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INTERVIEW

CHTHONIC

2018.10.05UPDATE

2018年10月号掲載

CHTHONIC

メンバー:Doris Yeh(Ba)

インタビュアー:米沢 彰

-続く「Souls Of The Revolution」では、盟友とも言える仲のRandy Blythe(LAMB OF GOD/Vo)をゲストに迎えていますね。どういった経緯で彼は参加することになったのでしょうか?

Randyとはかなり長い付き合いで、2007年の"Ozzfest"で初めて会って以来ずっと交流があって、この曲は昨年私たちが制作した映画"衝組(Tshiong)"のテーマ・ソングにもなっていて、それにも彼は出演しているんです。

-映画は日本では公開されていないんですが、トレーラーを観てRandyも出ていたので、ちょっと笑っちゃいました(笑)。

映画の中では、Randyはアメリカから来て私たちを助けてくれる役なんですが、その撮影で台湾に来たときに、映画でメイン・キャラクターを演じている私たちのドライバーとも仲良くなって、台湾を一緒に旅したんです(笑)。

-面白いですね(笑)。Randyに曲に参加してもらうにあたって、イメージを共有したりとか、"こういうふうに表現してほしい"とか、いろいろやりとりがあったと思いますが、実際どのようなコミュニケーションを経てレコーディングされたのでしょうか?

実は、曲よりも映画の撮影の方が先にあったんです。そのときに、私たちの映画のストーリーやテーマをまず彼には伝えていて。この映画はコメディではありつつも、シリアスなメッセージのある作品なんですけど、Randyはかなり早い段階でこの楽曲の意味も理解してくれていました。

-「Taste The Black Tears」では力強いイントロから始まり、終盤にかけては打楽器を前面に押し出したり、悲哀に満ちたギターの泣きのサウンドに二胡の音色が絡み合ったりと、ものすごく壮大になっていくのが印象的でした。この楽曲のテーマはどういったものなのでしょうか?

この楽曲も、もちろん神についてのストーリーがあるんですが、"人生には多くの後悔がつきものだけれど、それを乗り越えて先に進まなければならない"というメッセージも込められているんです。そして、その後悔を断ち切るためには、とても強い信念が必要だと思っていて、そういう強い感情がこの曲には込められてますね。トラックの最初の部分には、強い感情の部分が表れていて、そこから終盤にかけては、徐々に信念とか決心の部分を表現するために打楽器や泣きのギターを入れたりしています。

-すごく力の入ったトラックだと個人的には感じましたが、実際のところはいかがでしょうか?

たしかにいい曲なんですが、私個人的にはこれが一番のお気に入りというわけではないんです(笑)。トップ3には入るんですけどね。


最初にFreddyがこのタイトルを持ってきたときは、メンバーから"こんなに明確な表現でいいのか?"というような反応もあって


-一番のお気に入りはどの楽曲ですか?

「Millennia's Faith Undone」ですね。

-ちょうど、この曲についてもお訊きしたいなと思っていたんです。この曲では香港の民主化デモを支持して逮捕されるなど、弾圧を受け続けるアジアの歌姫、Denise Hoをフィーチャーしていて、そういう側面も重要な楽曲なのかなと思ったのですが、彼女が参加するに至ったのはどういった経緯だったのでしょうか?

もともと彼女とは以前から交流があって。私たちの主催するフェス("FORMOZ FESTIVAL")にも出演してもらっているんです。楽曲を提示して彼女に参加してもらえるか聞いたときも、すぐにいい返事をくれて。

-このフィーチャリングも作品全体の政治的なメッセージを強めることになっていますよね。ここまで政治色を強めることへの葛藤や議論はあったのでしょうか?

CHTHONICのDNAには常に政治的なメッセージがあったので、今作についても特に葛藤のようなものはありませんでした。ただ、今回のようにストレートなタイトルやメッセージの打ち出し方は今までなかったので、最初にFreddyがこのタイトルを持ってきたときはたしかに、メンバーから"こんなに明確な表現でいいのか?"というような反応もあって。でも、ディスカッションを重ねていくうちに、"阿修羅の戦場"というタイトルの"阿修羅"という部分がすべての人々のことを表していて、そういう意味であれば悪くないんじゃないかという結論に至ったんです。

-ありがとうございます。日本盤ボーナス・トラックとなっている「Takao」のライヴ音源はアレンジがかなり大胆で驚きました。この音源はどういった経緯で収録されたのでしょうか?

このアレンジは、台湾の女性テクノ・ミュージシャンと一緒に作ったんですが、私たちも楽曲を制作するうえで、いろんなアーティストとこれまでにない手法にチャレンジしてみたいという気持ちがあって、こうなりました。

-こんなのがありえるんだと、正直驚きました。

もし、これに驚いたのでしたら、「Millennia's Faith Undone」に関しては、様々なジャンルの台湾のバンドとコラボレートした6つのバージョンがあるので、ぜひチェックしてほしいなと思います。この曲のYouTubeの説明の欄からチェックできるので。中には、シティ・ポップやポスト・ロック的なものもあります。

-それも面白そうですね。最後に激ロック読者へのメッセージをお願いいたします。

しばらく日本でプレイすることができていないので、また日本に戻ってくることを本当に楽しみにしています。10月には北海道でのショー(2018年10月12日に札幌KRAPS HALLで開催される"METAL BLIZZARD 2018")がありますし、来年の春にはもっとたくさんの公演を予定していますので、そこでお会いできたら嬉しいです。