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INTERVIEW

ASKING ALEXANDRIA

2013.08.09UPDATE

ASKING ALEXANDRIA

Member:James Cassells (Dr)

Interviewer:ムラオカ

-「Break Down The Walls」などでみせるヴォーカルのDanny Worsnopの発声法は以前と大分変わったと感じたのですがそれについてはいかがでしょうか?

その曲は大好きだよ、アルバムの中でもお気に入りのひとつだよ。確かに今までの俺たちの音楽とはすごく違うけど、ヘヴィでもあるし、聴いた後は1日中頭に残る曲だよ!

-Dannyは風貌も初期と比べるとHR/HMアーティスト然と風格が備わってきましたね?

見かけが変わってきたのはDannyだけじゃないように感じるよ。昔のプロモ写真を見て最近のと比べると、差は歴然だよね。最初は子供だったんだ。今は成長して大人になったよね。

-「Break Down The Walls」などで聴ける流麗なギター・ソロはBen Bruceによるものですよね? 1stの頃ではソロがふんだんに収録されることは想像もできませんでしたが、年齢や経験を重ねることでギタリストとしての趣向も変わってきたのでしょうか?

さっきの質問でも答えたけど、最初のアルバムをリリースしたときはまだキッズだったんだ。その時からとても成長して、見かけや行動だけじゃなく様々な部分でも成熟したんだ。どうやって音楽を書くかとかもね。俺たちの現在の曲制作の方法からいって、ちょっと変わった趣味の良いギター・ソロを入れるのは自然なことなんだ。

-「Moving On」はエモーション豊かなパワー・バラードですね。80年代のハード・ロック・テイストを感じさせますが、メタルコア・サウンドをASKING ALEXANDRIAに求めるリスナーにとってはビックリするんじゃないですか?

全然驚かないと思うよ。『From Death To Destiny』と比べての「Moving On」の変化は、『Reckless & Relentless』にとっての「Someone Somewhere」と変わらない。今それはライヴで演奏するのに1番人気の曲の1つだしね。めっちゃ重いメタルが好きなのかめっちゃ速いスラッシュが好きなのかに関わらず、良い曲は良い曲だよ。

-「Moving On」はライヴで演奏したらライターの炎で会場が照らされる光景が目に浮かびます。今までのASKING ALEXANDRIAのライヴではなかった光景が見ることができそうですね?

そう言われるのは面白いな、俺たちの1番新しい「Run Free」のビデオには今ちょうど言ったようなライターのセクションがあるんだ。でもそうだね、「Moving On」のためにライターが上がってる様子は目に浮かぶよ。

-先ほどから80年代のHR/HMの影響について聞いていますが、90年代のSLIPKNOTなどのニューメタルの影響も感じます。今作を制作するに当たり、どのようなコンセプトの元に『From Death To Destiny』を作ったのでしょうか?

前にSLIPKNOTがやっていたような、そういった荒々しいアグレッシヴなサウンドを掴みたかったというのはもちろんあるよ。リフを作っている時やドラムと共にどう進化させているのかから影響を取り入れたよ。バウンシーな雰囲気を取り入れたかったというのもあるね。それも俺たち実現できたと思うけど。

-またASKING ALEXANDRIAの特徴の1つにシンセ、エレクトロ・サウンドがありましたが、今作ではほとんど導入されていませんよね。これはなぜでしょうか?

そういうトランス・ブレークから距離を置いているのは、ちょっと古臭くなってきたからと思うからかな。でもシンセの音は今回の作品でもかなり多く使われているよ。そういった音は音楽に層をつけて深みを増したり違った雰囲気を入れるために使っているんだ。前みたいにシンセのために全員演奏するのをやめるんじゃなくてね。

-その代わりといっては何ですが、ストリングスを効果的にふんだんに使っていますね。エレクトロ、シンセという硬質な機械音のイメージが強かったので正直意外でした。ストリングスを導入することになった経緯を教えてください。

コーラスやブラス・バンドと共にストリングスを使うことをずっと気に入っていたんだ。壮大なパートをより大きく聴こえるようにね。今回の作品では本物の楽器やコーラスを使ったんだよ。それらを使わずには表現できないような音の豊かさを加えることができると信じているよ。

-マスタリングの問題かもしれませんが、前2作よりサウンドに深みと温かみが出ていると感じましたがいかがでしょうか。

そうだね、今回は実際にBに下げたというのもあるし、Dannyがもっと低い声のパートが多いと思うし、それに他のアルバムに比べて温かい音を実際に欲しかったというのもあるよ。

-最近のメタルコア、ポスト・ハードコアはみんなが同じサウンド、同じサウンド・プロダクションであるので、聴いていても区別が付かないバンドがほとんどです。そんな中、先駆者の中の1バンドであるあなたがたは今作で早々と脱却しましたね。『From Death To Destiny』は同じシーンに属しているたくさんのバンドに、新しい音楽を生み出せるんだという希望と、あなたがたが新しいサウンドを習得しどんどんレベル・アップして遠い存在になっていくことへの焦りを与えるものではないかと思いますが、あなた方自身はいかが思いますか?

それは俺たちが音をこの方向性に変えている理由の1つだよ。俺たちの音楽をできるだけたくさんの人々に聴いてもらえるように広めるためには、目立つことがたった1つの方法なんだ。他のバンドがやっていることを批判しているわけじゃないよ。特に俺たちのサウンドに影響されているようなバンドはもちろん違う。でもただ単にそういった音は俺たちにもう合わないんだ。 『From Death To Destiny』では俺たちの音を見つけられたと思っているし、それに対してこの上なく幸せに感じているよ。