INTERVIEW
ZEBRAHEAD
2019.03.05UPDATE
2019年03月号掲載
Member:Matty Lewis(Vo/Gt)
Interviewer:山本 真由 Interpreter: 国田 ジンジャー
-あと、気になるところで言うと「Ichi, Ni, San, Shi」はスラッシュ・メタル調の楽曲ですが、このアグレッシヴな楽曲のタイトルが日本語なわけは?
なんとなく合ってるような気がしただけ。特に意味がないんだ。"イチ、ニー、サン、シー"、いい響きだろ(笑)?
-他にも「Chasing The Sun」にはレゲトンっぽいリズムが入っていたり、「Better Living Through Chemistry」にはデジタル・ハードコアっぽい部分があったり、いろいろ新しい挑戦があるようですが、今作で最もチャレンジしたなと思う部分はどこですか?
僕たちにできない音楽はない(笑)。アコーディオンはできないと言おうと思ったけど、今作には入らなかった楽曲でアコーディオンを友達に弾いてもらったからできる。チャレンジは大好きだし、さっきも言ったように楽しくできるなら、楽しく聴けるならなんでもやってみるよ。
-じゃあ怖いもの知らずで、これは絶対無理だと思ったサウンド、要素、弾き方、歌い方などはなくて、新しいことをどんどんやってみたいと常に思っているんですね?
そうだね。でも一番難しいのは女々しいラヴ・ソングだよ。個人的には好きだけど、ZEBRAHEADのライヴに行ったらビールでも飲んで楽しみたいじゃん? 誰もそこで悲しい失恋の思い出を引きずりたくないだろ? 楽しもうよ。
-そんないろいろな魅力の詰まった新作ですが、特にどんな人に聴いてほしいですか?
僕たちの音楽と同じように、ファンやリスナーも幅広いんだ。若い人、年配の人、同い年くらいの人、キッズ、ティーンズ、ファンじゃない人、いろんな国籍の人......みんな好みは違うけど、みんなにウケのいい音楽があるからこそ、楽しんでもらえると思う。僕たちは誰でもウェルカムだから楽しみたい人がいるなら連れてきてほしい。共有してほしいね。
-また、タイトルの"Brain Invaders"もそうですし、今作のアートワークにも「We're Not Alright」のMVにもSF的な要素がありますが、こういったアイディアはどこから出てきたのでしょう?
『Walk The Plank』のアルバムが出たときに、アートワークを提案してくれた人の作品がすごく気に入ったので、その作者だよ。かっこいいデザインだし、ロゴだし、僕のアイディアではないけど、古い映画や昔のSFが好きだからその雰囲気があってすごく気に入ったんだ。
-アイディアと言えば、ZEBRAHEADはオフィシャル・ストアでも面白い試みをいろいろしているようですね。Dan Palmerのギター・レッスンとか、サイン入りのドリーム・セットリストとか、スタジオのオフショットを収めた使い捨てカメラとか、リアル"Postcard From Hell"とか、あとはインスタ・アカウントを乗っ取って変な画像を上げるっていう、ちょっと大丈夫なのかなっていうものも含めて(笑)、ファンの喜びそうなアイディア商品が満載です。本当に天才的ですね!
ちょっと待って! "天才的"って言ったね! そんな言葉初めて聞いたよ。僕たちは天才じゃないからね。でも本当にありがとう。みんなを手助けしたいし、みんなと繋がりたいし、人生を面白おかしく生きたいし、身近な存在でいたいんだよ。例えばDanのギター・レッスンは、Danから個人的なレッスンを受けて上手くなったら最高だし、何か思い出になるだろ? 僕たちって本当にそのへんにいる普通の人間だから、みんなと友達になりたいんだ。普通の人間がギターを持っていたりマイクを持っていたりするだけ(笑)。こうした小さなことでファンが親しみを感じてくれるなら大成功だと思う。
-昨年のライヴからすでに新曲も披露されているようですが、実際ライヴでの手応えはいかがですか?
あぁ、数回プレイしたけど反応はいいよ。みんな新しい楽曲を受け止めてくれているね。時々新しい曲をやって白けたりシーンとしたりして"もう二度とプレイしないでおこう"とか凹むことがあるけど、今作はそんなことがまったくなくてみんな飲んで騒いで笑って踊ってくれているよ。
-ところで、最近の映像を観ているとMattyは以前よりだいぶふっくらした印象ですが......もしかしてほら、ビデオって実物より大きく映ったりするからかなとも思いましたが......。前回ベーシストのBen Osmundsonにインタビューした際に、"リズム・セクションは太ってる方がいいけど、ヴォーカルは痩せてないといけない"って言っていたんですが、メンバーから何か言われたりします?
だろ(笑)? いや、本当に太ったんだけど、もう脂肪はぜーんぶなくなったよ。身体を鍛えて食事も気を使って今はすごく体調がいいんだ。
-ちょっと、そんないいダイエットなら教えてください。
毎朝ワークアウトするんだけど、"Insanity: The Asylum"というプログラムでぐんぐん筋肉がついて脂肪が落ちたんだ。ビデオでやっているけど、ネットでもアップされているよ。今はもとの体重に戻っていてさらに鍛えられているんだ。
-じゃあモテモテになりますね(笑)。
(笑)君が観た映像はたぶん最高に太ってたときだったんだ。あのころは1ヶ月運動しなかったり食べすぎたりしていて、ヤバかったよ。
-ダイエット以外で今後の目標って何かありますか?
今年はツアーが成功して、アルバムをプッシュしてひとりでも多くのリスナーに届けたいね。みんなアルバムをリリースすると"今までの中で一番いい"とかってコメントするだろ? それは本当なんだろうけど、そういうことを言うのはあまり好きじゃないんだ。それでも、今回は冗談抜きで本当に上出来なんだ! だから今年はこのアルバムにフォーカスしていたい。自分の目標はアイス・ホッケーを続けてさらに体を鍛えて、ステージで暴れられるように体調をベストにキープしておきたいってことかな。
-そして、この夏には"SUMMER SONIC 2019"への出演も決まりました。今回でおそらく8回目で、もちろんこれは歴代最多出演記録を更新ということになりますが、これについてはどう思いますか?
最高だよね。日本が一番好きな国だし、"SUMMER SONIC"が一番好きなフェスなんだ。最高最高最高! 楽しいフェスだし、8回目なんて光栄すぎるよ。僕たちがこのフェスの一部になれてとても誇りに思う。ありがとう。
-"SUMMER SONIC"出演のニュースもそうですが、今年に入って新作が発表されてから、日本ではZEBRAHEADの新作がすでにSNSなどでとても話題になっています。日本のファンの声は届いていますか?
もちろん! 日本のファンとは密な繋がりがあってみんなよく連絡してくれる。だから離れていても僕の心は日本にあるよ!
-では最後に、新作と夏の来日を楽しみにしている日本のファンへメッセージをお願いします。
日本にいるすべてのファン、そしてこれからファンになってくれる方、すべての関係者、このインタビューを読んでくれているすべての方、"SUMMER SONIC"でみんなと会いたいし一緒にパーティーしたい。応援してくれて心から感謝しているよ。