INTERVIEW
AMON AMARTH
2019.05.13UPDATE
2019年05月号掲載
Member:Olavi Mikkonen(Gt)
Interviewer:山本 真由
-「Raven's Flight」のミュージック・ビデオも公開されていますね。血生臭くて怖いところもありますが(笑)、バンドのドキュメンタリーのような映像と狂戦士たちの戦いの映像が交錯する、演奏、戦闘シーン共に迫力のあるビデオになっています。最近は似たような内容の「Crack The Sky」もアップされました。どちらも映像の最後に"To be continued"とあったので、続きがあるようですが、何作くらい作られる予定なのですか? このふたつとは関係あるのでしょうか?
そうさ! 実は3作ビデオを作ったんだ。どれも関係があって、トリロジー(3部作)みたいな感じになっている。3つのビデオに通じる物語があって、最後のやつがリリースされたら、みんなビデオの意味がわかるんじゃないかな。1本しか観ていなかったら何が起こっているか理解できないと思う。3本目が出たら、全部のストーリーが繋がっていることがわかるよ。まぁ基本的には俺たちがアンダーグラウンドのボロいバーでプレイしていて......1本目のビデオでは俺たちがサウンド・チェックを行っている傍らでどうにも奇妙なことが起こっている。女の子が会場のケアをしているんだけど、どうにも邪悪な雰囲気を醸し出している。で、2本目のビデオ「Crack The Sky」ではオーディエンスの前でプレイし始めるんだけど、そこに悪魔がやってきてショーをメチャメチャにしてしまう。ベルセルクはそこにタイムスリップしてバンドを守るんだ。そして最後のビデオ......どの曲になるかは言わないけど、それが結論になるんだ。そんな感じのクールなビデオだよ。何か変わったことをやってみたくてね。とても楽しかったよ。一部のファンは"意味不明"みたいな感じでコメントしていたけど、シリアスに受け取るべき内容じゃないから(笑)。面白いよ。
-実際面白かったですよ。「Crack The Sky」には「Raven's Flight」のバーの女の子が出ていましたよね?
そうそう。あれはスタムフォード橋みたいなところなんだ。それから、「Crack The Sky」では悪魔がショーを破壊しているところにベルセルクが出てくるんだよね。タイムスリップで(笑)。
-そうそう、そのあたりが面白かったです。
2000年前から未来へタイムスリップだぜ! すごいだろう? そしてバンドを悪魔から守るんだ。
-撮影はもう3本とも終わっているんでしょうか。
あぁ、もちろん。3本ともいっぺんに撮ったよ。
-でも3本目がどの曲かは言えないんですね。
ノー(笑)。サプライズだからね! でもファンにとってはクールな内容になると思うよ。1本目に戻ったり3本通しで見たりできるからね。そうしたら内容を理解してくれると思う。
-ところで、今作はコンセプト・アルバムではないということでした。それぞれの曲にそれぞれのストーリーやテーマがあると。でも「Raven's Flight」と「Crack The Sky」をビデオ上で組ませると、実際にはストーリーが繋がっているように見えますよね。そこが興味深いと思いました。
そういうわけじゃないんだ。もちろんビデオ上は明らかに繋がっているけど、曲自体はバラバラなんだよ。ビデオは3曲を繋げているけど、曲の歌詞とはまったく関係ないんだ。ちょっとややこしいけど(笑)。
-3部作以外にもビデオは出すんでしょうか。
もっと作るつもりではいるけど、とりあえず3本だね。3本目が公開されるのは夏手前じゃないかな。
-アルバムのリリース後ですね。
そう、リリース後。それを出してから他のビデオを作ることを話し合うと思う。
-夏に向けてますます混乱させられますね(笑)。
そう(笑)!
-5月2日からスタートするSLAYERのラスト・ツアーにも出演予定ですが、SLAYERはAMON AMARTHにとってどのような存在ですか?
SLAYERは大好きなバンドだよ。初めて聴いたのは15歳のときだった。それ以来30年間ファンなんだ。俺の耳に言わせれば、SLAYERの音楽には一切間違いがないね(笑)。実は10年前にヨーロッパで一緒にツアーしたことがあるんだ。それからは何回も会ってはいるけどツアーはやっていなかった。話は何度も出ていたけど、なんらかの理由で実現しなかったんだ。今回はこういうツアーだし、ふたつ返事で引き受けたよ。SLAYERのファイナル・ツアーだぜ? SLAYERは俺たちにとって大きなインスピレーションでいてくれたんだ。最高のツアーになるよ。それに俺たちとしても、『Berserker』のサイクルを始めるには絶好の機会だよね。サポート・ツアーだからウォームアップできるし。その後はヨーロッパでの一連のフェスに突入するんだけど、俺たちがヘッドライナーなのも多いから、ショーも大規模でセットも長い。SLAYERのツアーは素晴らしいウォームアップになるよ。きっと最高のツアーになるし、毎晩SLAYERが観られると思ったらもう待ちきれないよ!
-秋には北米でヘッドライン・ツアー(9月26日シアトル公演より開催)もありますよね。ワールド・ツアーの一環でしょうか。
そう。北米の直後にヨーロッパにも行くんだけど、それが俺たち史上最大規模のヨーロッパ・ツアーになるんだ。それもきっと最高になるよ。その後2020年もいろんな予定が目白押しなんだ。来年には日本とオーストラリアに行くことを考えているから、地球のそっち側にも行くはずだよ。
-うまくいけば来日が実現するかもしれないということですね。
そうだね。2020年にはぜひ行きたいね!
-『Berserker』は『Jomsviking』よりビッグなアルバムになりそうですね。
そうなるといいね(笑)。何が起こるかわからないけど、そうなることを願うよ。俺自身は素晴らしいアルバムができたと思っているし、すでに聴いた人の多くもそう思ってくれているからね。でも最終的にはファンありきだから。ファンが気に入ってくれることを願っているんだ。それはアルバムがリリースされるまではわからないからね。
-きっといろんないいことをもたらしてくれると思いますよ。それに、もし来日が来年だったらアルバムの発売から少し間がありますから、それまでにアルバムをおさらいしてシンガロングもできますしね。
そうなったら最高だよ! 待ちきれない。楽しみにしているんだ。
-最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。
日本のファンのみんな、応援してくれてありがとう。新しいアルバムを楽しんでくれることを願っているよ。来年には日本に行きたいと思っているから、みんなに会えるのを楽しみにしているよ!