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INTERVIEW

SHIMA

2018.09.26UPDATE

SHIMA

Member:EGACCHO(Vo) YUSUKE HIKIDA(Gt/Vo)

Interviewer:荒金 良介

-今作は言葉と演奏のパワーが同列でぶつかってくる破壊力がありますね。

EGACCHO:今まで英語と日本語の同居はあったけど、「すすれ-Re麺ber-」は全編日本語詞ですからね。普通の会話の中で口が気持ちいい言葉をお互いに言い合っているので、曲になったときの相性もいいんですよ。あと、(今までは)わかる人だけがわかるような歌詞が多かったけど、今回は3曲とも直接的な歌い回しを意識した部分はあります。もっと届けたい、もっと伝えたいという気持ちが強くなったので。

-なるほど。そもそも今作のプロデュースに猪狩君を迎えた経緯は?

EGACCHO:結構昔なんですけど、"誰かを入れて音源を録ったりしないんですか?"と猪狩に言われて。当時はそういう頭がなくて、頼るみたいなイメージがあったし、ダサイと思ってて。提案されたときは"あっ、あぁ?"みたいな返事だったんですよ。ガリちゃん(猪狩)がプロデュースで入ったら、ヒッキーさん(HIKIDA)泣いちゃうかもねという話をしてて。

HIKIDA:ははははは(笑)。

EGACCHO:で、MOPPYさんと話したときに誰かと一緒にやったら面白いんじゃないと言われて。みんなで話し合って、ガリちゃんにお願いしてみようと。

HIKIDA:最初は猪狩のことが苦手だったけど(笑)、"CAFFEINE BOMB TOUR"(2017年10月から11月にかけて開催された"CAFFEINE BOMB TOUR 2017")で一緒に回ったときに、"めっちゃええ奴やん!"と思って。で、猪狩とミーティングしたときもまず第一に"安心"から入れたんですよ。最初、"もっとこう弾け!"、"このコードにしろ!"とか言われると思ったんですけど、"こっちの方がヒッキーさんっぽくないですか?"と提案してくれて、SHIMAらしさをすごく汲んでくれるんですよね。なので、全幅の信頼を置いて、今回は猪狩の言うことに乗ってみようと思えたんですよ。よりシンプルにブラッシュアップする方向で進めてくれましたからね。こんなに親身になってくれる奴はいないんじゃないかと思って。

-制作でも気づかされることが多かった?

EGACCHO:めちゃくちゃ刺激を受けましたね。彼は音楽家やなと思いました。曲作りのなかで具体的に言葉で言ってくれたり、決断力の早さもあるし......あと、人間同士で思ってることはしっかり伝えないと伝わらないことにも気づいて。ガリちゃんと一緒にやって感じたことが、歌詞には表れているかもしれない。それでもっと伝えたいと思いましたからね。

-猪狩君とどんなやりとりをしたんですか?

EGACCHO:"そのフレーズ、ダサイっすね!"って(笑)。でも、本来そういうもんやなと。逆に俺たちは何を回りくどい言い方をしてたんやろって。"ダサイ!"と言われることで、その先に進めるじゃないですか。僕らも火がついたというか、目が覚めた感じはありますね。

HIKIDA:"ここまでいいのに、ここは台無しっすねぇ!"って(笑)。でも曲を聴いて、ちゃんと尊重して向き合ってくれたので、愛があるなと。(猪狩に)"SHIMAには一流に触れてほしい"と最初に言われたんですよ。そのときにハッとしたんですよね。一流のエンジニアさん然り、自分が好きなライヴは観ないとダメだし、一流に触れなきゃダメですよって。

EGACCHO:オケはノー・タッチですけど、ギターの音色はかなり気に入ってます。

-めちゃくちゃヘヴィですよね!

EGACCHO:はははは(笑)。ドラムもそうだし、間違いないやろ! って。これで世間に曲のヤバさが届かなかったら、お前ら知らねぇぞと。それぐらい自信はありますね。

HIKIDA:ギターの音はめっちゃ大きいですからね(笑)。手前味噌ですけど、こんなにゾクッと来る音源を久しぶりに聴いたなって。最初にどんな音源にするかを猪狩と話したときに、めっちゃ好きか、めっちゃ嫌いかに分かれるものにしたいと言われて。それはすごくいいなと。で、猪狩が"PANTERAの音がいいと思うんです"と言って、そのときに僕もPANTERAだなと思ってたんですよ。結果的にPANTERAそのものではないけど、わー!! ぎゃー! みたいな音源が最近ないし、SHIMAにはそういう音が似合うのかなと。

-ちなみにPANTERAだと、どの作品ですか?

EGACCHO:『俗悪』(※原題『Vulgar Display Of Power』)ですね。

HIKIDA:できあがったら、DAMAGEPLANの音に近いのかなと。今回は音源を初めて海外マスタリングに出したんですよ。

EGACCHO:それも一流に触れてほしいという一連の流れですね。Howie Weinberg(※アメリカンのマスタリング・エンジニア)という人で、その方が手掛けた代表作を見たら、荒金さんも"マジか!"と言うと思いますよ。

HIKIDA:それこそPANTERAとか手掛けてる人ですからね。マスタリングでこんなにびっくりしたのは初めてですね。

EGACCHO:METALLICA、NIRVANAの『Nevermind』もそうなんですよ。

HIKIDA:ほかにDEFTONES、SEPULTURA、HELMETとか。

-すごいですね! そのマスタリング効果もあり、音はさらに良くなったと。「すすれ-Re麺ber-」では初めてラーメン・ネタを取り上げてますよね?

HIKIDA:一度ラーメンの曲を作ったことがあるですけど、ダメでしたね。(そのときは)EGACCHOのラーメン愛に届かなかったみたいで。

EGACCHO:この曲は麺類全般の歌ですからね。だから、自分の中でもスッと消化できたんでしょうね。

-ラーメンだと、こだわりが強くなると?

HIKIDA:仮歌のときに"ラーメン ソーメン スパゲッティ"だったんですけど、"ラーメン ラーメン スパゲッティ"にしたい! と言って。

EGACCHO:言ってたなぁ(笑)。

HIKIDA:猪狩が"なんでやねん!"って(笑)。でもEGACCHOはラーメンを2回言いたいと。