MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

HAWAIIAN6

2012.11.05UPDATE

2012年11月号掲載

HAWAIIAN6

Member:YUTA (Gt/Vo) RYOSUKE (Ba/Cho) HATANO (Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

-1回くらいツアーで披露した曲っていうのは、それ以来やってないんだ。

R:最初から、はっちゃんは“マジかよ”っていう感じだったからね(笑)。

H:“これがやりたいんだ?”って思って。僕はそうやってやってましたけど。でも、その1曲がどんなつもりで作ったものであれ、良くも悪くも僕らは見に来てくれている人がいる中でそれを演奏する以上、理由なんていらないんですよ。その曲をどういう気持ちで作ったかとか。そんなことはどうでもよくて。“お前ら今これがやりたいんだ”って言われた時に、“そうです”って言えればいいんです。その曲がいいとか悪いとかじゃなくて、これが今やりたいっていうのがバンドの提示である以上、僕がその曲をどう思うとかじゃなくて、バンドとしてやればいいんじゃないっていうところだったしね。演奏するものってすべてそうだと思うんです。まあ、“マジかよ”って思いましたけど、聴いたときは(笑)。

-YUTAさんにとっては、その曲はいいきっかけになったんですか。

Y:はじめの取っ掛かりになったというか。今までと違う曲を作るんだっていう気持ちになったし。それこそ、全然ちがった角度から曲を作ったというか。“これでいいんだ”みたいなところもありましたね。

-曲作りに向かう上での気持ちって言う面で違いはありましたか。

Y:それは本当に、そうですね。違うバンドまではいかないですけど、そういう今までの感覚とは違った感じですね。

-1番最後の曲「In My Life」は子どものコーラスが入っていたりして、これまでとは雰囲気が違った曲にもなりました。

Y:それもRYOSUKEのアイディアだったりするんですけど。今までだったら、思いつきもしなかったようなことも、そういう遊び的な部分も、自由にやってみようっていうのがあったので。それは曲作りでもそういうノリがありましたね。“やってみたらよかった”っていうのでいいんじゃないかっていう。

-ちなみにこれまでは、曲やアレンジで禁じ手のようなものもあったんですか。

Y:特にないんですけど。やっていくうちにどんどん頭が一方向に固まってしまうというか。引いているつもりでも、どんどん足していたりとか。そういう発想すらも出てこないとか。そういう中でやっていたので。

-そこがフラットになった感覚。

Y:そうですね。

-そうなった時にもう1度曲作りに対しても面白さが湧いてきます?

Y:それはありますね。自分から出てくるものが段々違うものになってきたりして。そこからまたRYOSUKEがアイディアを付けて。想像もしてなかったような展開にいったりとか。いろんな面白さがありましたね。

-今までやらなかったから分からなかったけど、いつのまにか引き出しが増えていたんだなっていうのも分かるような?

Y:そうですねえ……引き出しの使い方が変わったという感じですかね。いろいろと引き出しを開けて、なにかを探すっていうよりは、ノリって言い方は悪いかもしれないですけど。“これ面白いよね、これ笑っちゃうよね”みたいなノリでやったのが意外といいんじゃないかっていうのもあったりして。そういう遊びの部分もいろいろと入り込めてきたので。だから、知らない引き出しがあったみたいな感じですかね(笑)。

R:その話で行くなら、ぱっと選んだものを着てみたときに、“ウケるー”って言いながらも、でも、“実はよかったんじゃねえの”っていうのがあったりしましたね。YUTAが持ってるものの中に、“実はこういう洋服もどう?”って投げてみたりしたとき、“マジかよ”って思いながらも、有りの体でそれを受け入れてみて。やっぱりダメだなっていうのもあったし、思ったよりもいけるなって思ったら、それを変えていったりもして。

Y:なんでもやってみようっていう。本当にやってダメだったのもあるんですけど(笑)。

-すごく柔軟にできていますね。

Y:柔軟にはできたかなって気はしますね。それでもまだまだっていうのはあると思うんですけど。

-すごく、キャッチーな面であるとか、熱さの面、1番分かりやすい面が引き立っている、“ザ” HAWAIIAN6っていう内容は、そういうところからできたんですね。

R:そう言ってもらえるのは嬉しいところでありますね(笑)。狙ってやったわけじゃないんですけどね。

-では、このアルバム・タイトル『The Grails』とはどんな意味合いでつけたんですか。

Y:Grailsって聖杯という意味なんですけど。浮かび上がってきた希望っていうものを、すごくタイトルにしたかったので。そういう希望というか前向きな意味で言葉を考えていて。聖杯って、命を与えるものという意味があって、生きることとも繋がるなと思ったのもあり。且つ、全然違う意味もあるんですよね。絶対に辿りつけない場所とか、絶対に見つからないものとか。そこがまず面白いと思った。あとは、RYOUSKEが入ったので、いわゆる、杯を交わす的な(笑)。そういう意味も込めてっていう。いろんな風にとってもらえたら、いいですね。