INTERVIEW

武蔵 vs ANCHANG (SEX MACHINEGUNS) "MUSASHI ROCK FESTIVAL2020" 対談

2019.12.28UPDATE

武蔵 vs ANCHANG (SEX MACHINEGUNS) "MUSASHI ROCK FESTIVAL2020" 対談

格闘家、武蔵による音楽と格闘技を融合させたイベント"MUSASHI ROCK FESTIVAL 2020(通称:ムサフェス)"が、1月13日に豊洲PITにて開催される。本イベントにはK1レジェンドのアーネスト・ホースト、ピーター・アーツ、武蔵が参加し、"Live Stage"にはcoldrain、Do As Infinity、SEX MACHINEGUNS、OLEDICKFOGGY、10-FEETとここでしか観られない豪華なメンツが勢揃い。そして、"Battle Stage"にはK-1レジェンドが育てた強豪による魅惑の対戦カードもあり、画期的な内容になっている。今回は武蔵と公私共に親交が深いSEX MACHINEGUNSのANCHANGとの対談にて、10年の月日を経て開催される"ムサフェス"の魅力に迫った。

武蔵
SEX MACHINEGUNS:ANCHANG(Vo/Gt)
インタビュアー:荒金 良介 Photo by 新倉映見

-"ムサフェス"がもうすぐ開催されますね!

武蔵:そうなんですよね。現役のときは試合を毎年大晦日にしてて、この時期は追い込みがあり、緊張感がありましたから、その感覚がよみがえってきました。

-"ムサフェス"の中身は追って聞くとして、まず、おふたりの出会いは、20年前にSEX MACHINEGUNSのライヴを武蔵さんが観にいったときだそうですね。

武蔵:どうしても観にきてほしいと言うんで、観にいったろうかなと。

ANCHANG:話が変わっとるやん(笑)!

武蔵:嘘です(笑)。仕事で東京に来るたびに、深夜にテレビをつけてて、ずっとミュージシャンのMVが流れるチャンネルがあり、それを観てたんですよ。そしたらSEX MACHINEGUNSが流れて、すごい爆音で"なんじゃこりゃ!? これは日本人なのか!"って興味を持ったんです。メンバーもゾンビ・メイクしているし、とにかくすごいなと。で、大阪に戻って仲間に話したらたまたまANCHANGの先輩がいて......。

ANCHANG:空手をやってる先輩がいて"お前、武蔵先輩知ってるか? お前たちのライヴを観にいきたいらしいぞ"と聞いて"いいですよ!"と返事して、それで観にきたのがきっかけです。

武蔵:それが最初の出会いですね。で、ライヴ後に楽屋に行ったら釣りが好きだという話になり、俺も釣りは好きなんで、"今度一緒に行きましょう!"と。今はだいたい釣りの話しかしませんね。東京に行ったときはANCHANGの家に泊まらせてもらい、釣りに行ってます。

-ほんとに仲がいいんですね。SEX MACHINEGUNSの音楽は武蔵さんのどのへんのツボを突いたんですか?

武蔵:もともとハード・ロックとか、ヘヴィ・メタルとか、奮い立たせてくれる音楽が好きで、いつもは洋楽メインなんですけど、"日本人にもこんな激しいバンドがいるんや!"って。演奏はテクニカルなのに、歌詞はギャグみたいな。それも関西人としてツボにハマりましたね。当時のメンバーも個性的でしたし。

-普段おふたりで音楽の話をすることは?

ANCHANG:あまりしないですけど、共通して激しい音楽は好きやから、車の中でもいつも音楽がかかってるし、気になるのがかかってたら"これ何?"って聞きますね。

武蔵:僕の車はオール・メタルですからね。IRON MAIDEN、HELLOWEENとか。

ANCHANG:結構マニアックなやつもあるよな。フランスのメタルとか。

武蔵:そう! あとDRAGONFORCEとか。"これもあれもかっこいい!"って感じで聴いてます。

ANCHANG:THE OFFSPRINGとかも聴くもんな。

武蔵:SUM 41も聴くしね。

ANCHANG:たまに長渕 剛が流れますけどね。

武蔵:いろいろ聴くんですけど、車の中だけはオール・メタルなんですよ。

-それはなぜですか?

武蔵:ひとりで運転してるから、テンション上げたくなるんですよ。

-武蔵さんがハード・ロック、ヘヴィ・メタルを聴き始めたきっかけは?

武蔵:子供の頃はテレビで流れてる激しい曲を口ずさんだりしてました。最初に衝撃を受けたのはJUDAS PRIESTですね。

ANCHANG:え、クリスタルキングじゃないの?

武蔵:それはアニメやから(※クリスタルキング「愛をとりもどせ!!」はアニメ"北斗の拳"オープニング・テーマ)。"北斗の拳"の頃は小学生でまだメタルは知らなかったんで、JUDAS PRIESTの「Painkiller」を聴いたときに"なんじゃこの声は!"って。

-アルバム『Painkiller』は1990年に発表されたので、今から約30年前ですね。

武蔵:後輩がいろんなメタルの曲を入れたテープをくれて、それから他のメタルも聴くようになりました。HELLOWEENの「Eagle Fly Free」とか、カラオケで歌いたいなって思ってましたね。全然歌えなかったですけど。

ANCHANG:入場曲はMÖTLEY CRÜEやったもんな?

武蔵:「Kickstart My Heart」でずっと入場してました。K-1ファイターの中でメタルを使っていたのは僕だけやと思います。デビュー戦だけ自分が選んだ曲じゃなく、QUEENの「Seven Seas Of Rhye」を使ってました。そのあとにMÖTLEY CRÜEの曲に変えたんですよ。一番長く使ったかもしれない。

-「Kickstart My Heart」を選んだ理由は?

武蔵:バイク音で始まるじゃないですか。テンション上がるし、メタルは戦う本能を目覚めさせてくれますからね。それからMETALLICA、SPEEDEALERの曲も使ってました。

-SPEEDEALER! 懐かしいです。

ANCHANG:LOUDNESSにも作ってもらったんやろ?

武蔵:そう、LOUDNESSさんが僕の入場曲を作ってくれたんですよ。会う機会があり、高崎 晃(Gt)さんから"入場曲を作らせてよ!"と言われて"ぜひ!"と。それが「The Battleship MUSASHI」ですね。最後の入場曲はBULLET FOR MY VALENTINEの「4 Words」ですね。

-プロレスラーの入場曲にヘヴィ・メタルの楽曲が使用されるなど、昔からそういうスポーツとの親和性は高いですよね。

武蔵:僕も子供の頃に刷り込まれてる部分があるんでしょうね。ロード・ウォーリアーズの「Iron Man」(BLACK SABBATH)、ミル・マスカラスの「Sky High」(JIGSAW)とか。あと、ホラー映画も大好きで、SEX MACHINEGUNSのMVを観たときにホラー・メイクにも食いついたんですよ。

ANCHANG:はははは(笑)。

武蔵:ホラー映画にも好きなバンドの曲が使われてたんで、自然と好きになったのかなと。

-ANCHANGさんは、格闘技に関しては詳しいんですか?

武蔵:プロレスラーになりたかったんやろ?

ANCHANG:でも、身長も高くないしね。単純に格闘技マニアでした。"サムライTV(FIGHTING TV サムライ)"とかを観てたし、プロレスに限らず、K-1、PRIDE、全部観てましたから。

武蔵:PRIDEと言えばRAGE AGAINST THE MACHINEですね。

-「Guerrilla Radio」ですよね。

武蔵:RAGE AGAINST THE MACHINE、LIMP BIZKITとか、あのへんも好きでした。

ANCHANG:ハイテンション系は好きだよね?

武蔵:脳みそに刺さるようなアゲてくれる曲は好きですね。僕はそういう曲じゃないとリングに上がれませんでした。いよいよ出番が来て、裏で精神統一してるときに自分が選んだ曲が流れると戦闘態勢に入りますね。そういう態勢にしてくれるのがヘヴィ・メタルやったから。

-ほんとに好きなんですね!

武蔵:身震いする曲が好きですねぇ。