INTERVIEW
FABLED NUMBER
2014.07.11UPDATE
2014年07月号掲載
Member:N'Eita (Gt/Vo) Mako-Albert (Gt) N'Taichi (Ba/Cho) Mr.Donuld Betch (Dr)
Chii,lulupucchi (Key/Per) Ikki-Rodriguez (Samp/Prog)
Interviewer:山口 智男
-今回、『The DIE is cast』をさらに踏み込んだ作品にするというところで、どんなことをやったんですか?
N' Taichi:楽曲制作、編曲はこのバンドにおいては僕が全パートやるんですよ。アコギ弾いてドラム叩いて、鍵盤入れて、ギター入れて、これでオケ完成やからって、それをN'Eitaに渡して、N'Eitaがそこにヴォーカルと歌詞を入れるっていう作業を分担したのが前回の作品で。それが成功したんで、今回も同じ手法なんですけど、もっとソウルフルに、もっと本格的にアダルトにっていうか。前のはポップな要素がちょっと強すぎたかなって。今回ももちろん強烈にポップです!ただ、様々な音楽シーンのリスナー方々が"これマジ、ヤバいな"って思えるところまで持っていこうと思いました。さらに踏み込むっていうのは、本格的にとか革新的にとかってことなんですよね。邦楽ロック好きリスナーにももちろん聴いていただきたい。こんなバンドが日本におるで!って。
N'Eita:今作も僕らにしたら、そんなに変わったとは捉えてないんですけど、でも、それも聴く人次第ですからね。ただ、これはもう僕らにしかできひんやろうなっていう自信はあります。だから"彼らこのままどこに進んでいくんだろう!?"って思ってもらえたら一番かな。"FABLED NUMBERすごいな。こいつらどこに行くねん!?"って期待感は煽れる5曲になってますし、Track.1の「MOVE」が流れたとき、これまでで1番ハイテンポの曲なんですけど、この歌がわかるか!? これを聴いてどう感じんのや!? よう聴いたれや!って(笑)。それぐらいの勢いをTrack.1から作品全体で出していこうぜっていうコンセプトもあったんですけど、そのために音楽性を大きく変えるのではなく、より本格的に、より深みも見せつつ"こいつらの可能性は一体どこまであるんや!?"っていうのがちょうど5曲で出せたかな。それが7曲ぐらいになるとしっかり世界観ができてしまうんですけど、5曲やったら"これフル・アルバムになったらどうなるんや!? こりゃ楽しみや。しかもこのCDもしっかり聴きごたえがあるし"って思ってもらえるんじゃないかな。
N'Taichi:曲作りに関してはメッチャ、テイストは変えました。自分の畑じゃなかったところにJAMIROQUAIのカヴァーで踏み込んだんですけど、そことテイストを寄せた曲がTrack.2の「Push me」って曲で、この曲は明らかにこれまでの楽曲と違いますね。コードの当たり方、1個1個のパートの抜き差しも含め、制作者として貴重な新しい引き出しになりました。
-意識的にテイストを変えて、自分の中でしっくりこないってことはなかったんですか?
N'Taichi:それはなかったです。作りながらちょこちょこ変えていくんですけど、N'Eitaに1回渡して、歌を入れないとわからない部分もあるんで、ツアー中の車の中で話し合いながら微調整していきました。それをやっていくとメッチャよくなるんですよ。ほんまちょっとしたことなんですけど、他のメンバーともなんやかんや相談しながら僕が思いつかなかったアイディアを加えていきました。
-大変ですよね。曲を作って、他のメンバーも意見も汲み取ってって。
N'Taichi:そうですね。精神的にはかなり疲れますけど、やり甲斐がハンパないんで。
-行き詰まることは?
N'Taichi:今のところないですね。
N'Eita:この人"精神と時の部屋"に入るんですよ。わかります(笑)? この人、時間経つの若干早いんです。"精神と時の部屋"に入ったんかなって思うと、あっという間に出てくる。メッチャ時間が凝縮されてるんです。もっと時間かかるだろうってことを明らかにおかしい時間で持ってきますからね(笑)。昔だったらもっと荒い段階でもらって、歌を入れて、歌から掻き立てられたものをプラスするって感じだったんですけど、今作は本格的に掘り下げたかったっていうのもあるんで、かなりしっかり作った段階で歌を入れたんです。そこは前作と少し違うんですけど、それによってやりやすかった部分、やりにくかった部分があるんですけど、今回はそれがいい感じになりましたね。
N'Taichi:ただ、メンバー1人1人とマン・ツー・マンでやるんでなかなか時間がかかりますけどね。
-しかも、ベースも弾かないといけない。
N'Taichi:そうそうそう。ベースもとことんこだわらないと気が済まない(笑)。