INTERVIEW
Aldious
2017.11.20UPDATE
2017年11月号掲載
Member:Yoshi(Gt) トキ(Gt)
Interviewer:米沢 彰
昨年に引き続き"LOUD PARK"に出演するなど、日本のメタル・シーンで確固たるポジションを築いたガールズ・ヘヴィ・メタル・バンド、Aldiousが、今年5月に前作『Unlimited Diffusion』をリリースしてから、わずか半年でミニ・アルバム『We Are』をリリース。10月にリリースしたライヴDVD『Live Unlimited Diffusion』のセールスも好調、そして全国47都道府県ツアー"Aldious Tour 2017"を実現させるなど、今勢いに乗るバンドのサウンドの要、ギタリストのふたりに話を訊いた。
-ニュー・アルバム『We Are』のリリースおめでとうございます。前月にはライヴDVD『Live Unlimited Diffusion』もリリースし、2ヶ月連続での作品リリースとなりますね。この数ヶ月はかなり忙しかったのではないですか?
トキ:ありがとうございます。もともとはシングルをリリースする予定でしたが、急遽ミニ・アルバムになり、曲数も多くなりました。47都道府県をすべて回る全国ツアー("Aldious Tour 2017")中で、ツアーのライヴや練習の合間にホテルで作曲したり、レコーディングをしたりするという、今までで一番ハードなスケジュールだった気がします。でも忙しい方が燃えるタイプなので、作品をリリースできる幸せを噛み締めています。
-『Live Unlimited Diffusion』はオリコン週間DVD音楽ランキング5位を獲得するなど、反響も大きいようですね。実際に手応えや反響を感じることはありますか?
Yoshi:今回はYouTubeでの露出も含め、Aldiousを知らない方にもたくさん見ていただいた感じがします。ライヴDVDは5枚目ですが、メンバー以外のプレイヤー(※ヴァイオリニストの金原千恵子)が出演するDVDは初めてなので、今までになかった反響もありました。
トキ:とてもたくさんの方に手に取っていただけて本当に嬉しいです。今までで一番大きな会場に、セットや演出もド派手なので、自分で観ても"うわ~すごいな!"って思います。あと、今回の作品はメンバーそれぞれのいい表情がとてもよく撮れていて、カメラワークがいいんです。でもやっぱり生が一番なので、DVDを観て実際にライヴに来たいと思ってくれる人が増えたら本当に嬉しいですね。
-アルバムとしては前作の6thアルバム『Unlimited Diffusion』が今年の5月でしたから、わずか半年でまたアルバムをリリースということで、音源の制作として考えると、かなりのハイペースですね。このペースを実現できている要因はどこにあるのでしょうか?
Yoshi:ツアー中のホテルでもみんな曲作りをしているので、ツアー中のわりにスピードは早いと思います。以前と違って最近はフル・コーラスでなく、ワン・コーラスでデモを提出して、採用が決まってからフル・コーラスを作り上げるというスタンスがメインになってきたので、スピードは圧倒的に早くなっていますね。
-メンバー全員で曲を作れるということも大きいのかなと思いましたが、実際はいかがでしょうか?
トキ:本当にそうですね。みんながいろんなタイプの曲を書いてくるので、曲調が被ったりすることもほとんどないんです。
-今作はすんなりと制作できたのでしょうか?
トキ:全国ツアーを回りながらの制作だったので、ライヴとレコーディングのスイッチを切り替えたり、移動の疲れがレコーディングで出てしまったりしないようにすることが一番大変で、もう必死でしたね。作曲やアレンジをする時間などもほぼない状態で、寝る時間を削って作業していました。レコーディングしながらアレンジを進めた曲も多かったので、録りながら"全員のコーラスを録ってみよう"とかいろんなことを試しましたね。
Yoshi:過去の作品の創作方法は様々で、すべてメンバーでアレンジを相談して決めてからプロデューサーに渡したものは時間がかかっていましたが、今回はデモの時点でプロデューサーに相談したので仕上がりまでが早かったと思います。
-前作『Unlimited Diffusion』とはまた異なった曲のバリエーションになっているのも今作の特徴ですね。このあたりは収録曲決めの際に意識的にトラックを決めたのでしょうか? あるいは制作段階で意識的に取り組んだ結果なのでしょうか?
トキ:1年間でアルバムを2枚リリースするのはAldious史上初なので、前作と同じような内容、似た曲調のものをリリースしても意味がないし、面白くないなと思ってました。だから、あえてもっとバリエーションを増やして、『Unlimited Diffusion』の続編が『We Are』みたいな、2枚を続けて聴いてもらえるようなアルバムにしたかったんです。いろんな表現の仕方も盛り込んで、それが実現できたのもプロデューサーの小林(信一)さんのおかげですね。
-「Intro」は出だしからインパクトがすごく強いですね。どういったイメージでこのパートを入れたのでしょうか?
トキ:私たちが"We Are"というタイトルの曲を制作しているとき、同時進行で全国ツアーもしていたんですが、とある会場でアンコールを呼ぶときに"We are Aldious!"というコールが始まって。運命を感じて、iPhoneのボイスメモでRe:NO(Vo)がそのコールをこっそり録音していて(笑)。そのデータにスタジオでエフェクトを掛けたものがこのイントロになっています。すごい偶然ですよね!