INTERVIEW
Aldious
2014.06.12UPDATE
2014年06月号掲載
Member:Re:NO (Vo) Yoshi (Gt) トキ (Gt) サワ (Ba)
Interviewer:米沢 彰
-今回収録されている4thシングル、5thシングルでも共同でプロデュースをされているK-A-Zさん(Sads、ex.DETROX)が今回のアルバムについても共同プロデュースという形になっていますが、K-A-Zさんとの制作はAldiousにとって、またメンバー個人にとってどのような変化がありましたか?
Yoshi:前回の『Dominator』で担当していただいた時から、雰囲気を良くしようってやってくださる方で、上手く弾けなくても"がんばれ、がんばれ"っていうタイプの方で。でもやっぱりすごい方っていう認識はあって、大丈夫な訳ないのにそれでも応援してくれているっていう意識が自分の中にあって、本当にやる気とかが引き出されましたね。すごいやってて楽しかったです。良いものを作りたいっていう意識がK-A-Zさんからも伝わりましたし、自分も"絶対いいもの作らなきゃな"っていう意識が生まれましたし。非常にレコーディングはやりやすかったです。
Re:NO:今まさに、Yoshiが言ってた通りで、これだけ楽曲がバラエティ豊かだと、毎日毎日気持ちを変えながらやっていかなきゃいけないんですけど、現場の空気を和らげてくれるというか、こっちがピリピリしていても、"大丈夫だよ!"みたいな(笑)。すごい心広く受け入れてくれるみたいな。"こっちの歌い方とこっちの歌い方どっちがいいですかね"ってなっても"俺的にはこっちが好きだけど、どっちも格好良いけどね!"って言ってすごいモチベーションを高めてくれる、下に向かずにいい方向に持っていってくれる人です。毎日レコーディングが楽しかったです。こんな楽しいレコーディングは初めてでした。
-思い切った歌い方も多かったですよね?
Re:NO:それも、K-A-Zさんがこういう自由な場を与えてくれたお陰で、"じゃあこういうの入れてみようかな"とか"こうしようかな"とか自分の中にも勇気が湧いてきたというか。ガチっとした人だと、"これやっちゃうとなんか違うかもな"っていうのも察しちゃうんですけど、"Re:NOなりにいろんなことをやってみようよ"みたいな......。自分でもわからない自分を引き出してもらえたときは、すごいイキイキできましたね。
トキ:前回の『Dominator』のときもそうなんですけど、個人的に1番勉強になったと思うのが――レコーディングはカッチリしてないとダメっていうイメージがあったんですけど、K-A-Zさんはそういうのよりも、グルーヴ感とか、タイム感とかをすごい大切にしてる方で、こう弾けばもっとラウドになるとか、色気が出るよとか、そういう教え方をしてくれたのはK-A-Zさんが初めてだったので、自分の中でためになったし、完成したものを聴くと、グルーヴ感が今までのよりもすごく出てるんですよ。だから、すごく面白いなって思って、その辺はすごい勉強になりました。
サワ:K-A-Zさんは楽しみながら"こういうことをやってみようか"っていう色々な案をくれるので、曲の部分にも生かされている部分がありますね。「魅惑のパレード」のイントロなんかもK-A-Zさんのアイディアがあって、よりジャジーになりました。
-打ち込みはほとんど使ってないですよね?作品を聴かせていただいて、サウンドの面でも"リアルさ"を重視しているのかな、と思ったのですが、実際はいかがですか?
Yoshi:私がもともとシンセとか入れず、バンドの楽器だけで基本やりたい感じなんで。『Dominator』の時もそうなんですけど、今はベースってライン録りが主流だと思うんですけど、アンプをちゃんと立てて、マイクで録って。すごい空気感も出て、臨場感がでてるアルバムになったなって思いますね。
-K-A-Zさん自身はかなりデジタルも駆使するタイプだと思いますが、そういう話は出なかったですか?
Yoshi:K-A-Zさんには自分たちのやりたいことを優先させていただいたので、ギターのアレンジもちょっとは"こう変えたら?"っていうのも言ってもらったんですけど、基本的には自分たちのアレンジでやらせていただいて、9曲目の「The Breeze at Dawn」は自分がシンセを入れて同期じゃないとできないような曲にしたいっていう話をしたので、それも活かして完成させました。
-メンバーの皆さんそれぞれに伺いたいのですが、今作での個人的な推し曲を教えていただけますか?
Re:NO:自分は、「puffy eyes」ですかね。この曲は、"なんで君は苦しいくせに笑っているの"って問いかける曲なんですけど、昔、すごい救われた曲があって。当時自分では苦しいと思っていなかったんですが、"君は大丈夫かい"っていうような歌詞の曲を聴いたときに、ブワーっと泣いて......。そういう曲を作ってみたくて「puffy eyes」を作ってるので、誰にも何も言えなくて自分だけで抱え込んじゃうときとかは「puffy eyes」を聴いてほしいなって思うのと、11曲目の「Megalomaniac」はライヴでバカみたいに暴れてもらいたいので、この2曲にしたいと思います。
Yoshi:9曲目の「The Breeze at Dawn」は、今までになかったアプローチで攻めまくっている曲なんですが、今までなかったからこそ、あんまり自分で客観的に聴けない曲なんですよね。でも、自分自身気に入っている曲なので、Aldiousのファンの人たちにどう捉えられるかとかは分からないし、こういう曲もやっちゃうんだとか、好き嫌い分かれちゃうかもしれないんですけど、聴いてもらいたいなっていう思いが強い曲ですね。変拍子があったり、わけのわからないメロディが重なり合ったり。ヴォーカルもオクターブ違いで歌ったり、今までになかった要素を詰め込んだ曲なので、聴いてもらいたい曲ですし、好きな人だけ聴いてくれっていう曲ですね。みんなにウケようと思って作っている曲ではないんで。
トキ:私も11曲目の「Megalomaniac」がこのアルバムの中では推し曲で......。今回初めてRe:NOちゃんと共作で曲を作らせてもらったんですけど、とにかく激しい、暴れるためだけの曲なので、お客さんもメンバーもぐっちゃぐちゃになって、汗みどろになって楽しめたら良いなって思うのと、個人的には、Aldiousでは初めてアーミングを使ったりとか、ダウン・チューニングにも挑戦しているので、今までとはちょっと違ったAldiousの一面を引き出したかなっていうのは思っています。あと、3曲目の「Imagination」は私が作った曲なんですけど、この曲は1回聴いたら覚えられるやろっていうくらいシンプルで単純で、でもノリのいい曲なんで。お客さんであんまり曲を知らない人でも、みんなで歌えるような曲にしたいって思って作ったので、ライヴで皆で盛り上がるのが楽しみです。
サワ:私は「アネモネ」という曲が自分がAldiousに入って2作目の曲になるんですけど、前作とはまた違った聴かせる系の狂ったラヴ・ソングに仕上がったんで、ぜひ聴いてほしいですね。あと「魅惑のパレード」っていうなんちゃってジャズなプレイをしている曲もあるので、そこもちょっと注目してもらいたいですね。